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2018年11月29日
製品・サービス / プレスリリース
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社(代表取締役社長:片倉 達夫、東京都中央区、以下「パナソニック」)は、「プライベートLTEネットワークシステム」を開発し、2019年春からの商用提供を予定しています。
総務省より、地域広帯域移動無線アクセス(地域BWA:Broadband Wireless Access)システムとして、地域の公共サービスの向上やデジタル・ディバイド(通信事業者によるネットワーク環境が未整備な条件不利地域)の解消等、地域の公共の福祉の増進に寄与することを目的とした電気通信業務用の無線システムが制度化されています。
パナソニックでは、この地域BWAを活用し無線通信サービスを提供するプライベートLTEネットワークシステムを開発しました。
プライベートLTEネットワークシステムは、(1)キャリアサービスが提供されていない、主に地方部のデジタル・ディバイドを解消するネットワークの提供、(2)監視カメラ画像伝送など、高速・大容量化のニーズに対応する地域ネットワークの提供、(3)新たなサービスとして、各種IoTデバイスを活用する地域ICT化や安心・安全のための防災・減災対策ソリューションへの対応-など公共サービス向上のための共通無線インフラとして利用が可能です。また、グローバルにおいても、4Gの自営通信が2030年までに拡大していくと見込まれています。
パナソニックは、北海道の自治体における農業IoTの実証実験に参画するとともに、2018年4月には、電気通信番号(PLMN-ID)(メーカーとしては2社目)を取得しました。そのため専用SIMカードを発行・提供することが可能となりました。
パナソニックのプライベートLTEシステムは、以下の特長を有します。
コア装置を集約型ではなくローカルコア化し、お客様先に設置することで、災害に強い構成としました。また、災害時に運用監視センター(クラウド)との回線が切断した場合もローカル側のみで通信を継続することが可能です。
本システムで提供する専用SIMカードを入れた端末のみがプライベートLTEネットワーク内で利用できることから、きわめて高いセキュリティ性を実現できます。
運用に応じた優先度の制御(SIMカード毎のQoS設定など)により柔軟なシステム設計が可能です。
防災情報や地域情報の高度化(地域ICT化や離島への遠隔授業などのICT教育、遠隔医療などを含む地域包括ケア、テレワーク等)及び農業ICTのインフラとしての利用など、地域毎の特色にあわせた住民サービス高度化に活用できます。
パナソニックでは、地域BWAの活用に加えて、小ゾーンのsXGP方式への対応も予定しており、よりユーザーニーズに合わせたエリア設計(室内や地下空間での利用等)を実現していきます。また、今後の5G無線ネットワークにおいても、自営で耐災害性・高セキュリティを実現するシステム開発に取組んでいきます。
パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社 マーケティングセンター
電話:03-5148-5274
・LTE:Long Term Evolutionの略です。LTEは現行の4Gモバイルサービスの技術。第3世代(3G)の携帯電話のデータ通信を発展させたもので、ITU(国際電気通信連合)がLTEなどの通信規格を4Gと呼称することを認めたため、世界の通信事業者(通信キャリア)でも4G LTEの呼称が一般的になっています。
・地域BWA:2007年より「地域WiMAX」としてデジタル・ディバイドの解消や地域の公共の福祉の増進に寄与することを目的として導入された、2.5 GHz帯の周波数の電波を用いた電気通信業務の無線システムです。2014年10月からは、電波法令の改正によりこれまでのWiMAX方式に加え、LTEベースの技術も利用可能となり、加えて20 MHz帯域幅の割当ても可能となり、より高度な通信サービスが可能となりました。
・sXGP方式:XGPフォーラムにて標準化された自営通信用の規格です。sXGPはTD-LTEをベースにした自営通信方式で、自営PHSの置き換えなどの新しいコードレス電話向けシステムへの展開が目指されています。
・SIMカード:加入者を特定するための固有のID番号が記録されたスマートフォンや携帯電話へ装着するICカードです。
・電気通信番号(PLMN-ID):Public Land Mobile Network-IDの略です。LTE方式等で認証に用いられる最大15桁の識別番号(IMSI(International Mobile Subscriber Identity))のうち、日本では前5桁の「国を識別する番号」と「事業者を識別する番号」からなる電気通信事業者の国際的な識別番号のことです。
・コア装置:LTEのアクセス網を収容する「コアネットワーク」装置です。EPC(Evolved Packet Core)とも呼びます。コアネットワークでは基地局と制御情報を交換し、端末の移動管理や認証処理などを行うとともに、端末のIPアドレス管理、IPパケット中継などを行います。
・QoS(Quality of Service):ネットワーク上で提供するサービス品質のことです。QoSを実装することで接続の優先度や通信帯域を制御することが可能になります。
以上
記事の内容は発表時のものです。
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