2020年10月29日

福井県大野市は、福井工業大学、パナソニックと共同で
「星空に優しい照明」を試験設置、「星空保護区認定」を目指します

福井県大野市の体験イベント「星空ハンモック」、「星空に優しい照明」IDA認証LED防犯灯

福井県大野市、福井工業大学、パナソニック株式会社は、産学官協働により、「星空に優しい照明(光害対策型防犯灯)」を大野市内に試験設置します。これは、国際ダークスカイ協会が行っている星空保護区制度(※1)の認定を目指すための活動の一環です。試験設置により、星空への光漏れがないことと、地域住民の生活に必要な明るさが確保されていることを確認します。今後、福井県大野市では令和3年~4年度に南六呂師地区の光害対策を行い、令和5年度にアジア初(※2)の星空保護区アーバン・ナイトスカイプレイス部門の認定を目指します。

福井県大野市と福井工業大学とは平成30年度に相互連携協定を締結し、「日本一の星空」(※3)を活用した地域活性を推進してきました。この度、国際ダークスカイ協会が行っている星空保護区制度の認定を目指すため、パナソニック株式会社ライフソリューションズ社が開発し、令和2年1月に日本で初めて国際ダークスカイ協会による「星空に優しい照明」の認証を取得した防犯灯(※4)を試験設置します。

福井県大野市、福井工業大学、パナソニック株式会社は、大野市のアジア初の星空保護区アーバン・ナイトスカイプレイス部門の認定に向けて、産学官で協働し、星空の保護と地域の活性化に取り組んでいきます。

  • 1. 試験設置する「星空に優しい照明」
    (1)モデル灯A:道路幅員の広い県道等に導入を検討中
    (2)モデル灯B:市道に導入を検討中
  • 2. 設置時期:モデル灯A:令和2年11月9日
         モデル灯B:設置時期を調整中
  • 3. 設置場所:県道26号線六呂師高原簡易郵便局付近
  • 4. 「星空に優しい照明」光害対策型防犯灯の特徴:
    (1)色温度3000K(暖色)
    (2)上方光束比0%(上空に光が漏れない)

「星空に優しい照明」IDA認証LED防犯灯

  • 5. 大野市が目指す星空保護区認定区分:アーバン・ナイトスカイプレイス
  • 6. 星空保護区認定目標年度:令和5年度
  • ※1:星空保護区制度は美しい星空を守ることを目的とした制度で「星空の世界遺産」とも呼ばれています
  • ※2:アジア地区における「星空保護区」アーバン・ナイトスカイプレイス部門において(2020年10月現在)
  • ※3:環境省・日本環境協会が実施した「全国星空継続観察」において(2004年、2005年)
  • ※4:国内メーカーにおけるIDA認証器具として初めて
    (※2、4 いずれも令和2年10月29日現在 国際ダークスカイ協会 東京支部調べ)

《参考資料》

1. 星空保護区認定制度とは

  • (1)光害の影響のない、暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度
  • (2)認定には、屋外照明に関する厳格な基準や、光害に関する教育啓発活動などが必要
  • (3)6つのカテゴリーがあり、全てのカテゴリーの認定地を総称して、日本国内では「星空保護区」と表記している

<1>ダークスカイ・コミュニティ

  • [1]認定対象:町や市といった自治体単位
  • [2]認定要件:
    (ア)質の良い屋外照明の使用に関する条例の施行
    (イ)光害について教育啓発活動、地域住民の夜空保護への支援など、優れた取組が実施されている
    (ウ)周辺地域への模範となる地域

<2>ダークスカイ・パーク

  • [1]認定対象:自然公園・森林公園・エコパーク等(公有地・私有地を問わない)
  • [2]認定要件:
    (ア)自然保護のために質の良い屋外照明を使用し、非常に暗い環境と美しい星空が保たれている
    (イ)ビジターに対して星空観察や自然観察イベント、光害に関する教育プログラムなどを提供している

<3>ダークスカイ・リザーブ

  • [1]認定対象:700平方キロメートル以上の面積を持つ公有地・私有地
  • [2]認定要件:
    (ア)自然保護および科学的・教育的・文化的目的のために、非常に暗い環境と美しい星空が保たれている地域
    (イ)特に暗い環境を保持する“コア領域”と、その周囲の“周辺領域(バッファー領域)“から構成される
    (ウ)複数の自治体・土地所有者が長期的視野で協力・連携し、屋外照明の規制・暗い夜間環境の維持に取り組んでいる

<4>アーバン・ナイトスカイプレイス ※申請予定カテゴリー

  • [1]認定対象:暗い夜間環境を保護推進するための優れた取組をしているが、近隣の明るい都市の影響により他のカテゴリーでは認定が受けることができない場所
  • [2]認定要件:光害に配慮した質の高い屋外照明利用の模範となり、その普及を促すとともに、都市の人々が星空を楽しめる場所を提供することを目的とした場所

<5>ダークスカイ・サンクチュアリ

  • [1]認定対象:周囲に屋外照明がほとんど存在しない、世界で最も隔絶された場所
  • [2]認定要件:
    (ア)非常に暗い環境と美しい星空が保たれている地域(公有地・私有地)
    (イ)光害に対して最も脆いこれらの地域の価値を啓蒙し、長期的に保存することを目的としています

<6>ダークスカイ・ディベロップメント(新規の申請受付は終了)

  • [1]認定対象:街の一区画・マスタープランを有するコミュニティ・自治体単位でない複数の区画や地域の融合体
  • [2]認定要件:自然の夜空を保護する優れたものでありながら、ダークスカイ・コミュニティの認定対象とはならないケース

2. 国際ダークスカイ協会とは

  • (1)設立年:1988年
  • (2)加盟メンバー:天文関係者、照明技術者、環境学者、法律家など
  • (3)概要:「光害(ひかりがい)」に対する観測的研究・技術的研究・啓発・条例制定支援などの
         活動を行っている米国のNPO団体
         国際ダークスカイ協会:https://www.darksky.org/
         東京支部:https://idatokyo.org/

3. 星空保護区認定を取得するための主な要件

  • (1)夜空の明るさ調査(申請エリア内で星空の見え具合の数値観測)
  • (2)光害への普及啓発活動:(例)<1>小中学校の授業に光害教育、<2>光害についての展示など
  • (3)屋外灯の光害対策:屋外照明管理計画(数、種類、規格、所有者)
  • (4)応援レターの取得 ※英語での取得
  • (5)申請書の作成 ※英語

4. 大野市と福井工業大学との大野市の星空に関わる取組について(2018年~2020年)

(1)誘客コンテンツ開発

<1>星空ハンモック:ハンモックに包まれながら星空観察を楽しむ体験イベント

<2>星降るランタンナイト:日本一美しい星空の下でスカイランタンを打上るイベント

(2)ならではグルメの開発(ミルク工房奥越前)

特産品を使った新しい料理の企画・開発(ex里芋粉ガレット等)

(3)日本一の星空の情報発信

SNS(Facebook、Instagram)を活用して大野市の星空の魅力をPR

(4)星空保全光害教育

  • <1>市内小学校における星空出張授業&ワークショップ(2018年~2019年)
    ・地元小学生や市民に大野市の星空の価値や光害について出張授業
  • <2>星空シンポジウム(2018年)
    基調講演[1]:渡部潤一氏(国立天文台副台長)
        [2]:越智信彰氏(東洋大学准教授、国際ダークスカイ協会東京支部代表)

(5)星空保護区認定取得の検討

  • <1>星空保護区ガイドラインの翻訳
    [1]ダークスカイパーク(IDSP)
    [2]アーバン・ナイトスカイプレイス(UNSP)
  • <2>夜空の明るさ調査(2018年~2020度) 協力:福井県,星空公団
  • <3>国際ダークスカイ協会東京支部研修会参加 ‐岡山県井原市-(2019年)
  • <4>照明専門家による現地視察(2019年) 協力:パナソニック(株)

5. 国際ダークスカイ協会東京支部越智信彰代表からのコメント

福井県大野市にて、北陸エリアで初めてとなる星空保護区を目指した取り組みが開始されることを大変嬉しく思います。星空保護区の認定は観光誘客・地域活性化といったメリットだけでなく、自然環境保護や持続可能なまちづくりにもつながる、大変意義のある取り組みです。今回の取り組み表明をきっかけに、地域における光害対策の意識が高まり、大野市の美しい星空が遠い未来の子供たちにまで継承されることを強く願っております。

6. 福井県大野市について

(1)福井県大野市とは

福井県大野市は周囲を白山に連なる山々に囲まれ、郊外には美しい自然が残ります。市街地には越前大野城を中心に武家屋敷など400年前の風情が感じられる美しい街並みが残るとともに、名水100選にも選ばれた御清水(おしょうず)など湧水池を多く有する名水のまちです。近年には、晩秋から春にかけて雲海が城下町を覆い、あたかも越前大野城が雲の上にあるように見えることから、天空の城としても注目を集めています。

白山に連なる山々イメージ

御清水イメージ

天空の城イメージ

(2)福井県大野市の星空

環境省が実施した全国星空継続観察において日本一美しい星空に2年連続(2004年、2005年)で選ばれており、南六呂師地区の福井県自然保護センターには80 ㎝の大型の望遠鏡を有するなど多くの人が星空観望を楽しんでいます。

大野市の星空

(3)大野市観光情報サイト

越前おおの観光ガイド https://www.ono-kankou.jp/

以上