2024年12月18日
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2014年6月3日
製品・サービス / トピックス
パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、スマートフォン、タブレットPCなどモバイル機器の多層回路基板に最適な、業界最高レベルの低誘電率[1](※1)と低熱膨張係数[2](※2)を実現した「低誘電率ハロゲンフリー[3]多層基板材料 R-A555」を開発しました。
[商品情報]
▼多層基板材料 R-A555の商品カタログ
http://www3.panasonic.biz/em/pcbm/ja/newproduct/pdf/2014-06/Halogen-free_r-a555.pdf
▼「JPCA Show 2014(第44回 国際電子回路産業展)」パナソニックブースの展示概要と見どころ
本材料「低誘電率ハロゲンフリー多層基板材料 R-A555」も出展します
http://panasonic.co.jp/news/topics/2014/123160.html
▼JPCA Show 2014(第44回 国際電子回路産業展)
http://www.jpcashow.com/show2014/index.php
■低誘電率ハロゲンフリー多層基板材料 R-A555の概要
製品名:低誘電率ハロゲンフリー多層基板材料
品番:(コア材)R-A555、(プリプレグ)R-A550
量産開始:2014年6月
UL/ANSIグレード:FR-4.1
UL認定フレームクラス-耐燃性-:94V-0(取得済み)
スマートフォン、タブレットPCなどのモバイル機器の小型化、薄型化、多機能化に伴い、各種デバイスが搭載される多層回路基板には、高密度配線化、高多層化、薄型化が求められています。このような中、パナソニックでは、多層回路基板におけるインピーダンス[4]整合をサポートする業界最高レベル(※1)の低誘電率と低熱膨張係数を達成した「低誘電率ハロゲンフリー多層基板材料 R-A555」を開発しました。
なお、本開発の基板材料は、2014年6月4日~6月6日に東京ビッグサイトで開催されるJPCA Showに出展します。
■低誘電率ハロゲンフリー多層基板材料 R-A555の特長
1.業界最高レベル(※1)の低誘電率で、極薄絶縁層の多層回路基板のインピーダンス整合がしやすく、基板の小型、薄型化に貢献
比誘電率(Dk)[1]:3.5(樹脂量 70wt%)
パナソニック従来材(※3)比 約15%低減
2.業界最高レベル(※2)の低熱膨張係数で、ビア接続信頼性に優れ、高密度配線が可能
熱膨張係数(CTE-z):53ppm/℃(樹脂量 70wt%)
3.ハロゲンフリー、鉛フリーはんだ実装工程に対応でき環境負荷を低減
(※1)モバイル機器に使用されるハロゲンフリー多層基板材料として。2014年6月3日現在、パナソニック調べ。
(※2)モバイル機器に使用される低誘電ハロゲンフリー多層基板材料として。2014年6月3日現在、パナソニック調べ。
(※3)パナソニック従来品:ハロゲンフリー多層基板材料(品番:R-1566)
■用途
スマートフォン、タブレットPC、デジタルカメラなどモバイル機器用メイン基板など
[商品情報]
▼多層基板材料 R-A555の商品カタログ
http://www3.panasonic.biz/em/pcbm/ja/newproduct/pdf/2014-06/Halogen-free_r-a555.pdf
▼「JPCA Show 2014(第44回 国際電子回路産業展)」パナソニックブースの展示概要と見どころ
本材料「低誘電率ハロゲンフリー多層基板材料 R-A555」も出展します
http://panasonic.co.jp/news/topics/2014/123160.html
▼JPCA Show 2014(第44回 国際電子回路産業展)
http://www.jpcashow.com/show2014/index.php
▼本件に関するお問合せ先
●報道関係お問合せ先
オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 広報グループ
TEL:06-6904-4732
●商品に関するお問合せ先
http://panasonic.co.jp/ais/contact/
●パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 ホームページ
http://panasonic.co.jp/ais/
■特長の詳細説明
1.業界最高レベルの低誘電率で、極薄絶縁層の多層回路基板のインピーダンス整合がしやすく、基板の小型、薄型化に貢献
モバイル機器の小型、薄型化、高機能化を背景に、基板の高多層化が進む中、基板の総板厚を厚くすることは困難で、各絶縁層の厚みを薄くすることが求められています。今回、開発したR-A555は、パナソニック独自の新規樹脂設計技術の採用で低い比誘電率(3.5/@1GHz 樹脂量70wt%)で絶縁層を薄くしても基板のインピーダンス整合がしやすく回路形成時における歩留向上 及び、基板の小型、薄型化に貢献できます。
2.業界最高レベルの低熱膨張係数で、ビア接続信頼性に優れ、高密度配線が可能
今回開発したR-A555は、低誘電率の特性を持ちながら低熱膨張係数を有しているため、ビア接続信頼性が高くAny layer構造のビルドアップ配線板にも適した多層基板材料で、多層回路基板の高密度配線化に貢献します。
3.ハロゲンフリー、鉛フリーはんだ実装工程に対応でき、環境負荷を低減
ハロゲンフリーで、鉛フリーはんだ実装工程に対応した環境負荷を低減した基板材料です。
■パナソニック従来品との比較(イオンクロマト法による元素分析結果)
◎開発品
Br(臭素)含有率:<0.01wt%
Cl(塩素)含有率:0.02wt%
アンチモン:未検出
◎従来品(ハロゲンタイプ 多層基板材料 品番:R-1766)
Br(臭素)含有率:7.5wt%
Cl(塩素)含有率:0.04wt%
アンチモン:未検出
※日本電子回路工業会のハロゲンフリー定義
Br含有率:0.09wt%以下、Cl含有率:0.09wt%以下
BrおよびClの総量:0.15wt%以下
■基本仕様/特性(樹脂量70wt%)
比誘電率(Dk):3.5 (@1GHz)
誘電正接(Df)[5]:0.009 (@1GHz)
熱膨張係数(CTE) z-axis:53ppm/℃
■用語説明
[1]低誘電率/比誘電率(Dk)
誘電率とは絶縁性の物質に外部から電荷を与えたときの分極のしやすさをあらわし、物質固有の値をもつ。分極しやすい物質ほど電気を蓄えやすい傾向があるため、電気信号を効率よく流すためには分極しにくい(誘電率が小さい)物質が有利である。比誘電率とは、真空の誘電率を1とした場合の物質の誘電率の比率。
[2]熱膨張係数
温度変化に対して物質が膨張する割合のこと。1℃昇温当たりの材料の膨張率を示し、この係数が低いほうが熱に強い材料といえる。
[3]ハロゲンフリー
焼却時にダイオキシンの発生の可能性がある臭素(Br)、塩素(Cl)などのハロゲン化合物を用いないこと。
[4]インピーダンス
電気回路における電圧と電流の比であり、回路上を流れる信号に対する抵抗成分のこと。また、電気信号の伝送路において出力インピーダンスと入力インピーダンスを合わせることをインピーダンス整合と呼び、伝送路内での電気信号の反射や損失を防ぎ、正確な伝送を可能にするために行われる。
[5] 誘電正接
絶縁性の物質が蓄えた電気を放出する際の損失量を示す。誘電正接が小さいほど蓄えられた電気は効率よく放出されるため、電気信号の伝送損失は小さくなる。
記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。