2024年12月17日
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パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、半導体パッケージやモジュールに適した超低伝送損失基板材料(品番:ラミネートR-G545L/R-G545E、プリプレグ R-G540L/R-G540E)」を製品化、2018年6月より量産を開始します。高速・大容量データを処理する半導体デバイスの安定駆動に貢献します。
IoT (Internet of Things)の普及や、2020年に予定される第5世代移動通信システム「5G」のサービス開始により、データ通信のさらなる大容量・高速伝送化の加速が予想されます。このような中、通信基地局や各種端末に用いられる半導体パッケージやモジュールの基板材料にも、高速・大容量データ通信への対応が要求されています。今回、独自の樹脂設計技術により、半導体パッケージ用/モジュール用として業界最高※1の低伝送損失を実現した基板材料を製品化しました。
通信基地局や各種端末用の半導体パッケージ基板、モジュール基板など
本製品は、2018年5月29日~6月1日まで 米国Sheraton San Diego Hotel & Marinaにて開催されるECTC2018、ならびに、2018年6月6~8日まで東京ビッグサイトで開催されるJPCA Show2018に出展します。
従来の基板材料は、誘電正接・誘電率[2]と熱膨張係数(CTE)[3] がトレードオフの関係にあります。そのため、低CTEで、なおかつ高速・大容量データ通信に適した基板材料の実現は困難でした。本製品は、独自の樹脂設計技術によりCTEを低減すると共に、低誘電正接と低誘電率を実現しました。業界最高の低伝送損失で信号ロスを抑え、高速・大容量データを処理する半導体デバイスの安定駆動に貢献します。
従来の基板材料では、高温・高湿環境下における樹脂構成成分の分解や、吸湿による電気特性の劣化が課題となっています。本製品は独自の樹脂設計技術により、耐熱性と耐湿性に優れた環境耐性を実現しました。高温・高湿な屋外環境、さらには、半導体デバイスが発熱した場合でも安定した電気特性を保持し、半導体デバイスの長期駆動に貢献します。ハイエンドネットワーク機器等で実績のある当社従来品(MEGTRON6)よりも更に誘電正接の変化量を抑えることが可能です。
基地局や各種端末の高機能化に伴う半導体デバイスの大型化や搭載数の増加などにより、パッケージ基板やモジュール基板は大型化の傾向にあります。そのため、基板材料の反りによる製造時の歩留まり悪化が課題となっています。本製品は、低誘電正接・低誘電率の材料でありながら、同時に低CTEも両立させることで、反り量の抑制を実現しており、基板製造時の歩留り向上に貢献します。
項目 | 試験方法 | 単位 | R-G545L 低誘電率ガラスクロス仕様 | R-G545E 一般ガラスクロス仕様 | |
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ガラス転移温度(Tg) | DMA※ | ℃ | 230 | 230 | |
熱膨張係数(タテ・ヨコ方向) | α1 | IPC-TM-650 2.4.41 | ppm/℃ | 10 | 10 |
熱膨張係数(厚さ方向) | IPC-TM-650 2.4.24 | 22 | 22 | ||
比誘電率(Dk) | 12GHz | 空洞共振法 | - | 3.5 | 4.0 |
誘電正接(Df) | 0.0026 | 0.0040 | |||
吸水率 | IPC-TM-650 2.6.2.1 | % | 0.06 | 0.06 | |
銅箔引き剥がし強さ | 1/3oz(12μm) | IPC | kN/m | 0.6 | 0.6 |
試験片の厚さは0.1mmです。
※ DMA:引張りモードでの測定
以上
記事の内容は発表時のものです。
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