
2026年1月15日
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2026年2月6日
技術・研究開発 / プレスリリース
パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は、カビ研究の権威であるベトナムの応用バイオテクノロジー研究所(Applied Biotechnology Institute:ABI、所在地:ベトナム・ホーチミン、代表:ファム・グエン・ドゥック・ホアン博士)の監修のもと、人や動物の健康に悪影響を及ぼす代表的なマイコトキシン(カビ毒)3種(※2)に対して、ナノイー(帯電微粒子水)技術による不活化効果を実証しました。
マイコトキシンとは、高温多湿の環境下でカビが産生する毒素の総称です。WHO(世界保健機関)によると、食品を介して一定量摂取されたマイコトキシンは、急性中毒や免疫低下に留まらず、がんを引き起こす可能性があるほか(※3)、空気中を漂う微小粒子(エアロゾル)に付着したマイコトキシンを繰り返し吸い込むことでも健康へ悪影響を及ぼすとされています(※4)(※5)。さらに、エタノールでは分解されにくいため、カビを拭き取ったとしても毒素は残ると言われています(※6)。
パナソニックは、年間を通じて高温多湿でカビが発生しやすい環境のベトナムで調査を実施。一般家庭のリビングや寝室の空気を採集してカビを培養したところ、マイコトキシンを産生する可能性をもつ複数のカビ属が検出されました。続いて、代表的なマイコトキシン3種に対する効果検証を行った結果、ナノイー(帯電微粒子水)技術により、試験空間(45 L)で90%以上を不活化(※7)(※8)。さらに生活空間に近い広さ(約6畳)では、アフラトキシンB1に対して90%以上の不活化(※7)(※9)を確認しました。なお、本検証は試験条件での結果であり、実使用空間における効果を検証したものではありません。また、症状悪化の一因となる化学物質への効果を検証したものであり、症状悪化そのものに対する効果を検証したものではありません。
パナソニックは快適で清潔な空間の提供を通じた社会への貢献を目指し、今後もナノイー(帯電微粒子水)技術を進化させるとともに、その可能性を追求し続けていきます。
ベトナムや日本の梅雨のような高温多湿な環境下では、カビが発生・増殖しやすくなります。そのため、生活空間ではカビ胞子だけでなく、カビが産生するマイコトキシンが拡散する可能性があります。これらは目視できませんが、長期間にわたり吸入すると、呼吸器疾患やアレルギー、さらには内臓疾患やがんなど、深刻な健康リスクを引き起こす恐れがあります。今回の検証では、ナノイー(帯電微粒子水)技術がマイコトキシンを不活化できることが科学的に確認されました。ナノイー(帯電微粒子水)技術は室内の空気質を改善し、カビ由来の健康リスクの低減効果が期待できる技術だと考えています。
※当社から依頼し、いただいたコメントを編集して掲載しています。
図1 採集したベトナムの一般家庭とカビの培養結果(一部抜粋)
調査対象となった12戸の一般家庭で採集・培養した空気サンプルから選定した16株のカビコロニーのうち、約75%にあたるカビがマイコトキシンを産生する可能性があるカビ属であることを同定
45 L空間において、ナノイー(帯電微粒子水)発生装置を動作させ、代表的なマイコトキシン3種の不活化率(※7)を確認した結果を以下に記載
いずれも、5分間の照射で90%以上の不活化を確認
表1 ナノイー(帯電微粒子水)照射によるカビ毒の不活化率(※7)
| 試験対象 | 試験時間 | 不活化率 |
|---|---|---|
| アフラトキシンB1 | 5分 | >90% |
| グリオトキシン | 5分 | >90% |
| ステリグマトシスチン | 5分 | >90% |
図2 ナノイー(帯電微粒子水)照射によるカビ毒の不活化率(※7)
21 m3空間において、ナノイー(帯電微粒子水)発生装置を組み込んだ送風機を24、48時間動作させ、アフラトキシンB1の不活化率(※7)を確認した結果を以下に記載
24時間の照射で70%以上、48時間の照射で90%以上の不活化を確認
図3 ナノイー(帯電微粒子水)発生装置を組み込んだ送風機の動作によるアフラトキシンB1の不活化率(※7)
霧化電極をペルチェ素子で冷却し、空気中の水分を結露させて水をつくり、霧化電極と向き合う対向電極の間に高電圧を印加することで、OHラジカルを含んだ、約5~20 nmの大きさのナノイー(帯電微粒子水)が発生(図4)
図4 ナノイー(帯電微粒子水)発生装置
参考
※1 日本マイコトキシン学会「マイコトキシンとは・・・」(2018年9月20日)https://www.jsmyco.org/info/about.html ※2 アフラトキシンB1、グリオトキシン、ステリグマトシスチンの3種 ※3 WHO, “Mycotoxins”, Fact sheets (2 October 2023) https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/mycotoxins ※4 Brankica Aleksic et al. “Aerosolization of Mycotoxins after Growth of Toxinogenic Fungi on Wallpaper”, Applied and Environmental Microbiology, vol.83, Issue 16, e01001-17, 2017. ※5 Luje Curtis et al. “Adverse Health Effects of Indoor Moulds”, Journal of Nutritional & Environmental Medicine, vol.14, pp261-274, 2004. ※6 Mariya Kiseleva et al. “Stability of Mycotoxins in Individual Stock and Multi-Analyte Standard Solutions”, Toxins, vol.12, Number.94, 2020. ※7 当社算出 ※8 5分後の結果 ※9 48時間後の結果 ※10 国際がん研究機関(IARC)によるかび毒の発がん分類(Vol.1-123)で、ヒトに対して発がん性があるとするグループ1にアフラトキシン類が分類。 ※11マイコトキシンの半数致死量(LD50)の値で比較(当社調べ)
パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社
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