
2026年1月7日
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次の成長フェーズに向けて、AIを活用したハードウェア/ソフトウェア事業、ソリューション事業を拡大する――昨年のCESで発表されたパナソニックグループの AI戦略から一年、その最新の成果が、1月6日から米国ラスベガスで開催中のCES 2026で示された。今年は「The Future We Make」というテーマの下、データセンターなどのAIインフラ向けソリューションを中心に、AIを活用したB2Bソリューション、環境GX関連ソリューションを展示。中にはすでに社会実装されているものもあり、AIの力でより良い未来づくりを着実に進めているグループの姿が、具体的な展示を通して確認できる。
CES 2026に出展したパナソニックグループのブース
ブースエントランス
出展テーマ「The Future We Make」
急速に進化するAIを支えるデータセンターは、その役割と規模を大きく変えつつある。データセンターの膨大な計算量を支えるためにより多くの電力が必要となり、24時間365日の安定稼働が社会インフラとして必須となっている。この変化は、「電力の安定供給」「高発熱への対応」「止まらないことに対する信頼性」、そして「物理インフラへのサイバー攻撃」といった、これまでにない複合的で高度な課題を生み出した。
パナソニックグループは、エレクトロニクスメーカーとして長年にわたり培ってきたモノづくりの技術資産と総合力を生かし、これらの課題に対する包括的なソリューションを提案することで、データセンターの24時間365日の安定稼働に貢献する。
AIインフラ向けソリューション展示エリア
チラー向けファンモーター/コンプレッサー
高密度化するサーバーからの発熱をいかに効率的に冷却するかは、データセンターの生命線である。パナソニックは、データセンター向けに高性能冷却水循環ポンプと冷却用コンプレッサーを開発。CDU(Coolant Distribution Unit:冷却水分配装置)搭載を前提としたポンプは、従来同等のコンパクトな筐体で約75%の流量向上を達成するとともに、長寿命・省メンテナンスを実現。さらに、長年の家電・空調向けコンプレッサー開発で培った技術を基に、高効率なコンプレッサーを開発。高い省エネ性でデータセンターの安定稼働を支えるとともに、新冷媒への早期対応により環境負荷低減にも貢献する。
分散型電源向け蓄電池バックアップユニットとラック
AIサーバーに搭載されるGPU(Graphics Processing Unit:画像処理装置)の進化は、電力需要の増加と電力負荷の急激な変動をもたらした。パナソニック エナジー株式会社が提案するサーバーラック内設置型の蓄電システムは、停電時のバックアップ機能に加え、電力消費のピークを抑制する「ピークシェーブ機能」を搭載。エネルギー効率の高い電力運用を実現する。
さらにパナソニックグループは、データセンターを構成する部品だけでなく、その心臓部である半導体の進化そのものにも貢献する。半導体の前工程と後工程をつなぐ「中工程」を革新する次世代半導体製造設備技術は、省電力化を支える先端半導体の微細化・高集積化の実現に貢献し、データセンター全体のエネルギー効率向上にもつながる。 また、電力制御や冷却システムといったOT(Operational Technology)領域を狙ったサイバー攻撃が増加する中、自社工場の監視で培った知見を活かしたデータセンター向けサイバーセキュリティも提案。独自の高度な異常検知技術で、重要インフラの安全な運用を支える。
次世代半導体製造設備技術
データセンター向けサイバーセキュリティ
物流や小売、サービスの現場では、人手不足や需要変動への対応に追われ、日々の判断はこれまで以上に複雑さを増している。パナソニックグループが長年培ってきた現場への知見とAI技術が融合することで、こうした課題に応えるB2Bソリューションが形になりつつある。目指す先にあるのは、人が安心・安全・快適に働くことができる現場の姿だ。
物流現場・在庫の最適化は、パナソニックグループのデジタルサプライチェーン変革を担うリーディングソリューションプロバイダーであるBlue Yonderが手掛ける。未来の倉庫をイメージした展示「Edge Interactive Table」では、カメラビジョンやロボティクス、RFID(※)、センサーなどの最新技術を活用した次世代の倉庫自動化ソリューションの導入効果を来場者に分かりやすく伝えている。
※RFID:モノの流れをリアルタイムで可視化し、正確・迅速な意思決定を可能にする基盤技術
AIを基盤とした物流・在庫最適化ソリューション
未来の倉庫をイメージした展示「Edge Interactive Table」
小売現場に向けては、パナソニックグループ傘下で食品小売業界向けに冷凍・冷蔵ソリューションをグローバル展開するHussmannが、環境負荷が低い自然冷媒R290を採用した次世代冷凍・冷蔵ショーケース「RLN2A」や「SIM4」、電子棚札ソリューションに加え、冷凍・冷蔵設備の遠隔監視ソリューション「StoreConnect」を紹介した。
冷凍・冷蔵設備の遠隔監視ソリューション「StoreConnect」
次世代冷凍・冷蔵ショーケース「RLN2A」
また、サービス業など非製造業に向けては、業種横断型・現場可視化&最適化ソリューション「CPS(Cyber-Physical System:IoTやAIを活用した物理空間・サイバー空間を結ぶ技術基盤)2.0」を紹介。IoT・センサー・AIを活用し、現場の空間にまつわるさまざまなデータを把握し、AI向けに変換・統合。データに基づいてAIが現場の課題を把握し、改善提案を行う。展示では、製造業、飲食店、水産業といった多様な現場への導入効果を、グラフィックや映像で分かりやすく伝える。
業種横断型・現場可視化&最適化ソリューション「CPS2.0」
「CPS2.0」製造現場向けソリューション
「CPS2.0」カフェ・レストラン向けソリューション
「CPS2.0」ノリ養殖業向けソリューション
推定BHQの体験デモ
AIや最新技術を駆使したウェルネスソリューションも複数紹介。とりわけ、表情解析技術による独自のAIデータ分析で、四つの表情からリアルタイムに脳年齢を推定する「推定BHQ」の体験デモが注目を集めた。
他にも、健康な状態と要介護状態の中間に位置する「虚弱」状態(フレイル)の予防を目的としたスマートエイジングケアソリューションや、体調ナビゲーションサービス「RizMo」を展示し、利用者一人ひとりの状態を可視化・パーソナライズする、これからのウェルネスの在り方を示した。
スマートエイジングケアソリューション
体調ナビゲーションサービス「RizMo」
脱炭素社会の実現に向け、長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を掲げて取り組むパナソニックグループにとって、GX(グリーントランスフォーメーション)を加速させるソリューションは重点領域の一つだ。今回のCESでは、AIを活用した最新技術も披露した。
ペロブスカイト太陽電池
高度な印刷技術で、建物の窓や壁・バルコニーなどでの発電を可能にする建材ガラス一体型ペロブスカイト太陽電池の実物のほか、目指す未来の姿として、ペロブスカイト太陽電池が溶け込んだ街並みを再現した模型を展示。再生可能エネルギーの利活用の幅が大きく広がった未来のイメージを示した。
ペロブスカイト太陽電池・リーフ柄
ペロブスカイト太陽電池・リーフ柄大判タイプ
ペロブスカイト太陽電池が溶け込んだ街並みを模型で再現
使用済み家電のリサイクル効率を高める自動家電分解システムは、「分解CPS」を核に、家電の分解しやすさをAIでシミュレーションし、そのデータを自動解体ロボットに活用。ブースでは、ロボットが洗濯機や電子レンジ等の解体動作をする映像を紹介。併せて、自動分解に対応した試作洗濯機のヒートポンプユニット部の実物模型を展示。部品の再利用やリマニュファクチャリングを効率化し、循環型社会に対応する次世代リサイクル基盤の構築に向けて着実に前進していることを示した。
サーキュラーエコノミー対応 自動家電分解システム
ロボットが洗濯機や電子レンジ等の解体動作をする映像を紹介
CES 2026では、パナソニックグループが掲げるAI戦略を、具体的なソリューションとして社会の現場に実装していく取り組みを紹介した。今後も、長年培ってきた技術や現場への知見を生かしながら、社会課題の解決に貢献するソリューションの実装・導入を着実に進めていく。
記事の内容は発表時のものです。
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