
2025年6月11日
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パナソニックの創業者・松下幸之助の人生観、経営観に触れることができる、パナソニックミュージアムという施設が大阪の門真市にあります。
最近も訪問し、幸之助の経営観の根底をなす「企業は社会の公器」の考え方について、幸之助自身の言葉やエピソードに触れ、「赤字は罪悪」について深く考えるきっかけとなりました。
私たちは、人財もお金も社会からお預かりして、社会にとってプラスになるような事業を営む以上、お預かりした人財やリソースを最大限活かしきりながらプラスを生み出し、その結果として獲得したより多くの利益を従業員の皆さんや社会に還元していく義務があります。
そう考えると、1円のお金、1秒の時間でも、ムダや滞留を生んでしまう状況は、お預かりしたリソースを活かしきることができていないということであり、私たちにリソースを預けてくださった 社会や投資家の期待を裏切っているということだと認識しなければならないと思うのです。
つまり、いくら10%、20%、それ以上の営業利益をたたき出していても、そこにムダや滞留があるならば、本来はより多く社会や従業員の皆さんへの還元、あるいは将来への投資を厚くすることができるはずなのに、それをやっていないという点で、ムダや滞留は やはり「罪悪」だと考えるべきでしょう。
そして、事業に携わる一人ひとりが事業活動には1点のムダも許されないという意識を持ち、それぞれの現場の一秒一滴のムダに気づき、それをなくす改善を続けてゆく・・・それが本来あるべき私たちの姿ではないか。
もちろん、事業を進めているのは人間ですから、失敗もすれば迷いや試行錯誤もあるでしょう。失敗してもそこから学びを得れば良いし、迷いや試行錯誤の中からも効率よく何かを生み出し、新たな気づきを得れば良い。それらは、ムダや滞留と考える必要はありません。
一方、競合のどこと比べてもムダや滞留が少ない状態であったとしても、そこに留まることなく、更に改善を積み重ねてゆくべきであることは言うまでもありません。
赤字は罪悪ですが、結果としての「赤字」もさることながら、その原因の一つであるムダと滞留を罪悪と認識しなければならないと思うのです。
追伸:先月にも幸之助の言葉に関する記事を書いていますので、よろしければ、こちらもご覧ください
※本記事は「楠見 雄規@パナソニック|note」からの転載です。
記事の内容は発表時のものです。
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