「社員のウェルビーイング」を支える基本的な考え方は、「安全・安心・健康に、はたらく」、「やりがいを持って、はたらく」、「個性を活かしあって、はたらく」の3つを柱としています。
1つ目「安全・安心・健康に、はたらく」に関しては、安全・安心・健康な職場づくりを推進することで、安全・安心の職場環境整備、人権とコンプライアンスの尊重、健康イニシアティブの推進を軸に取り組んでいきます。特に健康イニシアティブについては、これまで労使、健康保険組合との連携で推進してはいたものの、産業保健スタッフ中心の活動になりがちでした。健康に関心が高い一部の人は積極的に参加するも、職場全体の活動として定着させきれていなかった面があります。全体として「守り」の健康取り組みだったとの思いもあり、今後はトップメッセージのもと、グループとしての発信を強化。グローバルでより多くの社員が主体的に参加できるよう、各事業会社で職場の実態に即した取り組みを展開していく予定です。
2つ目は「やりがいを持って、はたらく」ということ。まずは基本となる、仕事を通じた一人ひとりの挑戦を後押しするため、公募によるグループ内人材交流を推進していきます。そして個人の自己実現の機会創出として、副業や能力開発の機会創出、「働く時間/場所」の選択肢拡大も実施します。こうした取り組みを通じて自発的な挑戦意欲と自律的なキャリア形成を支援していくことは、一人ひとりが活きる経営、経営基本方針の実践そのものだと思うのです。組織を越えた全体最適でありつつ、事業競争力の強化につながるような取り組みとして進めていきます。
3つ目は「個性を活かしあって、はたらく」です。現在グループをあげてDiversity, Equity & Inclusion(DEI)を推進していることも、この観点でのアクションと言えます。トップコミットメントとしても、事業会社各社のCEOが互いに議論しながら、それぞれがDEIを前提としつつ経営を進化させていきます。インクルーシブ(包容力のある)な職場環境づくりも注力するポイントです。誰もが持つアンコンシャス・バイアス、つまり無意識の思い込みに気付くための研修を推進し、同時に職場内の対話促進や、職場の壁を越えたコミュニティ活動を奨励するような活動を進めます。さまざまな事情やニーズを持つ一人ひとりに対するサポートも、育児や介護などに携わる社員のワーク・ライフ・バランス支援をはじめ、障がい、LGBTQ、高年齢者、ジェンダーなど、多角的な視野から取り組んでいきます。