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2023年2月16日
製品・サービス / プレスリリース
進化する溶接電源融合型ロボット「TAWERS」の次世代コントローラー
ハード・ソフト共に大幅に性能向上、次世代溶接ソリューションを実現
品名 |
アーク溶接用ロボットコントローラー |
---|---|
品番 |
YA-2JAシリーズ(G4タイプ)、YA-2KAシリーズ(WG4タイプ) |
溶接法 |
CO2/MAG/ ステンレスMIG/ パルスMAG/ ステンレスパルスMIG |
希望小売価格 |
オープン価格 |
発売日 |
2023年2月16日 |
月間生産台数 |
2,200台 |
パナソニック コネクト株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 執行役員 社長・CEO:樋口 泰行)は、溶接電源融合型ロボット「TAWERS(The Arc Welding Robot System)」の次世代コントローラー「G4コントローラー」を2023年2月16日より発売します。国内仕様を皮切りに海外規格に対応した機種展開を予定しています。
昨今、溶接の現場では、お客様より、タクトタイム向上やラインストップの低減による生産性の向上、IoT、AI、各種センサを活用した品質の安定化が求められています。そこで、当社は、溶接電源融合型ロボット「TAWERS」のコンセプトと高い溶接性能/使いやすさを継承し、ハードウェア・ソフトウェアの大幅な性能向上を図りました。まず、加減速制御の改善により各軸の最高速度が現行機種と比べ最大27%向上。特に、基本3軸の高速化によって空走タクトタイム短縮に貢献します。また、スパッタ抑制制御技術であるMTS制御(Metal Transfer Stabilization Control)が更に進化、スパッタ量が最大6割減少しました。加えて、オープンなインターフェース仕様であるOPC UA[*1]及びOPC UA for Robotics[*2]に対応。上位システム、周辺機器との接続が可能になりフロアレベルでの生産性・品質向上に貢献します。
当社は、世界トップクラスの先進的技術、繋がる設備とソフトウェア、モノづくりノウハウで、お客様の「現場」のイノベーションに貢献します。
[*1] OPC Unified Architectureの略で、産業用アプリケーションの相互運用を実現するオープンなインターフェース仕様
[*2] 産業用ロボット向けの業界標準規格
当社が製造販売する、ロボットと溶接機を融合した溶接電源融合型ロボット「TAWERS」は、溶接電源、送給装置、トーチ、ロボットをワンパッケージ化し、各種材質に応じた溶接工法を完全なソフトウェア制御で実現することで、お客様への施工提案から設備の簡単据え付け、量産対応、ソフトバージョンアップや機械の保守メンテまで、お客様現場の設備ライフサイクル全体に貢献する商品です。
このような特徴を継承しながら、生産現場のグローバリゼーション化や熟練エンジニアをはじめとした生産現場での人手不足を補う一助として、溶接性能やロボット性能の強化に加え、溶接管理機能や保守メンテナンスの対応力強化、工場まるごと一元管理を目的とした統合溶接管理システムiWNB[*3]との更なる連携などIoTソリューションへの対応力強化を通じて、お客様の現場革新を支える商品を目指して開発してまいりました。
本製品においては、
・溶接性能の更なる進化
・IoTソリューション対応力強化
・拡大するグローバル販売への対応
・エンジニア・保守マンパワー対応
の4つのコンセプトのもと、これまでのTAWERSの構成を一新し、これからの生産現場を担うロボットコントローラー(G4コントローラー)として開発してまいりました。今後ラインアップの拡充、溶接施工方法の進化・充実などを通じて、さまざまなソリューションを提供してまいります。
[*3] integrated Welding Network Boxの略
この度、加減速制御の最適化により、6軸の最高速度を当社従来比で最大27%。特に、基本3軸の高速化によって空走タクトタイムを短縮に貢献します。
CO2溶接では、高性能な2次スイッチング100 kHzインバータ制御を向上させるとともに、当社独自の溶滴移行を安定化させるスパッタ低減制御技術である『MTS-CO2溶接法[*4]』の進化により、当社従来比で最大6割減となる低スパッタ性能を実現しました。
[*4] 溶滴移行安定化制御(Metal Transfer Stabilization Control)によるCO2溶接法。短絡を解放して、アークを再点弧させるときの溶融池の振動を抑えます。またアーク期間中の微小短絡を抑制します。
また、従来機同様の溶接条件テーブルを150種類以上搭載しており、今後も随時追加を予定しています。溶接機能に関しては、溶接ナビに従来の溶接条件に加え、推奨ガス流量、理論入熱量、推定ワイヤ使用量の表示可能とし、より見やすいグラフィカルな画面に変更するとともに、タッチパネル採用による直感的な操作で操作性が向上しました。
TAWERSは従来機より独自の制御技術による高精度・高応答性で信頼性の高い、溶接制御・ロボット制御を実現してまいりました。本製品においては、オープンなインターフェース仕様であるOPC UA[*1]及びOPC UA for Robotics[*2]に対応。これにより、上位システムや周辺設備との親和性が高く、OPC UAに対応していればメーカー問わず通信が可能になります。また、通信がセキュアになるため安全性の高いデータ通信が可能、加えて、OPC UA for Robotics[*2]に対応しているため、産業用ロボットに必要とされる標準的なデータについては特別な設定せずにデータ連携が可能になります。これまでの技術を継承しながら新たにIoT機能や外部機器(レーザセンサやカメラ等)との接続機能を強化しました。
本製品は従来から、各地域の安全基準に柔軟に対応してきました。今回、世界の地域ごとで異なる入力電圧仕様に応じた製品をラインアップすることで、各地域の電源事情に合わせた対応が可能になります。それにより、従来機では各地域に合わせて準備が必要であったダウントランス(降圧変圧器)が不要となり、設備をコンパクトにする事が可能となります。
※海外仕様で対応予定
コントローラー部では、ラックの開閉無く、前面から部品にアクセス可能な構造にするとともに、1次側入力線、接続ケーブル類を背面に、ティーチペンダントケーブルを前面配線にして側面の突起を抑制しました。加えて、サーボ基板等のユニット化で省配線とメンテナンス性が向上しました。
溶接電源部では、コントローラー接続部・フィルタ等を前面に、出力・治具端子類を一か所に集約することで、メンテナンス性が向上しました。フィンのヒダ形状を見直し、清掃を容易化。溶接制御カード、フィーダアンプは溶接電源部へ集約しました。
外部軸は、機能安全により各軸個別サーボON/OFFに標準対応しました。
品番 |
YA-2JAシリーズ |
YA-2KAシリーズ |
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定格入力電圧・相数 |
AC 200 V・三相 |
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周波数 |
50 Hz/60 Hz 共用 |
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定格入力 |
LA-1800以外 |
1.4 kVA(0.8kW) |
19.0 kVA(17 kW) |
LA-1800 |
2.0 kVA(1.2kW) |
||
出力電流 |
- |
DC 30 A ~ 350 A |
|
出力電圧 |
- |
DC 12 V ~ 36 V |
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適用溶接法 |
- |
CO2/MAG/ステンレスMIG |
|
定格使用率(10分周期) |
- |
CO2/MAG/ステンレスMIG:80% |
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外形寸法(幅 x 奥行 x 高さ) |
630 x 550 x 711 mm |
630 x 550 x 1243 mm |
|
質量 |
63 kg |
141 kg |
●OPC、OPC UA は OPC Foundationの商標です。
パナソニック コネクト株式会社は2022年4月1日、パナソニックグループの事業会社制への移行に伴い発足した、B2Bソリューションの中核を担う事業会社です。グローバルで約28,500名の従業員を擁し、売上高は9,249億円[*5]を計上しています。「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」をパーパス(企業としての存在意義)として掲げ、製造業100年の知見とソフトウェアを組み合わせたソリューションや高度に差別化されたハードウェアの提供を通じて、サプライチェーン、公共サービス、生活インフラ、エンターテインメント分野のお客様をつなぎ、「現場」をイノベートすることに取り組んでいます。また、人と自然が共存できる豊かな社会・地球の「サステナビリティ」と、一人ひとりが生きがいを感じ、安心安全で幸せに暮らすことができる「ウェルビーイング」の実現を目指しています。
[*5] 2021年度、旧パナソニック株式会社コネクティッドソリューションズ社として
▼パナソニック コネクト株式会社 ホームページ
https://connect.panasonic.com
▼パナソニック コネクトNewsroom
https://connect.panasonic.com/jp-ja/newsroom
記事の内容は発表時のものです。
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