「サンエン・リーさんの思いと語られた内容は、小学生には少し難しいもので、英語から翻訳された日本語でその意図を正確に伝えるには工夫が必要でした。子どもたちの『考える力』を養う必要性も感じましたが、ワークショップ後半に、彼女のプレゼンテーションを受けて『どう感じたか』を問われた小学生たちは、元気よく手を上げて、それぞれ感想を発表してくれました。男女に平等に開かれたスポーツの機会の必要性は、子どもたちにも伝わったことが証明されたと思っています。参加した小学生たちが慣れない英語を交えながら発表を行い、出演・制作された映像が形となって発信されることは、子どもたちにとっても大きな手応えを感じるものになったはず。運営側の我々にとっても手探りではありましたが、大きな一歩になったと思います」と徳田は振り返る。
IOC Young Leadersプログラムを通じて、現在も24人が10のSDGsテーマに関連した活動を世界各地で行っている。パナソニックグループは、オリンピック・パラリンピックのワールドワイド公式パートナーとして、IOC Young Leadersのプログラムが立ち上がった2017年から現在に至るまで合計66カ国、計94人のこうした活動を支援してきた。
パナソニックグループがオリンピック・パラリンピックのスポンサー活動を通じて行ってきたのは、決して大会運営のサポートだけではない。大会の外でも、「スポーツを通じて調和のとれた人間を育成し、異なる文化を理解するとともに相互理解を深めることによって、平和な社会の創造に寄与する」とのオリンピズムの目的に真摯に寄り添い、これからの世界を担う若者たちの挑戦をサポートし続けているのだ。将来にわたり、幸せを生みだすチカラであり続ける――その実現に向けても、この支援活動は重要な意味を持つといえよう。