クリエイティブ・シティ・コンソーシアム
知的照明システム推進協議会
東京急行電鉄株式会社
同志社大学
パナソニック株式会社
東急建設株式会社
株式会社きんでん
東京急行電鉄株式会社、同志社大学、パナソニック株式会社、東急建設株式会社、株式会社きんでんは、クリエイティブ・シティ・コンソーシアム(以下「コンソーシアム」)会員および知的照明システム推進協議会(以下「協議会」といいます)会員として、コンソーシアムにおいて「次世代環境ワーキンググループ 知的照明分会」を組成し知的照明システムについての知見を深めてまいりました。今般、その成果として活動拠点である二子玉川ライズ・オフィス内の「カタリストBA」に知的照明システムを導入いたしました。
知的照明システムは、同志社大学理工学部三木光範教授の研究により生まれ、照明の明るさ(照度)と光色(色温度)を人工知能のアルゴリズムで自律分散型制御を行うシステムです。また、制御された状況が可視化されるとともに、PC・スマートフォンを用いて利用シーンによって設定を自由に変えることが可能です。
今回、知的照明システムとしては日本で初めて無線式の照度センサを用いて(2012年9月6日時点)「カタリストBA」利用者によって異なる照度が設定できるシステムを、パナソニック株式会社の調光・調色型LED照明器具と組み合わせて導入いたしました。これにより、従来の照度センサ同様に利用者の好みに応じた「適光・適所」の演出だけではなく、無線式照度センサを用いることで、利用者がフレキシブルに利用場所を選択することが可能となり、利用者の満足度と労働生産性の向上に寄与することが期待されます。また「アイスブレイク/リラックス」「ディスカッション」などの様々なオフィスシーンに合った調光・調色を行うことが可能であり、ディスカッションやブレーンストーミングなどの知識創造にも寄与することが期待されます。
さらに、現在までの研究成果から試算される電気使用量は、知的照明システムを導入することにより50%程度、削減されると見込んでいます。
カタリストBAは次世代のオフィスモデル研究を実践する場として、プロジェクトワークやワークショップなど様々な知識創造活動に使われています。また、コンソーシアム会員以外の一般の方にもイベント等で開放されており、このような利用者(執務者)を特定しない場所への知的照明システムを導入することは日本では初の事例です(2012年9月6日時点)。
コンソーシアムでは今後協議会と連携し、本システムの普及促進および次世代オフィスモデルの研究実践を推進いたします。
【本リリースに関するお問い合わせ先】
- 知的照明システム全般に関するお問い合わせ先
- 知的照明システム推進協議会事務局 門田
- TEL:080-1191-6132
- クリエイティブ・シティ・コンソーシアム事務局
- 担当 東京急行電鉄株式会社 都市開発事業本部 事業統括部 企画開発部 佐藤
- TEL:03-3477-6038
カタリストBAに設置する知的照明システム 概要
1.設置施設 | 名称:カタリストBA http://catalyst-ba.com/ 住所:東京都世田谷区玉川2-21-1 二子玉川ライズ・オフィス8F |
|
2.設置箇所 | スタジオ内天井 298.3m² |
カタリストBA俯瞰図 |
3.施主 | 東京急行電鉄株式会社 | |
4.システム | 株式会社スマートオフィス総合研究所 (同志社大学理工学部開発) |
|
5.照明器具 | パナソニック株式会社 | |
6.設計施工 | 東急建設株式会社 株式会社きんでん |
7.システム概要
以下のようなシステム構成をすることによって、適切な場面で適切な照度、色温度にモード設定ができるほか、センサと組み合わせて個人の業務スタイルに合わせた個別の照明毎の自律分散制御が可能です。
ユーザは執務スペースに無線センサを置き、個人の端末によりWEB上のインターフェースでセンサの初期値を設定するだけで、照明機器は必要な場所に必要な光の色と明るさに制御されます。
全体イメージ
システム操作画面イメージ
カタリストBAでの導入事例
■標準照明 | ■シーン別 | |
(500lx 4000K) | ・アイスブレイク/リラックス モード (300lx 3500K) |
・パーティー モード (200lx 3000K) |
■分割制御 | ||
・手前:200lx 3000K、奥700lx 5000K | ・手前の200lx 3000Kの照明拡大 (隣は既存の照明器具) |
・奥の700lx 5000Kの照明拡大 (隣は既存の照明器具) |
【参考】
■クリエイティブ・シティ・コンソーシアムとは http://creative-city.jp/
二子玉川をモデル地区として、新しい働き方・暮らし方を発信し、持続的に成長する街=クリエイティブシティをつくりたいとの思いを共有する6法人が発起人となり、2010年8月に設立されました。2012年8月末現在、法人79社、学術16名、研究2名、個人5名、後援会員17団体が参画し、クリエイティブシティの実現に向けて、そのグランドデザインの検討・発信、必要なインフラの研究・実験・実証等を行っています。
■知的照明システム推進協議会とは http://mwind.jp/ilspa/index.html
同志社大学理工学部三木教授を会長として2012年4月5日に発足し、これまでに行われた、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の先導研究プロジェクト「知的照明システムの研究開発」やNEDO技術開発機構「省エネルギー革新技術開発事業」実証研究フェーズの研究開発プロジェクト「高機能省エネ型知的照明システムの研究開発実証研究」の成果をもとに、知的照明システムの実用化に向け、知的照明システムの設計・製造・施工・保守に関する企業のみならず、オフィスビルディベロッパー、オフィスビル設計・施工企業、オフィス設計企業、照明関連企業、オフィス空調・設備関連企業、コンピュータ関連企業、電力・通信関連企業など58社(7月末現在)が参画しています。
■カタリストBAとは http://catalyst-ba.com/
オープンイノベーションのための共創の場であるカタリストBAの役割は「知の交差点」。人と情報のコネクションポイント、新しい価値を生み出すナレッジスタジオ、価値を具現化していくインキュベーターとして、空間と仕組みをあわせてデザインされています。組織を超えて人と人が刺激しあい、グループワークやワークショップ、セミナー、イベントを支援する空間で円形スタジオ、コネクティブキッチン、コラボレーションオフィス、ミーティングルームなどの施設を有しており、新しい価値を生み出す触媒=カタリストとして、さまざまなクリエイションをつなげていきます。また、メンバーでなくても外部から気軽に参加できるイベントやワークショップを開催し、課題を共有することからたくさんの機会を創出しています。
以上