2024年10月2日
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パナソニック株式会社 エコソリューションズ社は、パナソニックが従来保有していたプラズマディスプレイパネル(以下、PDP)の開発・製造技術を応用することで、約6mmの薄さで業界最高クラス(※1)の断熱性能を有する真空断熱ガラスの開発および量産化に成功しました。総厚約6mmのガラスとしては業界最高クラス(※1)の断熱性能である熱貫流率(Ug値)0.7(W/m²・K)(※2)を実現し、総厚約3cmのアルゴンガス(※3)入りトリプルガラスと同等以上の断熱性能です。
PDPは、真空封着された2枚のガラス間の非常に薄い真空層内で蛍光体が発光することにより画像を表示しています。一般的にガラスを真空状態に保つためには、真空層内の物質からのガスの発生を抑制しつつ、高真空状態を維持する真空封着材料技術が必要です。当社は、PDPの開発・製造で培った、「真空ガラスパネル製造技術」や、「気密性を維持する鉛フリーの封着材料技術」を保有していました。
今回、当社は真空層内で発生するガスを吸着する薄型のガス吸着剤や、2枚のガラス間に0.1mm程度の隙間を形成する低熱伝導性材料などを新開発することで、優れた断熱性能を持つ真空断熱ガラスを実用化しました。さらに独自の工法により、ガラス表面には真空空間を形成する際に必要な排気孔の封止部がありません。これによって、フラットですっきりとした製品外観を実現しています。また、有害物質として規制されている鉛を一切使用していないため、環境面・安全面でも安心して使えます。
なお、今回開発した真空断熱ガラスを、米国エネルギー省の規制強化(※4)対応として、パナソニックの完全子会社である冷凍・冷蔵ショーケースメーカー「ハスマン社」のコンビニ・スーパー向け屋内用自動ドアのガラスに先行納入します。
当社は、持続可能な社会の実現に向け、パリ協定にみられるような国際的エネルギー規制の高まりに伴う、国内外の断熱事業への展開を目指します。
PDPは、2枚のガラスが真空封着された非常に薄い真空層内で蛍光体を発光させることにより画像を表示しています。当社が培ったPDPの開発・製造技術を生かし、アルゴンガス入りトリプルガラス(総厚約3cm)と同等の断熱性能を有する、総厚約6mmの独自の薄型真空断熱ガラスを開発しました。
今回、当社が新開発した独自の真空断熱ガラス製造方法により、2枚のガラス間に真空空間を形成する際に必要な排気孔の封止部がガラス表面にはなく、フラットですっきりとした製品外観を実現しています。これによって、外観上のデザイン性や意匠性だけでなく、施工性や他の部材とのアッセンブル性においても優れています。
当社がPDPで使用していた真空封着材は、鉛を使用せずに高度な真空度の維持・耐久性を実現していました。真空断熱ガラスもこの真空封着材を応用することで、鉛フリーを実現しています。この観点から、一般家庭用、業務用を問わず、採用から廃棄までの期間を通じて環境面、安全面で安心して使えます。
2017年3月27日に施行された米国エネルギー省規制(DOE2017)では、ディスプレイケースのエネルギー許容量の大幅削減が要求されました。冷凍・冷蔵ショーケースメーカーであるハスマン社(Hussmann)は、同社のコンビニ・スーパー向け屋内用自動ドアSTYLELINE ABC DOORに、この真空断熱ガラスを先行採用することでDOE2017基準遵守が可能になります。
(URL : http://www.styleline.com/)
以上
記事の内容は発表時のものです。
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