笠原:「まず『データ活用』ですが、端材のサイズや質感については、製品用の設計図である程度のバリエーションが見えていましたので、一つひとつを3DCADのデータとして落とし込みを進めました。
次の『二次利用エコシステム』は、デザイナーや設計担当の方に使っていただくためのプラットフォーム開発です。この2つはパナソニックグループ内で推進しました」。
そして、欠かせないのが「クリエイターとの協業」。プロジェクトに共感いただけるパートナーやクリエイターとの連携を目指し、まずは、パナソニックグループの長年の共創相手である株式会社ロフトワーク(以下、ロフトワーク)に声を掛けました。
和田:「日ごろからサステナビリティを強く推進されているロフトワークさんに協力いただき、社外のクリエイターの方たち約80人ほどを招いて、人造大理石を知ってもらうための展示会を開催しました」。
笠原:「展示会で人造大理石に初めて触れる方が多く、『これは良いものを教えてくれた』と喜んでいただけて。すでに知っていた方も、『イチから材料を入手しようとするとコスト的にしんどいが、端材が使えるならばコスト面だけでなくサステナビリティにも貢献でき一石二鳥』と評価いただきました」。