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2020年2月20日
製品・サービス / プレスリリース
光害に配慮したLED照明
岡山県井原市「美星町観光協会」からの要望に応じて開発
パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社の光害対策型のLED防犯灯と道路灯が、国内メーカーで初めて、国際ダークスカイ協会(以下、IDA)による「星空に優しい照明(Dark Sky Friendly Lighting)」の認証を取得しました。今後、「星空保護区」の認定を目指されている地区などに、「IDA認証照明器具」として提案していきます。
同認証は、光害問題に取り組むNPO団体であるIDAが認証するもので、主に、グレア(眩しさ)を必要最小限に抑えつつ、星空を見えにくくする上方への光の漏れが一切ないこと(上方光束率0%)、青色光が少ない電球色となる3000K(ケルビン)以下の色温度であることが求められます。
IDAに認証された防犯灯と道路灯は、星の郷として知られている岡山県井原市美星町(びせいちょう)の「美星町観光協会」からの要望がきっかけで開発を開始。2019年夏には美星町内に設定されたモデル地区において、一部改良型の防犯灯を設置するなどして、現地検証を実施。認証基準を満たすために、防犯灯、道路灯の一部商品において上方光束率0%、色温度3000K以下となるよう、仕様変更や新規開発により、米国のIDA本部の審査を通過し、国内メーカーとしては初めて「星空に優しい照明」としての認証を取得しました。
今回改良を加えて認証を取得した「IDA認証照明器具」は、星空保護区における屋外照明の基準をクリアした、光害の観点で優れた照明器具となります。また3000K以下の色温度による温かみのある光で、落ち着いた夜の景観を演出し、人の暮らしと星空が共存するまちづくりへ貢献していきます。
美星町は、1988年に環境庁から星がよく見えるまちとして「星空の街」に選定されました。これを機に星が見える環境を大切にする機運が高まり、1989年には美しい星空を守るために国内初となる「光害防止条例」を制定し、「星の郷」として知られるようになりました。美星町には一般公開している天文台では中国地方最大規模の口径101 cmの反射望遠鏡を備えた美星天文台があり、天体観望に訪れる多くの人で賑わっています。また、町や市といった自治体単位が認定対象となるIDAの「星空保護区コミュニティ部門」の認定を目指し、「びせい星守プロジェクト」として光害対策型の屋外照明の導入資金を募るクラウドファンディングを1月から2月28日まで実施されています。認定されれば、コミュニティ部門ではアジア初(※2)の「星空保護区」となる可能性があります。
当社は今後も照明の基本性能向上を追求しながら、照明のさらなる可能性を信じ、人に寄り添い、家、街、社会でのより快適・安全・豊かなくらしの提供と新たな快適空間の創造に取り組んでいきます。
照明と住まいの設備・建材 お客様ご相談センター
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ライフソリューションズ社 ライティング事業部 ライティング機器BU 屋外エンジニアリング商品部 営業企画課
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光害問題に対する取り組みで、世界的に先導的な役割を担う組織。
1988年に設立され、アリゾナ州ツーソンにある本部と、世界18ヵ国の60以上の支部を有するNPO団体。天文関係者を中心に、照明技術者、環境学者、教育者、法律家などで構成される。具体的には光害に関する様々な活動(フィールド調査、星空保護区認定制度、条例制定支援、啓発キャンペーン等)を行っている。日本では東京支部が存在し、代表を越智信彰氏(東洋大学)が務める。
国際ダークスカイ協会:https://www.darksky.org/ 東京支部:https://idatokyo.org/
「美星町が目指す光害対策の取り組みは、星空保護のみならず、エネルギー削減・自然環境保護などの観点からSDGs(持続可能な開発目標)にも繋がる素晴らしいものです。一方で、現在国内で普及しているLED道路灯・防犯灯のほとんどは、光害への十分な配慮が必要な地域で使用するには色温度が高すぎたり、上方への光漏れにより夜空を照らしてしまったりといった問題点があります。今回、本製品の認証により、美星町のように光害対策を推進する地域にとって適正な製品を選ぶことが可能となっただけでなく、その目的・趣旨が広く浸透し、日本中のより多くの町が光害削減・自然環境保護・星空保護に配慮した街づくりを目指すきっかけになれば、と期待しております。」
岡山県の西南部に位置する井原市美星町は、町の愛称を「星の郷」とし、美しい星空を守るために日本で初めて光害防止条例を施行・実施した町です。その昔3つの流れ星がこの地に落ちたといわれる「星尾降神伝説」や星にちなんだイベント、天体観測の施設も多く、豊かな自然の中で、流れ星や天の川が広がる星空を満喫できます。
美星町観光協会:http://www.biseikankou.jp/
以上
記事の内容は発表時のものです。
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