2024年12月17日
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パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、車載部品の実装信頼性を向上させる「高耐熱性 二次実装アンダーフィル材[1] CV5794シリーズ」を製品化、2018年10月から量産を開始します。
ADAS(先進運転支援システム)や自動運転など車載システムの高機能化を背景に、実装される半導体パッケージは、配線微細化が進み、はんだ接合部の面積が小さくなることによる接合強度の低下が課題となっています。また、今後、IVI(次世代自動車通信システム)によるコックピットの情報集中化に伴い、半導体パッケージサイズの大型化が予想されています。このような中、当社は、独自の樹脂設計技術により、車載用途に適した実装信頼性と、大型半導体パッケージの生産性向上に貢献する高耐熱性 二次実装アンダーフィル材を製品化しました。
車載カメラモジュール、車載通信モジュール(ミリ波レーダー用モジュール)、車載ECU(電子制御ユニット)、次世代コックピット/IVI(次世代自動車通信システム) などへの半導体パッケージや電子部品の実装補強
2018年9月5~7日までポートメッセなごやで開催される「第1回 名古屋オートモーティブ ワールド2018」に本製品を出品します。
車載部材では、高温と低温下での実装信頼性の確保が重要です。特に、高温下での部材の実装強度を確保するため、耐熱性に優れた補強材が求められています。実装信頼性を高める為には、耐熱性が高く且つ、温度変化による伸び縮みが小さい材料が有効ですが、従来のアンダーフィル材に使用される速硬化の樹脂では、高いガラス転移温度(Tg)と低い熱膨張係数(CTE)は両立が難しく、耐熱性を高めることが困難でした。本材料は当社独自の樹脂設計技術、反応制御技術により、高いTg(180℃)を維持しつつ、低いCTE(20ppm)を実現しました。これにより本材料と基板間の熱収縮差を抑制し、はんだボール[4] にかかるストレスの低減を図りました。-55℃から125℃での温度サイクル試験で5000サイクル以上でも、はんだ接続部分の剥離やクラックが発生せず、車載部品の実装信頼性の向上に貢献します。
車載情報通信システム等の多機能化、集約化が求められており、半導体パッケージのサイズが拡大化する傾向が予想されます。従来材料は、補強材の耐熱性確保の為に流動性が損なわれており、大型サイズの半導体パッケージでは、均一且つ十分に補強材が充填できないことが課題でした。本材料は当社の樹脂設計技術、フィラー制御技術により、高い流動性を実現し、20mm角以上の半導体パッケージの実装補強に対応できます。
従来は、材料の特性上、冷凍保存(-20℃以下保存)が必要で、お客様の取り扱い時の負担や保管・輸送時の温度管理が難しいという課題がありました。本材料は当社独自の反応制御技術により、冷蔵保存(5℃)での保管を実現しました。これにより、お客様の生産時の取り扱いや輸送時の温度管理が容易となり、ドライアイス等の補材が不要になることでコスト削減に貢献します。
シリーズ名 | CV5794シリーズ |
---|---|
最低フローギャップ (μm) | 20 |
粘度 (Pa・s, 25℃) | 1以下 |
Tg (℃) | 180 |
C.T.E.1 (ppm/℃) | 20 |
弾性率 (GPa,25℃) | 13 |
保管条件 | 5℃保管 |
以上
記事の内容は発表時のものです。
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