2019年9月20日
トピックス
「車いすで仲間と一歩外へ」を始動、サッカー観戦における車いす席の稼働率を高める取り組みを実施
パナソニック株式会社(以下、「パナソニック」)は、車いすを利用する高齢者や障がいのある方が、社交的で楽しみ溢れる生活を送れる社会の実現を目指し、「車いすで仲間と一歩外へ」というプロジェクトを始動します。その第一弾として、2019年10月19日にパナソニック スタジアム 吹田で行われる、サッカー・明治安田生命J1リーグ第29節 ガンバ大阪 対 川崎フロンターレ戦において、株式会社ガンバ大阪、株式会社ATOUN、大日本印刷株式会社と共同で、多様なソリューションを用いてスタジアムの車いす席稼働率を上げる取り組みを実施します。
車いすユーザーは、外出することに対して「どれだけ準備を万全にしても不安がなくなることはない」「欲しい時に、欲しい助けがあったら」「付き添いの人も一緒に楽しんでほしい」といった戸惑いや気がかりを抱えています(※1)。今回の取り組みは、ロボティックモビリティ(「安全機能付き」ロボット電動車いす)による移動支援サービスや助けあいアプリによるサポートマッチングサービスなどを提供することにより、車いすユーザーの不安を軽減・解消し、家から一歩外へ出ることを後押しするものです。そして、臨場感あふれる生のサッカー観戦を通じて、大切な家族や友人とスポーツを楽しむ時間を共有できる「非日常」体験を実現します。
欧州の事例を参考に設計された2015年9月竣工のパナソニック スタジアム 吹田は、現在、スタジアムの車いす席数としては国内最大の344席(付添人の席を含む)を保有しています(※2)。また車いすユーザー1人に付き、3人まで付き添いが可能です。しかしながら、エレベーターの設置数など設備面での制限から、これまで100席ほどの車いす席しか使われていませんでした。10月19日に実施する取り組みは、まず車いすユーザーの来場者数を従来の30人から45人にまで増やし、付添人あわせて150席の車いす席を埋めようという試みです。
<実証概要>
1. パナソニック製ロボティックモビリティによる快適移動
場所:万博記念公園駅(大阪モノレール)~パナソニック スタジアム 吹田~万博記念公園駅
車いすユーザーがロボッティックモビリティに乗り換え、駅とスタジアムの往復を安全楽々な移動体験。付添人には歩行を補助するパワーアシストスーツ(株式会社ATOUN製 プロトタイプ HIMICO)(※3)の装着体験を実施。雨天中止。
2. 助けあいアプリ「Mayii」(※4)(大日本印刷株式会社)によるサポート依頼・お手伝いのマッチングサービス
場所:公園東口駅(大阪モノレール)~パナソニック スタジアム 吹田およびスタジアム内
車いすユーザーのスマートフォンに助けあいアプリ「Mayii」をインストールし、アプリを通じて当日のボランティアにサポートを依頼。
サポート通知を受信したボランティアとアプリを通じてマッチングし、道中の段差や上り坂などで車いすを押す手伝いや、スタジアム内ではトイレ入口までの案内、買い物時の移動や手荷物の運搬をサポート。
3. スタジアム内の観戦席までの自動追従ロボティックモビリティによる簡単移動
3階の観戦席までエレベーターを使わず、車いすユーザーがロボッティックモビリティに乗り換え、搬入スロープを自動追従で3台が連なって楽々移動(先頭車はパナソニック社員が運転操作)。雨天中止。
パナソニックは本取り組みを皮切りに「車いすで仲間と一歩外へ」のプロジェクトを今後展開していきます。大阪を訪れる車いすユーザーは、大阪・関西万博が開催される2025年に向け、ますます増えると予想されます。「一歩外へ」出ることを後押しし、非日常体験を楽しんだ車いすユーザーがまた外に出たいと思える社会を目指し、地域や関連団体などと連携しながら今後も多様なソリューションを活用し、日本のアクセシビリティの向上を目指します。
※1 車いすユーザー対象のパナソニック実施アンケート結果
※2 2019年9月20日時点、パナソニック調べ
※3 株式会社ATOUN製 プロトタイプ HIMICO http://atoun.co.jp/releases/himico
※4 Mayiiアプリ紹介 https://mayii.jp/
記事の内容は発表時のものです。
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