パナソニック エナジー、米国の自動運転ライドシェアサービス企業ズークス社にリチウムイオン電池を供給し、急成長するロボタクシー分野へ参入

パナソニック エナジー株式会社（本社：大阪府守口市、社長執行役員：只信 一生、以下、当社）は、このたび、米国Amazon傘下で自動運転技術を活用した配車サービスを展開するZoox, Inc.（本社：カリフォルニア州フォスターシティ、CEO：Aicha Evans、以下、ズークス）が米国で展開予定のロボタクシー車両向けに円筒形リチウムイオン電池を供給する複数年契約を締結しました。当社は2026年初頭から、最新の円筒形リチウムイオン電池2170セルの供給を開始し、ズークスのロボタクシー事業の成長に貢献します。

米国で創業したズークスは、より良いモビリティ体験を提供するために、既存の車両を改造するのではなくロボタクシー専用に設計された車両を開発しています。2025年6月にはカリフォルニア州ヘイワードに、ロボタクシーを量産するための初の生産施設を開設しました。また、同年9月には、ラスベガスでロボタクシーによる配車サービスを開始し、これによりズークスは、専用設計のロボタクシーによる完全自動運転の配車サービスを提供する史上初の企業となりました。

当社の2170セルは、高いエネルギー密度、安全性、信頼性を兼ね備えており、ズークスの高性能ロボタクシーにとって不可欠な電池となります。市場において数多くの電気自動車（EV）で実証された安全性を誇る当社の円筒形セルは、ズークスのロボタクシーが安全な乗車体験を提供できるよう支援します。2025年9月末時点で、当社はグローバルでEV約400万台分に相当する累計約200億個の車載用円筒形リチウムイオン電池を供給していますが、これまで当社の電池に起因する車両リコールは一件も発生しておらず、高品質で信頼性の高い電池セルとしての評価が裏付けられています。今回供給するセルは、初期は日本で生産され、将来的にはパナソニック エナジーのカンザス工場でも生産される計画です。

Grand View Research（https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/us-robo-taxi-market-report）の最新市場レポートによると、米国のロボタクシー市場は2024年に約4億5,000万米ドル規模とされ、サンフランシスコ、ロサンゼルス、オースティン、マイアミなどの先進的な都市政策の推進を背景に、2030年までに年平均成長率70％超まで拡大すると予測されています。特にフェニックス、サンフランシスコ、ラスベガスなどの都市圏では、オンデマンド型のロボタクシーの導入が加速しています。今後、世界市場では2030年までに400～500億米ドル（https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/robotaxi-market-report）を超えると見込まれており、北米およびアジア太平洋地域が主要市場として台頭すると予想されています。当社は、この成長市場における新たな機会を捉え、事業のさらなる拡大を目指します。

ズークスのサプライチェーン・品質管理部門副社長のBruce Baumgartner氏は、「今回の連携は、ズークスにとって非常に意義のある機会です。都市のモビリティを変革するという私たちの挑戦において、パナソニック エナジーをパートナーとして迎えられることを大変嬉しく思います。彼らのイノベーションと品質へのこだわりは、より安全でクリーン、そして快適な都市のモビリティを実現するという当社の使命と深く一致しています。ロボタクシーサービスの展開や事業拡大を進める中で、パナソニック エナジーと共に取り組めることを大変光栄に思います」と述べています。

パナソニック エナジー社長執行役員の只信 一生は、「ズークスは非常に独創的な存在であり、このパートナーシップは、次世代のモビリティ革新に貢献する機会として、当社にとって重要な一歩となります。都市交通に変革をもたらすズークスに対して、当社がそのロボタクシー向けに動力を供給することで、より安全で持続可能、かつコネクテッドな未来の実現に貢献していきます」と話しています。