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2018年11月1日
製品・サービス / プレスリリース
~産学連携で、高度な知能化白物家電のアジャイル開発を実現~
パナソニック株式会社(本社:大阪府門真市 社長:津賀一宏 以下、パナソニック)と学校法人千葉工業大学(理事長:瀬戸熊修 以下、千葉工大)は、最先端の人工知能(AI)技術、自動操縦技術およびロボット技術を搭載し、高度な知能化白物家電へと進化させた次世代ロボット掃除機のコンセプトモデルを共同開発しました。
このコンセプトモデルは、ディープラーニングで進化させた世界初※1の「AI 床センサ」により、床上の物体を認識し、段差に応じて自動的に本体を持ち上げて走行を続けるほか、千葉工大 未来ロボット技術研究センター(fuRo)独自の高速空間認識技術「ScanSLAM」※2を活用して、部屋の形状のみならず、室内で動く人も検出。ロボットの全周囲にある動・静物体を認識して、瞬時に自分と相手の位置を把握する知能を備えています。自動操縦技術との組み合わせで、タブレット端末で掃除スポットを遠隔で指示したり、人と協調して掃除することも可能です。また、周囲環境と自分の位置を常に正確に把握できるため、確実に充電台に戻ることができることに加え、ロボット技術により、充電台にドッキングした本体を、電動で縦置き状態に吊り上げる機能も実現しました。
パナソニックと千葉工大は、2017年12月、次世代ロボティクス家電の技術開発を目的に、千葉工大 津田沼キャンパス内に「パナソニック・千葉工業大学産学連携センター」を設立しました。本開発は、同センター所長も兼ねる、千葉工大fuRoの古田貴之所長による指揮の下、両者のエンジニアが大学と企業の垣根を超えて合同で開発を進めました。
千葉工大 fuRo がロボット開発で培ってきたソフトとハードの基幹モジュールの活用およびその統合開発のプロセスと、パナソニックが長年培ってきた、信頼性の高い家電製品の企画・開発力を掛け合わせ、ソフトとハード統合しながら短期間で試作と改善を繰り返すアジャイル開発に挑み、高度な知能化白物家電の開発では革新的な約3か月という短期間で完成させることができました。コンセプトモデルのデザインは、世界的なプロダクトデザイナーの山中俊治氏が、パナソニックのデザイナーと共同で創作。デザインとエンジニアリングの双方でオープンイノベーションを推進したことも本開発プロセスの特長です。
今後、さらに実証実験を重ね、商品化につなげていきます。
お客様の暮らしに寄り添う家電製品が、AI やIoT、ロボット技術と融合し高度化することで、個々の製品機能の向上に留まらず、様々な機器やサービスと連携して、より安心、便利で豊かな体験を提供できると考えています。今回導入した、オープンでアジャイルな開発プロセスを、他の知能家電の開発にも展開し、よりよい暮らしの実現を目指していきます。
日本の工科系大学で最も長い歴史を有する千葉工業大学のロボット研究所(所長:古田貴之博士)。人工知能技術を競うロボットサッカー競技会:RoboCup2014 世界大会にて人間型ロボット部門全4種目優勝し完全制覇を達成。今年のRoboCup2018 でもテクニカルチャレンジ部門にて優勝し7連覇を達成、自動操縦技術を競う「つくばチャレンジ」では唯一の3年連続ミッション達成など、高度な人工知能技術、自動操縦技術を有します。一方、福島第一原発の事故では世界で唯一、原発建屋内の全フロアを走破できるロボットを開発し提供、政府の冷温停止ミッションなど数々の成果を達成。今年7月には日米にて、ロボットから乗り物へと自動変形する未来の乗り物「CanguRo」を発表、大きな反響を生みました。機械・電気回路設計から高度なセンシング・人工知能・センシングまで、ロボット技術のすべてを高レベルで研究開発および統合することを得意としています。
以上
記事の内容は発表時のものです。
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