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2010年11月16日
技術・研究開発 / トピックス
パナソニック株式会社 エナジー社(http://panasonic.co.jp/ec/)が開発・製造した高容量リチウムイオン電池を搭載したソーラーカーが、国内外で開催された次の主要なソーラーカーレースで優勝を重ねています。
1)2009年10月24日から10月31日までオーストラリアで開催された世界最大級のソーラーカーレース「グローバル・グリーン・チャレンジ」にて、東海大学のソーラーカーチームが優勝。
2)2010年7月30日から8月1日にまで鈴鹿で行われた「2010 Dream Cup ソーラーカーレース鈴鹿」にて、大阪産業大学のソーラーカーチームが優勝。
3)2010年9月22日から10月2日まで南アフリカで行われた「サウス・アフリカン・ソーラーチャレンジ」にて、東海大学のソーラーカーチームが連覇を達成。
上記は、当社製の高容量リチウムイオン電池を搭載したソーラーカーが参戦した全てのレースで優勝したことになります。
ソーラーカーは、ソーラーパネルで発生した電気エネルギーをモーターに供給して走ると共に、残りの電気エネルギーは電池に蓄電します。電気エネルギーが不足した場合には、電池に蓄えた電気エネルギーを供給する構造となっています。ソーラーカーの性能を向上させるには、ソーラーパネルの高性能化に加えて電池の高容量化と電池モジュールの軽量化などが求められます。特に、ソーラーカーレースにおいては搭載する電池の重量に制限があり、軽量で高容量である当社の高容量リチウムイオン電池に高い評価をいただいています。
東海大学のソーラーカーチームの監督をされている木村教授は、「太陽光発電は、天候や時間によって発電量が変動します。加えて、ソーラーカーは加速時や登坂時など、太陽光発電とは無関係にパワーが必要となり、時には太陽光発電の数倍のパワーが必要になります。急な出費に対応できるエネルギーの財布がバッテリーに相当し、蓄えられる量が多いほど、さまざまな環境に対応できます」。
サウス・アフリカン・ソーラーカーレースでは、5km以上の長いトンネルもあり、バッテリーだけで走行しなくてはならずバッテリーにとっても過酷な条件が課されました。木村教授は、「パナソニックのリチウムイオン電池は、同じ重さであれば世界一のエネルギー容量を誇っており、今回のレースでもその威力を感じた」と言われています。
また、「2010 Dream Cup ソーラーカーレース鈴鹿」に、優勝した大阪産業大学のソーラーカープロジェクトを率いる藤田監督は「2日間に亘り長丁場のレースであったが,天候の変化による太陽電池出力の乱れをパナソニックの高容量リチウムイオン電池の性能に助けられ,最後まで安定して走行することができた。」とコメントをされています。
当社が提供したのは円筒形の18650サイズの高容量リチウムイオン電池です。主にノートパソコンなどに使用されており、当社独自のニッケル系正極を用い業界最高レベルの高容量で高耐久(長寿命)の特長があります。駆動時間が長く、かつ軽量であるため電池モジュールの軽量化につながります。これらの特長が過酷な環境下で戦うレースにおいて有利であるとの高い評価を得ており、今後、電気自動車用など、用途の拡大につながるものと考えております。
<商品情報>
▼リチウムイオン電池
http://industrial.panasonic.com/www-ctlg/ctlgj/qACA4000_JP.html
記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。