パナソニック株式会社は、大阪市の大阪新美術館建設準備室(以下、大阪市)および国立大学法人京都工芸繊維大学(以下、京都工芸繊維大学)と長期的な研究連携協定を締結し、日本の戦後工業デザインの再評価と、その貴重な情報の活用を広く促進する目的で、「インダストリアルデザイン・アーカイブス研究プロジェクト」を発足します。本研究成果は、今後、データベース公開や展覧会、シンポジウムなどを通じて発表していきます。また2020年度までに開館する新美術館での展示も検討しています。
同プロジェクトでは、歴史的製品の基礎調査(写真撮影、採寸、デザイン的価値の検証、素材・機能の記録など)に加え、それら製品が誕生した社会的・技術的背景や、人々の生活や文化に与えた影響などを総合的に考察し、工業製品変遷のアーカイブス構築を目指します。
大阪市は、工業デザインのプラットフォームとして本プロジェクトのデータベースを含むデジタルアーカイブスを運営・発信します。また多くの工業デザイナーを輩出してきた京都工芸繊維大学は、多角的な視点から研究を主導します。当社は、同プロジェクトの活動に当社が保管してきた歴史的製品やそれに関連する情報を提供します。
当社は、ひとつの電球用ソケットからふたつのソケットに電気を分ける「二灯用クラスター(二股ソケット)」を1920年に発売しました。家庭内の電気の供給口が一つしかなかった時代に、電灯と電化製品を同時に使用できるようにしたこの商品は大ヒットし、今日まで多くのお客様に親しんでいただいています。プロジェクトでは、このように当社製の製品が戦後の社会発展にどのように寄与したのかなどを検証します。社会貢献活動の一環として歴史的製品などを提供することで、未来のイノベーションに貢献する資料としてデザイナーや技術者・研究者などに広く活用していただくことが当社の目的です。
当社は今後も、お客様のくらしをより良くするという意味を込めたブランドスローガン「A Better Life, A Better World」の実現にむけ、様々な企業活動を推進していきます。
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