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2023年3月8日
製品・サービス / プレスリリース
業界初(※1)AIによる運転制御で、省エネと快適性を両立
複数物件の空調機を一括コントロール、設備管理業務軽減
IoTサービス名 |
Panasonic HVAC CLOUD |
datanavi(データナビ) |
---|---|---|
機能名 |
省エネマネジメントサービス |
冷媒漏えい検知サービス |
対応機種 |
オフィス・店舗用エアコン |
|
サービス開始時期 |
2024年4月 |
2023年4月 |
パナソニック株式会社 空質空調社は、2024年4月から業務用空調向けIoTサービス「Panasonic HVAC CLOUD(パナソニック ヒーバック クラウド)(以下、HVAC CLOUD)」の対象機器をオフィス・店舗用エアコンに拡大し、省エネルギー化と複数物件の設備管理業務軽減を実現する省エネマネジメントサービスを新たに開始します。加えて、2023年4月に業務用空調サポートアプリ「datanavi(データナビ)」に冷媒漏えい検知サービスを追加します(※2)。
業務用空調機市場では、カーボンニュートラルに向けたCO2排出量削減と少子高齢化に伴う設備管理者の人手不足・高齢化により、管理業務の手間削減が求められています。当社はIoTを活用したサービスとしてHVAC CLOUDを2022年12月より提供(※2)し、大型ガス空調機「吸収式冷凍機」向けに、運転効率の可視化や省エネ制御を実現しています。
この度、新たに開始する省エネマネジメントサービスの基本プランは、複数物件・店舗の空調機を、Web上で一括管理し、遠隔での省エネ設定や消費エネルギーを可視化、複雑な管理業務の簡素化に貢献します。さらにプレミアムプランは、業界で初めてAIが施設情報や外気温、気象情報などの外部環境に加え、利用者のリモコン操作を学習、設定温度を自動制御します。実店舗ではスタッフのオペレーションなどで、時間帯によって快適に感じる室内温度が上下します。利用者の設定温度変更を学習し、状況に応じて省エネ可能な設定温度にAIが自動で制御することで、快適性を損なうことなく夏季期間で約20%(※3)の省エネを実現しました。
また、業務用空調サポートアプリdatanaviは、機器の運転状況や取扱説明書などのサポート情報を提供してきましたが、2023年4月に冷媒漏えい検知サービスを追加します。クラウド上で冷媒漏えいの有無を診断、漏えい時には管理者に速やかに通知します。フロン排出抑制法(※4)により義務化されている3カ月に1回の簡易点検は、これまで目視による外観点検などが必要でしたが、本サービスで代替可能となり、管理者の手間削減に貢献。また、2024年4月にはHVAC CLOUDにも冷媒漏えい検知サービスを追加するとともに、自動修理受付も行います。
当社は空調機器にIoTを活用することで、機器の省エネルギー化の実現と、機器設置後の管理・メンテナンス業務を効率化し、工数削減と省人化に貢献します。
※1:空調機業界において、当社調べ(2023年3月8日時点)
※2:各サービスは、パナソニック産機システムズ株式会社より提供され、サービス提供にかかる同社との有償利用契約の締結が必要となります。
※3:2022年6月~9月に関東地方の物販店舗(約1000 m2)の施設で検証。「設定温度自動リターン」機能(一定時間で指定した温度設定に戻る機能)との比較。実際の省エネ効果は、使用環境等の条件により異なります。
※4:フロン排出抑制法とは、フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律
オフィス・店舗用エアコンの利用状況では、本部が省エネに配慮した推奨設定温度を決めても、各店舗の判断で設定温度を変えてしまい、消費エネルギーが増加してしまうことが多くあります。
これまでの省エネサービスは、設定温度を一定時間で戻す機能やスケジュール運転機能などのリモコン制御、空調機の能力を強制的に下げる制御などがありますが、利用者の快適性を配慮できていないことが課題でした。今回当社は、業界で初めて利用者のリモコンの温度設定操作をAIで学習することで、省エネ可能な温度設定にAIが自動で制御し、省エネと快適性の両立を実現しました。6月~9月の夏季期間で実際の物販店舗に導入して検証した結果、設定温度を一定時間で戻すリモコン制御と比べて、約20%の消費電力削減効果がありました。
本サービスは2024年4月よりHVAC CLOUDの省エネマネジメントサービスのプレミアムプラン「AI省エネコントロール」として提供します。サービス提供時は契約前に1年間の試用期間を設け、実際の省エネ効果を踏まえて、導入を決定できます。
複数の物件・店舗にある空調機を管理するには現地への訪問や電話対応など、多くの手間と時間が必要でした。今回、管理業務の工数削減と省エネルギー化を実現する、Web上で複数の空調機を一括管理できるサービスを提供します。日々の設定温度の状態や稼働時間の情報を収集し、本部の管理者が決めた運転設定の目標からの乖離を可視化することで、管理者が遠隔で対策することが可能です。本サービスは2024年4月よりHVAC CLOUDの省エネマネジメントサービスの基本プラン「省エネマネジメントアプリ」として提供します。
【省エネマネジメントサービスの契約】
今回提供する省エネマネジメントサービスは、基本プラン「省エネマネジメントアプリ」とプレミアムプラン「AI省エネコントロール」があります。本サービスの導入に必要な空調機のインターネットへの接続作業は、手間のかかる通信会社との契約や通信端末の設定、LTEルーターとWLANアダプターの設置を当社が対応します。さらに、WebサービスのためスマートフォンやPCなど端末を問わず操作可能で、アプリケーションのインストールも不要、導入時の負担を大幅に軽減しました。
「datanavi」は2017年10月からオフィス・店舗用エアコン向けに提供しているサポートアプリです。空調機のリモコンに、利用者がスマートフォンをかざすだけで(※5)、運転状況や取扱説明書など、必要とする情報を容易に取得することができます。試運転データの自動入手や、施工・メンテナンス時のサポート情報へも簡単にアクセスすることができます。さらに、空調機購入の際に本アプリを登録することでメーカーサービス保証を2年間延長(※6)します。今回、これら機能に加えて、2023年4月に「冷媒漏えい検知サービス」を追加します。
フロン類の冷媒は地球環境への影響が大きいことからフロン排出抑制法により3カ月に1回の簡易点検が義務化されています。簡易点検を実施するにあたり、目視による外観点検などが必要でしたが、同法の改正に伴い、2022年8月から簡易点検は常時監視を行う遠隔監視システムで代替が可能となりました。本サービスは、日本冷凍空調工業会で制定された業務用冷凍機器の常時監視による漏えい検知システムガイドラインに準拠、クラウド上で冷媒漏えいの有無を診断、漏えい時には管理者に速やかに通知し、点検負担の軽減に貢献します。
また、冷媒漏えいによる冷媒量の減少は、空調機の消費電力の増加に繋がります。環境省の調査(※7)によれば、冷媒漏えいの58%が廃棄時で発生し、約42%が使用時に発生しており、冷媒漏えいを早期に修理することで、地球温暖化抑制にも貢献します。2024年4月には本サービスをHVAC CLOUDにも搭載し、通知に加えて修理受付を自動で行うサービスを提供する予定です。
※5:専用アプリケーションが必要となります。
※6:datanaviのユーザー登録・機器登録・試運転データ登録を完了した場合。ただし、24時間運転を行う店舗等は除きます。例)コンビニ、サーバー室等
※7:環境省 フロン類等対策小員会資料を参考に算出
記事の内容は発表時のものです。
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