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2010年5月27日
技術・研究開発 / トピックス
2010年4月28日、第42回市村産業賞 贈呈式が三笠宮寛仁親王殿下ご臨席のもと開催され、パナソニックは、 「柔軟性を有する結晶性グラファイトの開発と実用化」の功績に対し、パナソニックプロダクションテクノロジー株式会社 西木直巳および、パナソニック エレクトロニックデバイス ジャパン株式会社 久保和彦と、長崎総合大学 理事 吉村 進氏の3名が功績賞を受賞しました。
▼第42回市村産業賞・功績賞を受賞
http://panasonic.co.jp/ptj/award/2010/42nd_ichimura.html
今回の受賞は、携帯電話などのモバイル電子機器の高機能化と軽薄短小化の同時進行で、半導体などからの発熱をいかにして逃がすかが大きな課題となっている中、ダイヤモンドに次ぐ高い熱伝導性と柔軟性を有する結晶性グラファイトシートを開発するとともに携帯電話や半導体検査装置などへの熱対策用途での実用化が高く評価されたものです。
■業績概要:
特定の高分子フィルムを高度な温度制御で超高温加熱することにより、炭素原子を再結晶化させて結晶性グラファイトを作る高分子グラファイト化法を開発。従来の炭化水素ガス堆積法ではできなかった薄膜化や柔軟性を世界で初めて実現。また、層状の結晶構造であるため、その面方向では熱伝導率が物質中トップクラスである一方で、厚さ方向の熱伝導率が層方向の約100分の1であり、熱伝導方向の制御も可能。
1998年に熱伝導率700W/mKのPGSグラファイトシートを熱対策用シートとしてノートPCのバッテリー冷却用に使用されたのを皮切りに、携帯電話、デジタルカメラ、光ピックアップ、パソコン、半導体製造装置などの発熱対策用に採用されています。
▼柔軟性を有する結晶性グラファイト「PGS®グラファイトシート」について
http://panasonic.co.jp/company/r-and-d/technology/topics/pgs/
※市村産業賞とは
新技術開発財団(昭和43年設立)が主催し、科学技術の進歩、産業の発展、文化の向上、その他国民の福祉・安全に関し、科学技術上貢献し、優秀な国産技術の開発に功績のあった技術開発者を表彰する権威ある賞。
記事の内容は発表時のものです。
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