2024年11月21日
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パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(以下、パナソニック)は、家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム※1」(以下、エネファーム)の戸建住宅向け新製品を開発し※2、2023年4月21日に発売します。
昨今、カーボンニュートラル社会の実現に向け、再生可能エネルギー導入および省エネルギーへの取り組みが加速しています。当社はエネファームを2009年に一般発売し、家庭における省エネルギーへの取り組みを強化してきました。今後のさらなるCO2排出量削減への貢献のため、新製品では、コージェネレーションシステムとしての機能の進化と、J-クレジット※3の認証取得を支援する取り組みを行います。
コージェネレーションシステムは、発電し、同時に発生する熱を回収して有効利用するシステムです。エネファームが供給する熱をうまく利用することで、家庭でのエネルギー自給率を高めることができます。そこで、エネファームの熱の利用先として、従来の給湯・暖房に浴室乾燥※4も加えることでより多くのエネファームの熱を活用できるようになります。また、エネファームにより削減したCO2排出量がJ-クレジットとして認証されることにより、カーボンニュートラルに貢献することができます。自治体やガス事業者によるJ-クレジット認証取得を支援していきます。さらに、より省スペースで設置できるよう、従来よりも奥行を50 mm削減した薄型化を行いました。これにより住宅外壁から500 mmのスペースにもスリムに設置※5することができます。
令和4年度補正予算では、『住宅省エネ2023キャンペーン』における給湯省エネ事業として、エネファームに対する補助事業の実施が決定しました。当社は、エネファームのさらなる普及拡大を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に向けて貢献して参ります。
※1:エネファームは、東京ガス株式会社、大阪ガス株式会社、ENEOS株式会社の登録商標です。
※2:開発にあたっては、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の結果得られた成果を一部活用しています。
※3:J-クレジット制度とは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度です。
※4:使用状況や設定条件により、浴室乾燥への熱利用ができない場合があります。また、お使いの浴室暖房乾燥機の機種によっては、「エネファーム 浴室乾燥」運転を行わない場合もあります。浴室乾燥への熱利用は最大60分となります。
※5:奥行き500 mmに設置するには通常より広いメンテ正面スペースが必要等の条件があります。
※6:携帯電話の閉域通信網を用いた規格の1つで、既存のLTE基地局をベースに全国エリアをカバーしているため、対応エリアが広域な通信方式です。LPWA通信によるネットワークサービスは、初期設定開始後10年間のご利用が可能です。
エレクトリックワークス社 スマートエネルギーシステム事業部
org-11a000027923@ml.jp.panasonic.com
2030年に向けたCO2排出量の削減目標として46%※7が掲げられていますが、家庭部門の目標は66%※7となっています。家庭におけるエネルギー需要の6割以上を熱需要が占めており※8、目標達成には熱需要に対する解決策が不可欠となっています。当社製エネファームでは、給湯や暖房に使用する熱を、エネファームが発電する際に生み出す熱によって供給する取り組みを進めてきましたが、さらに多くの熱需要に対し排熱を有効活用するため、プレミアムヒーティング機能を拡充し、浴室乾燥機にも熱を利用できるようにしました。
プレミアムヒーティング機能では、エネファームが発電する際に生み出す熱で、床暖房や浴室乾燥に用いる温水を作ります。浴室乾燥の場合は最大60分、エネファームの温水を利用することができます。通常の使用時よりもやや低温のエネファームの温水を使って乾燥させ、最後の仕上げにはバックアップ熱源機で作った高温水を使います。
※7:地球温暖化対策計画(令和3年10月22日閣議決定)より
※8:令和3年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2022)より
当社製エネファームの従来製品では、メンテナンスに必要なスペースも配慮し、設置に必要な奥行を最小550 mmとしていました。新製品では、貯湯ユニットの本体奥行を50 mm減らし、燃料電池ユニットと貯湯ユニットの本体奥行をともに350 mmとし、設置に必要な奥行を500 mmとしました。これにより、民法上で規定されている※9住宅外壁から敷地境界線までが500 mmのスペースに設置することができるようになります。
※9:民法第234条第1項:建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない より
2021年度以降発売の当社製エネファームはLPWA無線通信を搭載しています。エネファームが発電した量を遠隔で取得することができるため、その情報を用いればCO2排出量の削減量を算出することができ、J-クレジットの認証を取得することができます。そして、エネファームのCO2排出削減量を束ねて証書化することにより、カーボンニュートラルへ向けた取り組みに貢献することにもつながります。そのため、自治体やガス事業者でもJ-クレジット認証取得を推進する動きが加速しています。当社は自治体やガス事業者の活動を、遠隔で取得したデータを提供することで支援します※10。
※10:2023年度中に運用開始予定
当社製エネファームでは、停電時の発電やガス供給停止時の給湯機能などレジリエンス機能を向上してきました。近年、自然災害の激じん化が顕著になり、また衛生上の配慮から在宅避難が推奨される中、自宅で必要最低限の生活を行うためのツールとしてもエネファームが注目されています。被災などにより断水が発生しても、手軽に水を取り出せるよう、非常時水取り出し口を追加し2か所にしました。タンクの上半分の水を、立ったままの姿勢でペットボトルなどの容器に取り出すことができます※11。
※11:飲用はできません
発電効率を1%向上しました。これにより、新製品では貯湯タンクの薄型化に伴い容量を100Lとしましたが、従来製品と同等以上の省エネ性を確保しています※13。
※12:LHV基準(燃料ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱を差し引いた発熱量)
※13:パナソニック試算条件
ガス種 |
都市ガス(13A) |
LPガス |
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---|---|---|---|---|
貯湯ユニット仕様 |
熱源機一体型 |
熱源機別置型 |
熱源機一体型 |
|
性能 |
発電出力 |
200~700 W |
300~700 W |
|
熱出力 |
247~998 W |
408~1041 W |
||
定格発電効率 |
LHV 41.0% |
LHV 40.0% |
||
定格熱回収効率 |
LHV 57.0% |
LHV 61.0% |
||
総合効率 |
LHV 98.0% |
LHV 101.0% |
||
貯湯タンク容量 |
約100 L |
約100 L |
約100 L |
|
停電時発電出力 |
最大 AC500 W |
|||
寸法 |
燃料電池ユニット |
高さ 1650 mm |
||
貯湯ユニット |
高さ 1650 mm |
高さ 1650 mm |
高さ 1650 mm |
|
バックアップ熱源機 |
貯湯ユニットに |
標準タイプ |
貯湯ユニットに |
|
質量(乾燥) |
燃料電池ユニット |
59 kg |
||
貯湯ユニット |
73 kg |
36 kg |
73kg |
|
バックアップ熱源機 |
貯湯ユニットに |
38kg |
貯湯ユニットに |
|
設置スペース |
最小設置奥行 |
500 mm |
||
設置面積 |
約1.6 m2 |
約1.7 m2 |
約1.6 m2 |
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希望小売価格 |
販売先により異なります。 |
※14:HHV基準(燃料ガスを完全に燃焼させた時に生成する水蒸気の凝縮潜熱を含めた発熱量)
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