【要旨】
パナソニック株式会社 インダストリアルソリューションズ社(以下、パナソニック)は、日々、高度化するセキュリティー対策を担う多機能セキュアICを開発し、2020年2月よりサンプル出荷を開始します。本製品は独自のセキュリティー機能を有し、IoT機器や工場などで使用される産業機器に追加実装するだけで機器の安全性を向上します。
【効果】
昨今、さまざまな分野において機器のIoT化が加速し、高度多様化するセキュリティー攻撃への対策が求められています。従来は認証鍵をICの外から書き込み、IC内に保有し続けていました。本製品はIC内部で固有の認証鍵を生成・保有、使用後に消去することで鍵の抜き取りをブロックし、重要データを強固に保護します。また、無線インターフェース機能のNFC[1]や放射線耐性が高いメモリー(ReRAM[2])を搭載しているため、インターネット未接続機器や医療機器などへの適用が可能です。さらに機器の使用中だけでなく、製造から廃棄または再利用までのライフサイクル全体にわたって安全性の確保が可能となり、安心安全なIoT社会の実現に貢献します。
【特長】
1. IC内部で固有の認証鍵を都度生成・消去し、データのセキュリティー耐性を向上
2. 無線インターフェース機能のNFCと放射線耐性が高いReRAMを搭載
3. トラストサービス事業者[3]などと連携し、機器のライフサイクル全体にわたる安全性を向上
【従来例】
機器の認証鍵をIC外部から内部のメモリーに書き込み、メモリー内に保存していたため、認証鍵を抜き取られるリスクがあり、お客様側での安全な環境構築が必要でした。また、データが抜き取られたり改ざんされるリスクもありました。
【用途】
- ・IoT機器や産業機器全般(物流、スマート工場、ネットワーク機器など)
- ・放射線滅菌処理が必要な医療機器や医薬品の管理
【お問い合わせ先】
パナソニック セミコンダクターソリューションズ株式会社
https://www.panasonic.com/jp/company/pscs/contact.html?ad=press20200130