2024年11月22日
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パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、HEV、EV、ガソリン車などの車載ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)の電源回路に適した、高耐振動対応(50G以上)の面実装タイプ車載用パワーチョークコイル[1] (10mm角サイズ)を製品化、2018年4月より量産を開始します。
環境対応車の燃費改善や環境規制への対応を背景に、自動車の電子化が急速に進み、車載ECUの数や規模は増大しています。加えて、エンジンへの直接搭載や機電一体化[2]も進んでおり、車載ECUには、より厳しい振動条件かつ高温環境での設置と大電流への対応が求められています。そのため、車載ECUを構成する電源回路のノイズ除去や電源の平滑化には、高い耐振動性、耐熱性および大電流に対応したチョークコイルが不可欠です。当社は、業界最高※1の耐振動性能50G以上を実現した面実装タイプ車載用パワーチョークコイルを製品化しました。
HEV、EV、ガソリン車のDC/DCコンバータ回路[3]、高機能車載ECU電源回路、機電一体型車載ECU回路
エンジンルーム内の設置からエンジン直接搭載へと車載ECUの搭載場所が変化する中、車載ECUに使用されるコイルには、高い耐振動性が要求されています。従来品は、構造的に自己共振周波数[4] が2000Hz付近と低いため、耐振動性に課題がありました。当社は独自の金属磁性材料を用いたメタルコンポジット材料[5]の採用と、独自の巻線および成型技術により、自己共振周波数が3000Hz以上と高く、業界最高の耐振動性50G以上を有するコイルを実現しました。これにより、車載ECUの振動対策に貢献します。
従来、車載ECUの基板実装工程では、耐振動性能を確保するために、ボンディング(接着)剤で部品を固定する補強が必要でした。本製品は、独自の巻線および成型技術により、端子の引出し位置の高さを当社従来品比1/2に低減し、実装基板に近い位置に配置することで優れた耐振性を実現しています。これにより、振動補強が不要で工程の合理化に貢献します。
車載ECUに搭載されるコイルには、高い耐振動性だけでなく、耐熱性と大電流への対応が要求されています。従来、30G以上の高耐振動対応コイルは低背でサイズが小さいため、大電流に対応できないという課題がありました。本製品は、独自のメタルコンポジット材料の採用により、50G以上の耐振動性を実現しながら、優れた耐熱性と大電流への対応を可能とし、車載ECUのエンジン直載化に貢献します。
振動加速度 | 50G(490 m/s²) |
---|---|
周波数 | 5~2000Hz |
全振幅 | 5mm max. |
振動方向、加振回数(時間) | X,Y,Z方向、108回(100時間相当) |
温度 | 150℃(通電時の製品自己発熱含む) |
シリーズ | 形状 L×W(mm) | インダクタンス[6](*1) | 直流抵抗[7] 20℃ | 定格電流(*2) |
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PCC-M1050MS | 10.9 x 10.0 | 0.68uH | 1.66 mΩ | 27A |
シリーズ | 形状 L×W(mm) | インダクタンス[6](*1) | 直流抵抗[7] 20℃ | 定格電流(*2) |
---|---|---|---|---|
PCC-M08**MS | 8.5 x 8.0 | 2.5~100uH | 7.4~302 mΩ | 12~5A |
PCC-M10**MS | 10.9 x 10.0 | 0.33~100uH | 1.0~208 mΩ | 33~2A |
以上
記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。