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画像:4D災害シミュレーションイメージ

2023年12月1日

製品・サービス / プレスリリース

震度7の繰り返す巨大地震※1に耐える家「テクノストラクチャーEX」の提案を開始

パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社グループのパナソニック アーキスケルトンデザイン株式会社(代表取締役社長:松川 武志 本社:大阪府門真市 以下 当社)は、パナソニック耐震住宅工法「テクノストラクチャー」に、震度7の繰り返す巨大地震にも耐えられる独自の基準を設定した「テクノストラクチャーEX」を提案、2023年12月4日より設計受付を開始します※2
「テクノストラクチャ―EX」では繰り返す巨大地震への強さを実現するために、独自に生成した人工地震波を用いた「4D(フォーディー)災害シミュレーション」※3を実施。耐震性の高い「テクノストラクチャー」の構造躯体に地震の力を吸収する制震ダンパーを、シミュレーションを元に算出した適切な量と配置で加えることにより建物への影響を最小限に抑制、繰り返す巨大地震への強さを実現しました。

画像:サンプルプランの耐震性能比較(イメージ)

・テクノストラクチャーEX動画:https://sumai.panasonic.jp/video_jump/index.php?id=6765641275ca18a

■背景

画像:阪神淡路大震災以降震度6弱以上が複数回観測された道県

1995年の阪神淡路大震災以降に震度6弱以上の地震は60回以上発生しています。2016年の熊本地震においては地震観測史上初となる震度7の激震が同一観測点で2回計測されたほか、震度6弱を超える余震も多く、繰り返す地震によって建物の被害が拡大しました。
近い将来、南海トラフ巨大地震や首都圏直下型地震発生により多くの都府県で震度6弱以上の揺れが起こる可能性が指摘されており、繰り返す巨大地震への備えが求められています。

出典:気象庁震度データベース検索をもとに加工して作成 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/index.html

■当社施策

当社は1995年以来、許容応力度計算による「構造計算」を1棟1棟行う、パナソニック耐震住宅工法「テクノストラクチャー」の家をパナソニック ビルダーズ グループ加盟店を通じて提供しています。
このたび震度7の繰り返す巨大地震に耐える「テクノストラクチャーEX」の提案を開始、1回の巨大地震に耐えられるだけでなく、次の巨大地震にも耐えられる住まいを実現します。

<テクノストラクチャーEXの特長>

(1)邸別の「4D災害シミュレーション」で繰り返す巨大地震による建物の変形を確認

(2)「耐震」と「制震」を適切に組み合わせ、繰り返す巨大地震に強い構造躯体を実現

(3)震度7の独自の人工地震波を生成し、将来起こり得る地震に備えたシミュレーションを実現

※1 巨大地震とは震度7を想定しています。

※2 延床面積500 m2以下まで設計対応可能です。

※3 木造住宅倒壊解析ソフトウェア「wallstat」(京都大学生存圏研究所の中川准教授が開発)を用いた独自地震波の「繰り返し地震」を与えるシミュレーションを指します。3次元の仮想空間に再現した建物モデルに地震波を加え、「時間軸」による変化も含めて評価するものです。

【お問い合わせ先】

パナソニック アーキスケルトンデザイン株式会社 躯体商品統括部 躯体企画開発部
06-6909-7676(代表)/平日:9:00~17:30

(1)邸別の「4D災害シミュレーション」※3で繰り返す巨大地震※1による建物の変形を確認

当社では、1995年の「テクノストラクチャー」の発売以来、法律で義務付けられるレベルを大きく超える緻密な強度確認、許容応力度計算による「構造計算」を1棟1棟行っています。実際の建物に地震波を与えて行う「実大振動実験」では得られない「施主邸の間取りの強度確認」を累計棟数75,000棟を超える全ての建物に対して実施しています。
「テクノストラクチャーEX」では、通常行っている緻密な「構造計算」による強度確認に加え、動的な地震による建物の変形を可視化する「4D災害シミュレーション」を導入。独自に生成した人工地震波を3回加えることで、方角や周期帯によらず、巨大地震に対する耐震性を公平に判断します。
シミュレーションの結果、建物変形が住み続けられると判断できる基準※4を満たさない場合は構造設計の修正を行い、再度シミュレーションを実施。基準をクリアするまでシミュレーションを繰り返します。
施主の希望によりシミュレーション動画を見ることができるオプションも用意しました。

※4 住み続けられるとは、補修により被災前の耐震性能相当まで復旧できる状態のことと定義しています。

画像:「4D災害シミュレーション」実施イメージ

(2)「耐震」と「制震」を適切に組み合わせ、繰り返しの巨大地震に強い構造躯体を実現

画像:テクノダンパーの変形抑制効果シミュレーション

「テクノストラクチャーEX」は耐震性の高い「テクノストラクチャー」で建物の構造を固めて強くし(剛)、地震の力を吸収し建物の変形抑制とダメージ蓄積を防ぐ制震ダンパー(柔)を加える「剛+柔」の考えで地震による建物への影響を最小限に抑制。巨大地震に強い構造躯体を実現しました。
「テクノダンパー」と筋かい壁を比較した、変形抑制効果のシミュレーション※5では、3回の地震を与えた際の変形が筋かい壁で2.3倍に変形が拡大したのに対し、「テクノダンパー」の壁では変形量が1.08倍にとどまり、高い変形抑制効果を示しました。
また、「テクノダンパー」は耐久性の高い素材を使用し、温度変化や経年変化に強く、さらに、大地震※6に相当する負荷を100回かけても性能を維持できることを確認しています。
「テクノダンパー」の繰り返し変形への耐久性やエネルギー吸収効果、またテクノビームや接合部、耐力壁、水平構面などの力学的挙動を実験・解析を重ね適正にモデリングし、「4D災害シミュレーション」に組み込むことで、「耐震」と「制震」を適切に組み合わせた繰り返す巨大地震に強い構造躯体の設計を可能にします。

※5 シミュレーションは1坪モデルで行っています。

※6 大地震とは数百年に1度発生する地震の大きさを想定、気象庁震度階級の震度6強以上に相当します。

(3)震度7の独自の人工地震波を生成し、将来起こり得る地震に備えたシミュレーションを実現

画像:人工地震波と過去の観測地震波との比較

「テクノストラクチャーEX」では、震度7の独自の地震波を採用し、将来起こり得る未知の地震に備えたシミュレーションを行います。シミュレーション自体は過去に観測された地震波でも実施できますが、それらの地震波には方角・周期帯に偏りがあり、当社では将来起こり得る未知の地震に対する強さを評価するには不向きと考えました。そこで、京都大学生存圏研究所 准教授 中川 貴文氏の指導の下で、建築基準法が定める数百年に一度発生すると想定される「極めて稀に発生する地震波」を増幅することで、方角・周波数成分に偏りがない震度7の地震波を生成しました。

■耐震住宅工法「テクノストラクチャー」について

画像:木と鉄を組み合わせた独自の梁 テクノビーム

パナソニック耐震住宅工法「テクノストラクチャー」は、木造住宅の良さを生かしながら、構造の要となる梁を鉄で強化したオリジナル工法。耐震等級は最高ランクの「3」に対応しています。木と鉄を組み合わせた独自の梁「テクノビーム」も、最高ランクの劣化対策等級「3」の基準をクリア。加えて、30年後のたわみが木製梁の1/4以下※7と、高い耐久性を示しています。

また、一般的な1・2階建ての木造住宅には義務付けられていない許容応力度計算による緻密な構造計算を独自システムを用いて全棟に対して行い、設計段階で地震や台風などの災害、積雪など荷重による建物へのダメージを計算し、万一の災害にも備えています。1995年の発売より累計75,000棟※8を超える実績があり、全国約380社のパナソニック ビルダーズ グループ加盟店やテクノストラクチャー工法採用ビルダーを通じて供給されています。

※7 3,600 mmのテクノビーム3.2とベイマツ無等級材に21.8 kNの荷重を加えたときの経年変化を比較。

※8 2023年10月末時点。

記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

配信元:
パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社
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4D災害シミュレーションイメージ
テクノダンパー
テクノビーム1
テクノビーム2

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