2024年11月12日
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パナソニック株式会社 デザイン本部は、循環経済・事業への変革に向け、パナソニックのデザイナーとサーキュラーエコノミーを考えるイベント「→使い続ける展 2024 / MUGE」を2024年9月28日(土)から10月6日(日)まで京都・両足院で開催しました。
パナソニックグループではサーキュラーエコノミーの実現に向け、新たなモノづくりの設計や製品の届け方など、さまざまな観点から検討を進めています。今回の展示は、お客様と共に「モノを使い続ける」ことを考え、これを「文化」として育む機会と位置付けました。
展示サブテーマ「MUGE」は、禅の言葉である「融通無碍(ゆうずうむげ)」から引用。融通無碍には「全てのものが関わり合って調和する」という意味があり、無碍は「とらわれることがないこと」を表しています。
環境問題が深刻化する中で、これまでにない新しい仕組みや従来の考え方を超えた取り組みが求められています。人と家電の関係をもっと柔軟でオープンなものとして捉え直すことで、新しい「使い続ける」カタチを提案しました。
――昨年に引き続き2回目の開催となった今年。企画の立ち上げから携わっている伊東が意識した昨年との違いとは。
伊東(パナソニック株式会社 デザイン本部 インサイトリサーチャー):昨年は「どのような部品だったら使い続けられそうか」という提案をしたんですが、今年はもう少し「考え方」を皆さんにご提案して、共に作っていくための会話ができるような展示にしたいと思いました。
響 KYO:自分好みに組み立て、構造を理解できる空間オーディオ
雲 UN:組み換え自由なモジュール式パントリー
泉 SEN:部屋の空気をファブリックに通し快適にする
寿 JU:常にモノの傍らにある循環式パッケージ
露 RO:素材の再生と循環のインスタレーションアート
Michael Shadovitz(マイケル・シャドヴィッツ、パナソニック株式会社 デザイン本部 リードデザイナー):響のスピーカーは構造として簡単に組み合わせることも、ばらすこともできます。組み立てると下の土台が発する振動が木材を伝って音色として広げ、その組み立て方の違いで音も変わる。新しい音の体験を創造しました。
――昨年に続き展示全体のデザインを担当したシャドヴィッツ。昨年も会場となった両足院という場所は、今回の展示を具体化する上でも欠かせない存在だったという。
シャドヴィッツ:「サーキュラーデザインの考え方×日本の文化」がマッチするコンセプトが今回できました。この空間(両足院)がなかったら全然違うものができていました。
――そもそもなぜお寺で展示会を行うのか? 両足院・副住職の伊藤 東凌氏に伺った。
伊藤:お寺も昔のものだけを感じられる場所ではなくて、今を問い直す場所だと思っております。「これさえあればいい」と思うのとは逆で、自分の頭の中で生まれてしまった固定観念やコンセプトを疑い直して、そこの提案としての展示をしてみることは意義があるんじゃないかと思っています。
――サーキュラーエコノミーのテーマを担当するのは今回が初めての劒持。試行錯誤の日々を経て、モノづくりの未来を見つめ、気持ちを新たにしている。
劒持:考えたものを形に起こす作業にかなり苦戦したんですが、ここで終わるのではなくて、いずれはお客様が手に取っていただける形を実現していきたいと思っています。
伊東:無理なく心地よく暮らしていたら、実は地球にとっても良いことだった、という状態が理想ですし、われわれはそれをサポートするような活動をしていきたいと思っています。それが結果的に使い続ける文化をつくり出すことにつながっていったらいいなと考えています。
期間:2024年9月28日(土)~10月6日(日)
会場:両足院(京都市東山区大和大路通四条下る小松町591) https://ryosokuin.com/
参加料:無料
展示について
モノを使い続けるために、「整え」「別れ」というキーワードで発想したコンセプト展示、製品が素材として次の命に受け継がれていく「つながり」をテーマにした、リサイクル素材を用いた作品の展示を行いました。
サーキュラーエコノミーを考える 「→使い続ける展 2024 / MUGE」 イベントサイト
https://panasonic.co.jp/design/events/ctu/2024/
記事の内容は発表時のものです。
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