パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、第5世代移動通信システム「5G」などの通信インフラ機器に適した、ハロゲンフリー[1]対応の超低伝送損失[2]多層基板材料 Halogen-free MEGTRON6(代表品番:R-5375)を製品化、2019年4月から量産を開始します。
今後、予定される第5世代移動通信システム「5G」のサービス開始により、データ通信のさらなる大容量・高速伝送化が予想されます。このような中、通信ネットワークの基幹システムを支えるサーバ、ルータ等の中枢を担う多層基板材料にも、大容量・高速伝送に加え、環境への観点からハロゲンフリー対応の材料が要求されています。当社は、独自の樹脂設計技術と配合技術により、ハロゲンフリーでありながら低伝送損失、高耐熱、高信頼性を実現した通信インフラ機器用の多層基板材料を製品化しました。
【特長】
1. ハロゲンフリーでありながら低伝送損失を実現し、データ通信の大容量・高速伝送化に貢献
比誘電率(Dk)[3]=3.4(12 GHz)※1 当社従来品※2 3.4(12 GHz)※1
誘電正接(Df)[4]=0.003(12 GHz)※1 当社従来品※2 0.004(12 GHz)※1
2. 高耐熱・高信頼性の多層基板材料で機器の安定稼動に貢献
リフロー耐熱性:10サイクルPass(260 ℃ 32層)当社従来品※2 28層10サイクル
絶縁信頼性:1000時間Pass(85 ℃、湿度85 %、50 V)当社従来品※2 同等
熱膨張係数(厚さ方向)39 ppm 当社従来品※2 45 ppm
ガラス転移温度(Tg)[5]:250 ℃/DMA、熱分解温度(Td) 435 ℃
当社従来品※2 Tg 210 ℃/DMA、Td 410 ℃
3. ハロゲンフリー対応で20層以上の高多層基板の製造性および加工性を向上
- ※1:低誘電率ガラスクロス仕様の値
- ※2:超低伝送損失多層基板材料 MEGTRON6(品番R-5775)
【用途】
ICT向け通信インフラ機器、ハイエンドサーバ、ルータ、スイッチ、無線基地局など
【備考】
本材料は、2019年1月29日~1月31日にアメリカ カリフォルニア サンタクララで開催される「DesignCon2019」に出展します。