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2021年6月9日
製品・サービス / プレスリリース
アバターでの非対面接客により人件費約75%削減を目指す
AiSEG2を活用して電気代約10%削減・清掃の効率化を狙う
パナソニック株式会社は、株式会社SQUEEZE(本社:東京都港区、代表取締役社長:舘林 真一、以下「SQUEEZE」)と、非接触・非対面・省人化運営と高品質な接客の両立によるホテル経営のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を実現するため、当社が提供する接客を伴う業務の最適化を促進する遠隔コミュニケーションシステム「AttendStation™(アテンドステーション)」と、電力モニタリングと遠隔コントロールシステム「AiSEG2(アイセグツー)」を用いた共同実証実験をSQUEEZEが運営する次世代型スマートホテル「Minn 蒲田」(所在地:東京都大田区)にて開始します。
ホテル事業の収益は、固定費が高いにも関わらず、売上が環境変化により影響を大きく受ける財務構造であり、その中でも人件費は全体の支出における約40%を占めています(※1)。固定費を極力効率化した運営は、今後持続可能な事業を実現する上でも大きな課題です。
当社は、ホテル業界のDXを推進し、省人運営実績のあるSQUEEZEと実証実験を行うことで、すでにSQUEEZEが実現している無人・省人施設において有人運営と同水準の接遇サービスによりホスピタリティを維持・向上させ、さらに客室単価を上げ、リピート率の向上を実現できるのかを検証します。本実証実験を通じてよい顧客体験の創出、ホテルの原価管理の精緻化をもたらすサービス、ソリューションの創出をSQUEEZEと共に目指します。
今回、遠隔コミュニケーションシステム「AttendStation™」は、お客さまから離れた場所にいるフロントコンシェルジュがディスプレイ上のアバターを介し、お客さまからの問い合わせ対応などの接遇を実施します。アバターは操作しているフロントコンシェルジュの顔の動きと声に連動します。状況に応じてお辞儀をするなど、しぐさを選択することもできるため、お客さまと非接触・非対面ながらも表情豊かで対面に近いご案内が可能です。また、あらかじめ用意している補足説明資料やWEBサイトを対話内容に合わせてスタッフが表示することもできます。ゲストの満足度を損ねることなく、フロント人員の人件費約75%削減を目指します。
電力モニタリングと遠隔コントロールについては、IoTやAIなど最先端の技術と、配線器具や開閉センサーなどの技術を融合した「HOME IoT」の中核機器「AiSEG2」を活用。これまでホテルにおける水光熱費の管理は、部屋別ではなく棟全体での管理が一般的でしたが、今回の実証実験では、住宅分野で展開してきた「AiSEG2」を住空間同様のホテル居住空間へ活用することで部屋ごとの電気代を緻密に把握し、部屋ごとの採算の見える化による原価管理を推進します。また「AiSEG2」をSQUEEZEの無人チェックインシステムと連携させることで、ゲストのチェックイン・アウトに連動して、空調・照明のスイッチをオン・オフさせ、部屋ごとの電気代約10%削減を目指します。将来的にはチェックアウトのタイミングの把握や、電力使用データによる滞在状態、電気機器の使用有無を確認し、水光熱費の低減や適切な清掃の最適リソース配分を行うなど、さらなるコスト削減にも取り組みます。
当社は本実証実験により、機器を通じてホテル経営のDX化推進や、ホテルのサービス改善、お客様満足度向上、環境負荷を極力減らしてSDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」に配慮したホテル運営への貢献を目指していきます。
※1:出典「日本旅館協会:令和元年度営業状況等統計調査」
【AiSEG2】照明と住まいの設備・建材
お客様ご相談センター 0120-878-709(受付9:00~18:00)
ライフソリューションズ社 エナジーシステム事業部
電話:03-3431-3507(代表 受付 9:00~17:30)
【AttendStation™】パナソニックシステムデザイン株式会社 システムデザイン1部
電話:045-471-9160(代表)
接客を伴う業務の最適化を促進する遠隔コミュニケーションシステムです。接客を伴う業務において、有人対応により、受付端末に映し出されたアバターを介して、離れた場所からお客様対応を可能にします。
本サービスの最大の特徴は、アバターを介して人と人との対話を成立させることです。アバターがもたらす心理的肯定感とビジュアル動作により、実際の人間との対話よりも円滑な対話を促し、よりコミュニケーションロスの少ない、インタラクティブな対応を実現します。
これにより、働く場所を選ばず顧客対応を可能にし、顧客満足度を下げることなく接客業務の省力化・省人化を可能にします。
係員はアバターを遠隔操作するため、非接触・非対面で従来の対面に近い案内業務を可能にします。
係員の表情の特徴を二次元データに変換し、アバターにマッピングすることで、係員がその場にいるような存在感を出します。
接客時以外では情報配信や地図の表示など、サイネージにも活用できます。
リモートで対応する、スタッフ用操作端末の画面です。
リモートで対応する、スタッフ用操作端末の画面です。
Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネージメント システム)の略であるHEMSは、居住空間のエネルギーを見える化するだけでなく、一般家電、住宅電気設備を最適に制御するための管理システムです。
AiSEG2とは、HEMSの中核機器でエネルギーコントロールだけでなく、さまざまな家電機器・住宅設備と連携したり、スマートフォンのアプリを使用することで、コントロールすることができます。
今回の実証実験では、チェックアウト時に一括でエアコンや電気などをコントロールするなど、電力管理を緻密に行うことにより、電気代の約10%削減、また部屋ごとの電気代を緻密に把握し、部屋ごとの採算を把握する原価管理を目指します。
SQUEEZEは、「空間と時間の可能性を広げるプラットフォームになる」という企業ビジョンのもと、2017年にホテル・民泊などの宿泊事業者向け運営SaaSである「suitebook」の提供を開始。ソリューション事業として、スマートロック販売事業や宿泊施設のデータ分析など、顧客が必要とするあらゆるサービスをワンストップで提供できる体制を整備してきました。また、スマートホテル事業として「Minn - ミン」、「Theatel - シアテル」というブランドのもと、直営ホテルも展開しています。自社ソリューションを用いた次世代クラウド型宿泊施設の企画・運営を通し、宿泊産業のデジタル・トランスフォーメーションを目指していきます。
以上
記事の内容は発表時のものです。
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