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画像:ミスト・サウンド・ライティングを活用したインスタレーションの実証

2022年8月4日

技術・研究開発 / プレスリリース

「Kizuki-au 築き合う-Collaborative Constructions」においてミスト・サウンド・ライティングのインスタレーションを実証

パナソニック ホールディングス株式会社(以下、パナソニックHD)マニュファクチャリングイノベーション本部は、在日スイス大使館・スイス連邦工科大学チューリヒ(ETHチューリヒ)・東京大学が国際芸術祭「あいち2022」連携企画事業として常滑市で7月30日から10月10日まで開催するプロジェクト「Kizuki-au 築き合う-Collaborative Constructions」において、ミスト・サウンド・ライティングを活用したインスタレーション※1の実証を行います。

パナソニックHDは、極微細ドライ型ミスト「シルキーファインミスト」を、屋外の暑さ対策の用途だけでなく、空間・景観演出といった建築デザイン・芸術分野に展開することで、新たな空間価値の創出を目指しています。これまで、ミラノサローネ2018での「Air Inventions」、スイス大使館における「雲をつくるインスタレーション」、ドバイ国際博覧会 日本館における映像とミストを融合させた演出など、ミストを活用した数多くの空間演出を手掛けてきました※2。このミストを用いた空間演出を「MORPHIC※3」と名付け、新たな空間演出のあり方を創造し続けています。

今回の「Kizuki-au 築き合う-Collaborative Constructions」における「Collaborative Constructions(Collaborative:協働、Construction:建設)」は、創造的、革新的、あるいは個人的な技術を用いる新たな建築のあり方の実証プロジェクトです。この実証プロジェクトは、ETH チューリヒと東京大学の2つのプロジェクトから構成されており、それらは人とロボットとの協働作業で制作され、さらに未来を見つめながら過去との関わりをも実証するものです。

この実証プロジェクトにおいて、パナソニックHDは、常滑市・株式会社モンタージュと共同で、高台に吹く風を感知し、ミスト、空間音響、ライティングがリアルタイムで変容する空間演出を構築。東京大学・ETH チューリヒの「Kizuki-au 築き合う」というコンセプトに、常滑という土地が持つ自然風土、文化、歴史の力を融合させ、そのメッセージに更なる価値を見出すインスタレーションの実証を行います。具体的には、東京大学のプロジェクトには雲をつくるためのミストノズルを48本、またETHチューリヒのプロジェクトを中心に設置した実証エリアにゆるやかな結界をつくるためのミストノズルを54本、合計102本のミストノズルを設置します。これは屋外における2流体ノズルのミストを用いたインスタレーションとしては過去最大規模の実証となります。

パナソニックHDは、本プロジェクトの実証活動などを通じ、極微細ドライ型ミスト「シルキーファインミスト」が大阪・関西万博の当社パビリオンをはじめとする様々な施設や展示に実装されることを目指した取組みを続けるとともに、これからも本技術を建築デザイン・芸術分野などに応用することで、新たな空間価値の創出を目指します。

<Kizuki-au 築き合う-Collaborative Constructions実施概要>

会期:7月30日から10月10日
開催時間:11:00~19:00
会場:常滑やきもの散歩道 一菁陶園近く(愛知県常滑市栄町7丁目地内)
入場料:無料
詳細:http://www.vitality.swiss
主催:在日スイス大使館/Vitality.Swiss
スイス連邦工科大学チューリヒ グラマツィオ・コーラー研究室
東京大学 工学系研究科 建築学専攻 T_ADS 小渕祐介研究室

■参考

<ETH チューリヒ グラマツィオ・コーラー研究室のプロジェクト>

すべて木造骨組みの3階建ての建物で、優れた木造建築を持つ日本の長い伝統をスイスのデザインと技術によって復興させたものです。ネジなどの金属部品使用しない、ロボット工学時代の大工仕事を再考したものです。建物を構成する5つの木造骨組みモジュールが、千を超える特注の木製エレメントによって成立し、世界的に有名なETH チューリヒのロボティック・ファブリケーション・ラボでプレハブ工法を用いて建設されました。

<東京大学 T_ADS 小渕祐介研究室のプロジェクト>

木製の柱と梁で構成された門のような構造物です。通りに面した梁と、中庭に面した梁には、数多くの陶器がネックレスのように吊るされ、左右両側の梁に設置されたミストノズルによって水分を与えられ、気化することで温度調節を行う環境装置にもなっています。暑い日には、ミストと陶器の蒸散冷却効果によって、門の周囲で4-5℃涼しくなると見込まれています。この陶器の暖簾は一見するとランダムに見えるパターンですが、実際には人とコンピュータが連動し、複雑なアルゴリズムによってデザインされています。そして陶製の陶器は人とロボットがフィードバックを繰り返すことで作られています。

※1 現代美術におけるジャンルの一つで、ある特定の室内や屋外にオブジェや装置を置いて、その場所や展示空間を含めて全体を作品とし、見ている観客がその「場」にいて体験できる芸術作品。
※2 パナソニックグループ トピックス
・2018年4月20日 ミラノサローネにてパナソニックの「Air Inventions」が『Milano Design Award 2018 ベストテクノロジー賞』を受賞
https://news.panasonic.com/jp/topics/160095.html
・2020年8月24日 世界初、2流体ノズルのミストでインスタレーションと暑さ対策の同時実証を実施
https://news.panasonic.com/jp/topics/203904.html
・2021年10月21日 極微細ミストを用いた空間演出でドバイ国際博覧会日本館の展示に貢献
https://news.panasonic.com/jp/topics/204436.html
※3 MORPHIC HP
https://www.panasonic.com/jp/business/green-ac/morphic.html

記事の内容は発表時のものです。
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配信元:
パナソニックホールディングス株式会社

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