2024年11月6日
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パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は、大阪公立大学 名誉教授 向本 雅郁氏の監修の下、過敏性肺炎の主な原因となるカビ、トリコスポロンに対するナノイー(帯電微粒子水)の殺菌効果を確認しました。過敏性肺炎は、カビが空気中に放出する胞子を繰り返し吸い込むことで、発症する病気です。症状は主に咳や発熱などで、風邪やウイルス感染症に似ており、調査した患者の7割は、風邪など別の病気と診断された経験(※2)がありました。また、住宅などカビ胞子を吸入しうる環境にいる時のみ症状が現れ、外出などで症状が改善する特徴を持っています。この過敏性肺炎のうち、7割を占める夏型は、湿度の高い8月頃にかけて発症する患者数が増加傾向(※3)にあります。
当社は、これまでナノイー(帯電微粒子水)による家の8大カビへの殺菌効果(※4)や未検証の有害なカビ3種への殺菌効果(※5)、殺菌メカニズムの一部解明(※5)を行ってきましたが、過敏性肺炎の主な原因となるカビ、トリコスポロンに対する効果検証は行っていませんでした。
そこで、新たにトリコスポロンに対する効果検証を行い、99%以上の殺菌効果を確認。これまでの検証結果と併せて、過敏性肺炎の原因の7割を占める病原カビ3種全て(※1)に対するナノイー(帯電微粒子水)の殺菌効果を証明することができました。なお、本検証は後述の試験条件での結果であり、実使用空間における効果を検証したものではありません。
パナソニックは、安全で安心な空間の提供を通じた社会への貢献を目指し、今後もナノイー(帯電微粒子水)技術を進化させるとともに、その可能性を追求し続けていきます。
トリコスポロンをはじめ過敏性肺炎を引き起こすカビは、他のカビと同様に高温多湿な環境を好み、一般家庭にも発生する身近な存在です。そのため、過敏性肺炎もまた、私たち生活者の誰もが発症する可能性を持っています。特にコロナ禍以降に増えた在宅ワーカーや、日常的に家にいる時間の長い主婦は、リスクが高まると言えるでしょう。そんな過敏性肺炎に対して、ナノイー(帯電微粒子水)技術の病原カビに対する抑制効果を実証できたことの意義は大きいと思います。
霧化電極をペルチェ素子で冷却し、空気中の水分を結露させて水をつくり、霧化電極と向き合う対向電極の間に高電圧を印加することで、OHラジカルを含んだ、約5~20 nmの大きさのナノイー(帯電微粒子水)が発生。(図7)
※1 過去に検証済のクロカビ、カンジダに、今回検証を行ったトリコスポロンを加えた3種
※2 過敏性肺炎の患者30名を対象としたアンケート調査の結果(パナソニック調べ)
※3 参考:Ando M, et al: Japanese summer-type hypersensitivity pneumonitis: Geographic distribution, home environment, and clinical characteristics of 621 cases. Am Rev Respir Dis 144:765-769, 1991.
※4 [プレスリリース]帯電微粒子水「ナノイー」のカビへの効果検証~ハウスダストなどに含まれるカビの成長とカビアレル物質の抑制効果を実証~(2011年9月14日)https://www.panasonic.com/content/dam/Panasonic/Global/consumer/nanoe/ja/topics/newsrelease_110914.pdf
※5 [プレスリリース]カビを空洞化し、殺菌 ナノイー(帯電微粒子水)技術による不活化作用機序の一部を解明(2023年5月30日)https://news.panasonic.com/jp/press/jn230530-1
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
ビューティ・パーソナルケア事業部 デバイスビジネスユニット
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記事の内容は発表時のものです。
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