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2025年9月12日
製品・サービス / プレスリリース
設計難易度の高い全館空調の提案をサポートし、普及価格帯住宅への搭載を促進
パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社グループのパナソニック アーキスケルトンデザイン株式会社(代表取締役社長:松川 武志 本社:大阪府門真市、以下、当社)は、パナソニック耐震住宅工法「テクノストラクチャー」の家に、パナソニックの全館空調熱交換気システム「ウイズエアー ディライト」(2025年10月1日発売)を採用した仕様を新たに追加し、パナソニック ビルダーズ グループ加盟店(※2)を通じて2025年10月1日より発売します。(省エネ地域区分5地域~7地域のみ対応)
テクノストラクチャー工法の特性を生かし、他工法では難しい天井高の高い大空間へのダクト式空調の採用を実現。大空間と全館空調導入を両立します。普及価格帯の全館空調「ウイズエアー ディライト」を採用した仕様とすることでコストを抑え、さらに、規格プランや設計手法マニュアルなどの提案サポートサービスを提供することにより、地域の住宅会社が提供する普及価格帯住宅での全館空調搭載を促進します。当社は地域の住宅会社である加盟店を通じて快適性と省エネ性を両立した住宅を提供します。
1年以内に新築住宅の購入を予定する人を対象に実施した当社調査(※3)で、約45%が全館空調に魅力を感じると回答。夏の猛暑や健康志向から温度差の少ない住環境を求めるニーズが見受けられます。
一方で全館空調の採用は新築住宅の3%(※4)にとどまっています。設計難易度の高さから販売店が限られることや初期導入コストの高さがニーズと採用実績のギャップの原因と考えられます。
全館空調を導入する際は、空気を循環させるためのダクトスペースを天井裏にとり、その影響で天井高さが低くなることが一般的です。テクノストラクチャーの家は工法特性を生かし、ダクトスペースを確保したうえで最大約2.7 mの天井高さを実現できるため、大空間と全館空調導入の両立が可能です。
当社は普及価格帯の全館空調「ウイズエアー ディライト」を採用した仕様とすることで、初期導入コストを抑え、普及価格帯住宅での全館空調搭載を促進します。また、加盟店向けに、全館空調対応の規格プランやダクト設計がスムーズになる機器配置の設計手法をまとめたマニュアルを提供することで設計難易度を下げ、地域の住宅会社による全館空調の提案を推進します。
当社は『くらしの「ずっと」をつくる。“Green Housing”』を事業スローガンに、変化する価値観や社会課題に向き合い、持続性のある豊かな社会をつくっていきます。
※1 省エネ地域区分5地域~7地域のみ対応。国土交通省 法令・制度、省エネ基準等 新地域区分の概要
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001345409.pdf
※2 当社とパートナーシップ契約を結びテクノストラクチャー工法の建物を提供する住宅会社 全国350社(2025年9月時点)
※3 2024年6月、インターネットにより調査。N=100
※4 当社調べ。
パナソニック アーキスケルトンデザイン株式会社
住宅企画統括部 住宅企画部
電話:06-6909-7676(代表)
受付:平日 9:00~17:30
全館空調を導入する際は、空気を循環させる空調・換気用のダクトスペースが天井裏に必要なため、天井高さが低くなることが一般的です。テクノストラクチャーの家は木と鉄を組み合わせた独自の梁「テクノビーム」の鉄骨部分に、強度を確認したうえで配管を通す穴をあけることが可能。配管を通すスペースを梁の下に余分に設ける必要がなく、最大約2.7 mの天井高を確保することで、縦方向の開放感を損ないません。
テクノビームの梁貫通穴
「ウイズエアー ディライト」システム構成図
当社の調査では、全館空調に魅力を感じる新築住宅購入検討者は約45%いる一方で、実際の採用率は3%にとどまっていました。人件費や資材の高騰の影響を受けて住宅価格自体が上昇していることに加え、全館空調の初期導入コストが高いことが、魅力を感じる設備の採用を見送る一因と考えられます。
このたび新たにラインアップする仕様では、システム構成や機能をシンプルにした普及価格帯の全館空調「ウイズエアー ディライト」を採用。施主にとってネックである初期導入コストを低減します。
これにより当社は、地域の住宅会社である加盟店を通じて、高性能で快適な普及価格帯の住宅への全館空調搭載を促進します。
ダクトルート検討済みの規格プラン 外観イメージ
全館空調を採用する場合は、通常の間取りの検討に加え、ダクト経路や空調設備へのリターンエアー経路などの計画も必要になり、設計難易度が上がります。
初期検討が不完全な場合、機器設置のために間取り変更を余儀なくされたり、ガラリ(壁・ドアなどに設置する通気口)が多くなることで空間の意匠性を損なったりする可能性があります。
当社は、ダクトルート検討済みの規格プランを加盟店向けに提供するほか、ダクト設計がスムーズになる機器配置の設計手法をまとめたマニュアルを提供することで、効率的な設計をサポートします。設備設計の段階で間取り変更を余儀なくされることを防ぎ、提案の難易度を下げることにより、地域の住宅会社による全館空調の提案を促進します。
「ウイズエアー ディライト」は、熱交換気ユニットと専用ルームエアコンを組み合わせたシンプルな全館空調システムです。コンパクト設計とシンプルな構成により施工性を高め、価格も従来のウイズエアーに対して約20%低減。また、全館空調の「頭脳」の役割を果たすIAQコントローラーが最適な運転を指示することで、冷暖房が一時停止・再起動を繰り返すことを抑制し、消費電力量の増加を防ぎます。さらに、熱交換気ユニットが熱ロスを抑えた高効率な給排気を行い、快適な空気環境と省エネ運転を両立します。
パナソニック耐震住宅工法「テクノストラクチャー」は、構造の要となる梁に木と鉄を組み合わせた独自の梁「テクノビーム」を活用することで、木造住宅に鉄の強さを加えたオリジナル工法です。
1995年の発売以来、一般的な1・2階建ての木造住宅には義務付けられていない許容応力度計算による緻密な構造計算を独自システムを用いて全棟に対して行い、設計段階で地震や台風などの災害、積雪など荷重による建物へのダメージを計算し、万一の災害に備えた提案をしてきました。
加えて、2023年12月には繰り返す巨大地震(※5)にも耐えられる独自の基準を設定した「テクノストラクチャーEX」の提案を新たに開始しました。「テクノストラクチャーEX」は繰り返す巨大地震への強さを実現するために、独自に生成した人口地震波を用いた「4D(フォーディー)災害シミュレーション」(※6)を実施。耐震性の高い「テクノストラクチャー」の構造躯体に地震の力を吸収する制震ダンパーを、シミュレーションを元に算出した適切な量と配置で加えることにより建物への影響を最小限に抑制、繰り返す巨大地震への強さを実現しています。
累計79,000棟(※7)を超える実績があり、 全国約350社のパナソニック ビルダーズ グループ加盟店やテクノストラクチャー工法採用ビルダーを通じて供給されています。
テクノストラクチャーEX ウェブサイト
https://panasonic.co.jp/phs/pasd/technostructurenoie/long/technostructure-ex/
テクノストラクチャーEX シミュレーション動画
https://sumai.panasonic.jp/video_jump/index.php?id=6765641275ca18a
【木と鉄を組み合わせた独自の梁 テクノビーム】
※5 巨大地震とは震度7を想定しています。
※6 木造住宅倒壊解析ソフトウェア「wallstat」(京都大学生存圏研究所の中川准教授が開発)を用いた独自地震波の「繰り返し地震」を与えるシミュレーションを指します。3次元の仮想空間に再現した建物モデルに地震波を加え、「時間軸」による変化も含めて評価するものです。
※7 2025年8月末時点。
記事の内容は発表時のものです。
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