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画像:パナソニック 京都ビル

2023年5月9日

製品・サービス / プレスリリース

パナソニック京都ビル リニューアルでZEB Readyを達成
既存設備のリニューアルで、一次エネルギー消費量(BEI値※1)0.47を実現

(再生可能エネルギーを含めたBEI値=0.42)

パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社は、既存建物のZEB化リニューアルのモデルとして、2023年4月にパナソニック京都ビルのZEB化リニューアルを実施しました。建物躯体の外皮改修をしない設備改修と運転制御で、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量(BEI値)0.47を実現。
基準一次エネルギー消費量から50%以上の省エネルギーを示すZEB Readyを達成しました。また、ソーラーカーポートを追加し、V2X(Vehicle-to-Everything)システムと組み合わせることで、クリーンエネルギーによるレジリエンス強化を実施。既存太陽光発電システムとの組み合わせで、全体のBEI値 0.42を達成しました。

現在、政府目標として2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比46%削減、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロが掲げられております。当社としても、大幅な省エネルギー化を実現する最先端の建築物であるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の理解促進や導入推進に向けた取組みを進めています。2019年には、建築主(オーナー)に対する業務支援(建築・設備の設計・施工・コンサル等)を行うZEBプランナーの資格を取得し、既に8件名のZEB化に貢献しています。また、2022年9月には、大阪府との既存建物のZEB化連携推進協定を結び、ZEB化可能性調査を大阪府で10件、全国では39件実施。当社の持つ省エネ製品とコンサルティングを通じて、脱炭素社会に貢献しています。

今回、改修した京都ビルは、「創エネ」「省エネ」「エネマネ」のエネルギーソリューションを取り入れた環境配慮ビルとして、2011年に建設されました。今回の改修では事前に「ZEB化可能性調査」を実施し、一次エネルギー消費量(BEI値)を基準まで下げられると判断。大掛かりな躯体工事を行わず、省エネ性能に優れた設備のリニューアルでエネルギー消費量を大きく減らし、通常改修と同等のコストでZEB化を達成しました。改修では、高効率の空調設備やLED照明を導入しました。加えて、照明設計においては、当社独自の空間の明るさ感指標“Feu”を活用し、従来の750 lx設計を500 lxまで抑えることで、通常の器具置き換え以上の一次エネルギー消費量を削減。また、空調では、ZEB対応の高COP空調機の導入やファン動力のダウンサイジングで一次エネルギー消費量を削減。加えてクラウド上で運転効率をAIが分析して自動制御を実施するHVAC CLOUDも導入しました。

当社は、省エネ製品の開発、製造、販売だけでなく、2019年のZEBプランナー登録以降蓄積した様々なノウハウを活用することで、ZEB実現に向けたトータルサポートをしていきます。

<主な特長>

1. 建物躯体の外皮改修をしない設備改修と運転制御で、BEI値0.47を実現し、ZEB Readyを達成

2. 空調と照明の総合力提案により、各項目で通常の設備更新以上の省エネ効果を実現

3. ソーラーカーポートとV2Xを組み合わせた、クリーンエネルギーによるレジリエンスを強化

※1 エネルギー消費性能計算プログラムに基づく、基準建築物と比較した時の設計建築物の一次エネルギー消費量の比率のこと。
再生可能エネルギーを除きBEI≦0.50の場合にZEBを達成したと判定される。

【お問い合わせ先】

エレクトリックワークス社 マーケティング本部 綜合営業企画 電材営業開発G
電話:06-6908-1131(代表 受付9:00~17:30)
空間ソリューション ホームページURL:https://www2.panasonic.biz/jp/solution/office/

1. 建物躯体の外皮改修をしない設備改修と運転制御で、BEI値0.47を実現し、ZEB Readyを達成

  • 外皮改修を行わない既設ビルのリニューアルではZEBの達成は難しい、コストがかかると考えられる中、BEI値の低減を追求した改修プランにより、通常改修と同等コストの設備リニューアルのみで、ZEB Readyを達成しました。
  • 今回の改修では事前に「ZEB化可能性調査」を実施し、一次エネルギー消費量BEI値0.5を実現することが可能であると判断し、ZEB化改修を実施しました。
画像:ZEB化改修でBEI値(一次エネルギー消費量)を大幅に軽減

2. 空調と照明の総合力提案により、各項目で通常の設備更新以上の省エネ効果を実現

  • 照明設備においては、当社独自の空間の明るさ感指標「Feu」を活用した照明計算を導入し、通常750 lx設計のフロアを500 lxで設計しました。明るさ感が保たれているため、机上照度が下がっても快適性を維持しています。これにより、ベース照明の消費電力を大幅に削減しました。
  • 照明設計に加え、センサー・タイムスケジュール制御を導入することで、通常の器具置き換えでは0.35となるBEI/L値(照明設備の一次エネルギー消費量)を0.33※2まで削減しました。
  • 空調設備では、ZEB対応高効率空調機の導入やファン動力のダウンサイジングでBEI/AC値(空調設備の一次エネルギー消費量)0.49を実現。クラウド上で運転効率をAIが分析して可視化し、自動制御を行いエネルギーを低減します。
  • 省エネ性能に優れたLED照明と、高効率空調設備の導入だけでは、BEI値0.61となるところを、当社の照明設計と運転制御を加えることで、BEI値0.47となり、ZEB Readyの取得が可能となりました。

※2 京都ビルでは750 lxと500 lxの照明空間を体感できるようにするため光束が高い照明器具を選定。
通常通り光束が低い照明器具を選定した場合、BEI/L値は0.28まで下がる。

画像:綿密な照度計算による器具のダウンサイジング、センサが最適な明るさに自動制御、時間帯に合わせた明るさ設定でさらなる省エネに
画像:パナソニック京都ビル 省エネルギー性能の表

3. ソーラーカーポートとV2Xを組み合わせた、クリーンエネルギーによるレジリエンスを強化

  • 屋上には10 kWの太陽光発電モジュール、駐車場には11.88 kWのソーラーカーポートを設置することで、スペースを有効活用しながら電気を発電。再生可能エネルギーとして環境価値を創出しています。
  • V2Xシステムは、通常EV自動車の急速充電ステーションとして使用しますが、停電時は非常用電源として1F・4Fの共用部の照明と非常用コンセントに電力を供給することができ、脱炭素とレジリエンス強化に貢献しています。
画像:再生可能エネルギーの活用、V2Xシステム

記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

配信元:
パナソニック株式会社

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