2024年11月21日
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【訂正】2023年2月16日 ■仕様一覧表内の1箇所を以下の通り訂正
(訂正前)ガス湿度 0~100 vol%
(訂正後)ガス湿度 0~100 %RH
品名 |
超音波式水素流量濃度計 |
---|---|
品番 |
GB-L1CMH1A |
受注開始日 |
2023年2月10日 |
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(以下、パナソニック)は、高湿度下の水素流量・濃度を同時計測可能な新製品「超音波式水素流量濃度計」の受注を2023年2月10日より開始いたします。
近年、世界各国でカーボンニュートラルに向けた動きが加速する中、水素エネルギーの利用促進に向けた取り組みが活発となっています。水素と空気中の酸素を化学反応させて発電する燃料電池には、より高いエネルギー効率や耐久性向上、更なるコスト削減など望まれており、研究開発の重要性が増しています。
燃料電池は供給する水素を一度に全て反応させることが難しく、未反応の水素は循環させて再利用するため、循環部の水素は高温・高湿状態になっています。従来は高湿度下で流量と濃度を同時計測できないことから、水素の状態把握ができず、最適な発電制御が難しい状況でした。
当社は、ガスメータ向けデバイス開発で培った超音波計測技術を活用し、高湿度下の水素流量・濃度を同時計測可能な技術開発を進めてきました。※2 この度、本技術を搭載した超音波式水素流量濃度計の受注を2023年2月10日より開始いたします。本製品の活用により、燃料電池の研究開発の加速が期待されます。
パナソニックは、再生可能エネルギーの導入拡大に向けて、燃料電池や水素製造などの水素エネルギー開発を支援し、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
なお、本製品は2023年3月15日~17日に東京ビッグサイトで開催する「第19回 FC EXPO」 パナソニックブース(小間番号4-40)に出展予定です。
※1 2023年2月1日時点 パナソニック調べ
※2 参考:2020年8月18日ニュースリリース https://news.panasonic.com/jp/press/jn200818-1
※3 温度0 ℃、圧力101.325 kPaで換算した流量値
※4 体積濃度
エレクトリックワークス社 スマートエネルギーシステム事業部 ビジネスソリューション営業部
panasonic_ufm@ml.jp.panasonic.com
ガスメータ向けデバイス開発で培った超音波計測技術と流体制御技術等の活用により、高湿度環境下の水素流量・濃度の同時計測を実現しました。
従来、高温高湿となった循環部の水素流量・濃度を直接測定する手段はなく、水素の量、発電量、温度、圧力等のデータから水素流量・濃度を推定することで、新たな水素の供給タイミングや、排水・排気タイミングの制御を行っていました。
あるいは、循環部の水分を除去する機構を追加することによって、水素流量・濃度を測定する方法もあります。しかしながら、水分を除去する過程で温度や圧力等が変化するため、燃料電池の実動作状態と同じ環境で計測することはできませんでした。
本製品は、燃料電池の動作時と状態を変化させずに水素流量・濃度の計測が可能です。これにより、燃料電池開発の高効率化や、高耐久化開発に貢献します。
高湿度下の水素流量・濃度計測結果
[合計流量50 L/min(ノルマル流量※3)、水素濃度70 vol%※4]
燃料電池内の温度や圧力、湿度は、燃料電池の発電効率や耐久性に大きな影響を与えます。
発電効率や耐久性の向上には、燃料電池の内部状態をリアルタイムで把握し、最適制御することが重要です。
本製品はセンサー内蔵により、流量、濃度に加え、温度、圧力、湿度を1台でリアルタイムにモニタリングすることが可能です。データはデジタル出力、アナログ電圧出力で取得することができるため、お客さまの保有する設備に組み合わせて利用することが可能です。さらに0.01秒間隔での測定により、流量、濃度の早い変化も捉えることができます。
出力項目 |
詳細 |
単位 |
デジタル |
アナログ |
---|---|---|---|---|
流量 |
水素、窒素、水蒸気の合算 |
L/min |
○ |
○ |
水素、窒素、水蒸気の合算 |
L/min(ノルマル流量※3) |
○ |
○ |
|
水素、窒素の合算 |
L/min(ノルマル流量※3) |
○ |
||
水素のみ |
L/min(ノルマル流量※3) |
○ |
||
窒素のみ |
L/min(ノルマル流量※3) |
○ |
||
水蒸気のみ |
L/min(ノルマル流量※3) |
○ |
||
濃度 |
総流量に含まれる水素濃度 |
vol%※4 |
○ |
|
水素、窒素混合気体中に含まれる水素濃度 |
vol%※4 |
○ |
○ |
|
総流量に含まれる水蒸気濃度 |
vol%※4 |
○ |
||
温度 |
ー |
℃ |
○ |
○ |
圧力 |
絶対圧力 |
kPa |
○ |
○ |
水分量 |
相対湿度 |
%RH |
○ |
○ |
露点 |
℃ |
○ |
○ |
燃料電池をはじめとする水素エネルギー関連の技術開発では、用途によって水素流量・濃度が大きく異なるため、流量範囲や濃度範囲に応じた計測器が必要でした。
本製品は、最大2000 L/min までの大流量計測が可能でありながら、低流量域の高精度計測を実現しました。また濃度計測についても、0~100 vol%の広範囲で計測が可能です。
これにより、使用条件に応じて複数の計測機器を用意する必要がなく、効率的な評価の実現に貢献します。
項目 |
内容 |
---|---|
流量範囲 |
0~2000 L/min(ノルマル流量※3) |
流量精度 |
±3 L/minまたは±3 %R.D※5.の大きい方 |
濃度範囲 |
0~100 vol%※4 |
濃度精度 |
±1 vol% |
アナログI/F |
アナログ電圧出力8系統、DC 1-5 V |
データ出力周期 |
10 ms |
圧力損失 |
2 kPa以下 |
消費電流 |
デジタル:180 mA以下、アナログ:10 mA以下 |
外形寸法 |
261 mm × 151 mm × 102 mm |
重量 |
約3 ㎏ |
継手 |
1インチ |
ガス温度 |
-30 ~ +85 ℃ |
ガス圧力 |
80 ~ 340 kPa(絶対圧) |
ガス湿度 |
0 ~ 100 %RH 結露なきこと |
※5 測定値(読み取り値や指示値)に対する精度のこと
・記載がない限り、純水素または純窒素、温度23±5 ℃、圧力101±3 kPa、湿度5 %RH未満、での性能
記事の内容は発表時のものです。
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