2020年7月14日

ニューノーマル時代のワークプレイス創造のために
人起点の価値創出を目指す実証実験を自社ビルでスタート

パナソニック 広島中町ビル フリーアドレスエリアのゾーニング制御

パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社は、ニューノーマル時代のワークプレイス創造のために人起点の価値創出を目指す実証実験を、当社の広島中町ビルにて2020年7月よりスタートします。本実験では、通常取得しにくいオフィスワーカーの心理データなども従業員を活用しデータ化することで、新しい顧客価値を見出していきます。

今回の広島中町ビルの実証実験では、環境変化に柔軟に対応し続けるアップデート型ワークプレイスを目指しました。オフィスでの働き方などを数値化することで、今後の働き方改革や生産性向上につながる提案活動を共創パートナーと共同で実施していきます。また、実証実験を行い、これからの働き方に求められる視点や新しい生活様式に対応した提案も検証していきます。

近年、働き方改革などにより、オフィス改修やシェアオフィスなどの需要が伸びていますが、インテリア重視の空間が多く、オフィス自体に機能が付加された空間は少ない状況にありました。また、COVID-19発生後の新しい生活様式に対応した新しいオフィスの形が急速に求められています。当社は、これまでオフィス空間に必要なインフラ設備(光・空気・音・映像など)を繋ぎ、コントロールする事業を展開してきました。今回、オフィスの温湿度やCO2などの環境要素の収集と共に、ヒトの動きなどを数値化して解析することで、これまで実現できなかったオフィス空間の提案をしていきます。

今回の実証実験では、当社の持つLPS(ローカル・ポジショニング・システム:以下LPS)を活用し、ヒトの位置・動線などを可視化。併せて温度・湿度・CO2や、照明・空調・電力などのデータを蓄積します。そのデータを基に、機器の最適コントロールなどを見定めて迅速な制御及び変更を実施するために設備をクラウド接続していきます。さらに、オフィス空間の継続的な管理を実現するため、オフィス環境のセンシング、空間見える化、BAS(ビル・オートメーションシステム)/設備管理、利用状況の分析結果をクラウドで管理していきます。

当社は、この実証実験を通して、快適なオフィス空間の実現を目指していきます。

<主な内容>

1. オフィスの様々なデータを数値化、空間分析

2. データを活用したオフィス空間制御

3. アップデート型のインフラを導入

【お問い合わせ先】

ライフソリューションズ社 マーケティング本部 空間ソリューション事業推進室 マーケティング推進部
電話:06-6908-1131(代表 受付9:00~17:30)

1. オフィスでの様々なデータを数値化、空間分析

〇オフィスの温湿度やCO2などの環境要素の収集と共に、ヒトに着目したデータを計測します。

1-1. 空間における環境及びヒトデータの計測

  • ・温度、湿度、CO2等の空間環境データに加えてヒトの動き、ヒトの密度を計測。各設計エリアを環境要因と個々の働き方や部署間の交流を要因分析・見える化することで、データに基づく組織設計やレイアウト変更の提案、設備設計・改修提案に活用します。
  • ・人起点の空間設計において、LPS・空間環境(画像)センサなど、お客様の目的に合わせて選択可能なヒト計測手段を実証導入し、効果検証を行っていきます。

ヒトの動きを計測:LPS(ローカル・ポジショニング・システム)、ヒトの密度を計測:空間環境センサ

1-2. ヒトの心理データセンシング

  • ・ヒトの心理状態を、センサ及びIoTと連携したツールによりセンシングします。各設計エリアにおいて、通常のアンケートに加えてスマートフォンを用いて直感的に入力するマトリクスアンケートによりデータの量と精度を確保。当社ノウハウである構造分析手法により、ヒトの心理状態と環境要素及びカメラを用いたヒトセンシング情報との因果関係を分析します。空間設計の様々な要素を決定する指標として、照明配置設計に加え、植栽等の最適配置の有効性も検証します。

ヒトの心理状態(表情・感情データ)をセンシング、定量データに基づき、空間の改善提案へ

2. データを活用したオフィス空間制御

〇照明・音・気流を制御し、目的に合ったオフィス空間をフレキシブルに作り出します。

2-1. フリーアドレスエリアのゾーニング制御

  • ・個人の好みに合わせて選べる執務環境を、設備制御(照明・音・気流)により構築します。フリーアドレスエリアでは「リラックス/リフレッシュ/集中」の3つのゾーンから実証を開始します。
  • ・個々の照明・音・気流デバイスを制御可能なフレキシブルなゾーニング制御方式を導入。環境及びヒトデータの分析に基づいてゾーンの空間チューニング、割合チューニングを自由に変更することができる空間制御を可能にしました。実証実験により広島の執務者の好みの照明、音、そして気流制御因子を分析します。

照明×音×気流の連動制御で、ダイナミックなゾーニングを実現、執務環境をオートチューニング

2-2. カラー照明&空調連携による空間価値検証

  • ・カラー照明と空調をクラウドで連携制御し、会議室環境のダイナミックな変化による空間価値を検証します。省スペースを目的とした会議室の多目的利用を想定し、様々なユースケース仮説をクラウド連携によりスピーディに確認します。

照明と空調のクラウド連動制御によるダイナミックに変化する会議室環境、お客様のニーズにあわせてスピーディ&柔軟に対応

3. アップデート型のインフラを導入

〇データに基づくオフィス改善の早期実現を、ソフト・ハード両面のアップデートの仕組みで支えます。

3-1. データに基づくオフィスのデジタルツイン構築

  • ・ヒト・環境・設備の情報を収集し、オフィスビルおよび執務空間を統合的に管理する仕組みを構築します。「広島中町ビル」では、日本マイクロソフトの支援を受けAzure上にSmart Building&Spacesサービス基盤リファレンスアーキテクチャを活用した「統合ワークプレイス管理基盤(IWMSプラットフォーム)」を実現。建築データに加え各種センシングデータを統合化し、仮想空間と実在する建物のデジタルツインを構築しました。これにより、リアル環境では試せない仮説のシミュレーション、3Dの見える化による提案に活用していきます。さらに、環境データ分析に基づき、従来のビル空調設備のクラウド制御を実現し、ヒトの密度情報により空気の澱みなどの環境変化を先読みする気流制御の検証を実施します。(デジタルツイン=データを収集し、サイバー空間上に同様の状況を作り出すこと)

クラウド上で利用状況の稼動監視・設備管理

3-2. ハードのアップデートに対応したシステム天井改修

  • ・システム天井の照明器具に配線ダクトをビルトインし、天井面への機器の追加や移動が容易な設備インフラを構築。空間用途に応じた機器追加やレイアウト変更時の電源確保を省施工化し、変化するニーズにも長期間・幅広い提案が可能になりました。今後は配線ダクトに対応した機器を拡充し、天井面からの気流活用の有効性検証などにも取り組みます。

レイアウト変更に応じて容易に器具の着脱が可能

【その他】

【5F】パーソナルルーム 仮眠・集中に最適な空間価値の検証、【5F】エントランス 映像・風・香りを届けるエアサイネージ、【5F】コミュニケーションエリア 気流でクローズ空間をつくるエアコクーン

  • 〇広島中町ビルでの主な共創パートナー
    設計者:株式会社三菱地所設計
    オフィス家具:株式会社オカムラ
    クラウド:日本マイクロソフト株式会社 ほか

以上