「CO₂冷媒採用ノンフロン冷凍機」
サイドフローの冷凍・冷蔵兼用10馬力モデル 新開発

パナソニック株式会社 コールドチェーンソリューションズ社（以下、パナソニックCCS社）は、国内向け「CO₂冷媒採用ノンフロン冷凍機」の新モデルとして、冷凍・冷蔵兼用機種としては初となるサイドフロータイプの10馬力モデルを新開発しました。来春からの受注開始に向けて、2025年10月より一部顧客向けに先行販売を開始します。

今回の新製品は、コールドチェーン事業における戦略製品のひとつ、自然冷媒R744（CO₂冷媒）を採用したノンフロン冷凍機で、10馬力トップフローモデル（OCU-CR1001VF）の後継機種となります。筐体をサイドフロー形状に変更し内部の配管を見直したコンパクト設計により、現行機種と比較し、設置面積約25％の省スペース化を実現しました。また、新型の二段圧縮コンプレッサー搭載や熱交換器の見直し等により、冷蔵の場合で、冷凍能力を現行機種比2 kW向上、COPを7％向上^（※1）。さらに騒音値も3 dB（A）低減^（※2）しました。

現在、「CO₂冷媒採用したノンフロン冷凍機」は2馬力から80馬力まで幅広くラインアップしており、2010年9月の発売以来、食品小売業の店舗や低温倉庫、食品工場など、グローバル累計で約31,000台、約7,000事業所に納入^（※3）してきました。パナソニックCCS社は、今後も製品の進化に取り組みながら、業界の自然冷媒化に率先して取り組んでいきます。

※1 省エネ性能、定められた温度環境下での消費電力1 kWあたりの冷凍能力（kW）、現行機種比

※2 周囲温度32℃、蒸発温度-10℃、運転周波数：OCU-CR1003VFS 65s^-1（Hz）、OCU-CR1001VF 60s^-1（Hz）
無響室相当で、冷凍機から距離1 m×高さ1 mの位置で最大となる方向の値、現行機種比

※3 パナソニック製ノンフロン冷凍機のグローバル累計、2025年3月末時点

オゾン破壊係数ゼロ、地球温暖化係数1、不燃性、毒性なし

設置面積約25％低減（現行機種比）

冷蔵の場合：冷凍能力2 kW向上、COP7％向上（現行機種比）

騒音値3 dB（A）低減（現行機種比）

パナソニック株式会社 コールドチェーンソリューションズ社 経営企画室 広報担当
Email：ccs_pr@gg.jp.panasonic.com

国際的な冷媒の規制強化や、ノンフロン設備への助成金など、冷媒のノンフロン化を推し進めるための社会的な動きはあるものの、食品小売業界におけるノンフロン冷凍機の普及は道半ばであり、普及拡大に向けては製品の継続的な進化が必要不可欠です。今回新開発したモデルは、現行機種をベースとしたマイナーチェンジではなく、筐体、部品・部材、構造、配管などの全面的な見直しにより、省スペース化、冷凍能力およびCOPの向上、騒音低減を実現しました。

当社はこれまでの冷凍機の販売促進活動において、主にスーパーマーケットやドラッグストア向けにはトップフローの冷凍・冷蔵兼用モデルを提案してきました。サイドフローの冷凍・冷蔵兼用10馬力モデルは初ラインアップとなります。

筐体をトップフロー形状からサイドフロー形状に変更し内部の配管を見直したコンパクト設計により、設置面積を現行機種比で約25％低減し、省スペース化を実現しました。

新構造の二段圧縮コンプレッサー搭載や、熱交換器の見直し等により、現行機種と比べて、冷凍能力、COPともに改善。冷蔵の場合で、冷凍能力を2 kW、COPを7％向上。冷凍の場合で、冷凍能力を0.8 kW、COPを4％向上しました。

屋外に設置をする設備は、低騒音であることが求められます。新製品は、振動音や低周波共振を軽減するため、部材の最適化や構造の見直し等の工夫により、騒音値を現行機種比で3 dB（A）低減しました。

＊周囲温度32℃、蒸発温度-10℃、運転周波数：OCU-CR1003VFS 65s^-1（Hz）、OCU-CR1001VF 60s^-1（Hz）
無響室相当で、冷凍機から距離1 m×高さ1 mの位置で最大となる方向の値

＊周囲温度32℃、蒸発温度-10℃、運転周波数65s^-1（Hz）、無響室相当で、冷凍機から距離1 m×高さ1 mの位置で最大となる方向の値