パナソニック株式会社は、世界各地の小中学校を対象にビデオ制作を支援する教育プログラム「キッド・ウィットネス・ニュース(以下KWN)」の2012年グローバルコンテストを実施し、最終ノミネート6校をこのほど発表しました。
KWNはパナソニックが次世代育成支援活動の一環として現在、世界31カ国/地域で展開している活動で、各参加校へビデオ機材を提供し、制作されたビデオ作品を毎年のコンテストで表彰する参加型の教育プログラムです。子ども達自らが主体的にテーマを選び、企画、取材から撮影、編集までを行っています。1989年に米国で始まったKWNは今年で24年目を迎え、これまでに累計16万人以上、現在も年間約1万人の子ども達や先生が参加しています。
今年のKWNグローバルコンテストには、世界31カ国/地域から718校が「コミュニケーション」と「環境」をテーマに制作した5分間のビデオ作品で参加。地球環境に対する警鐘から郷土の歴史、家族の絆や障がい者への思いやりなど多岐にわたるテーマを扱った各国代表作品の中から、“グランプリ(大賞)”最終ノミネート6作品(添付別紙)が決定しました。
今年のグローバル表彰式は、8月10日にロンドンで開催されます。ロンドン五輪のTOPスポンサーでもあるパナソニックは、KWNグローバル表彰式を五輪期間中に実施することで、世界の人々の友好と平和の祭典に次世代育成支援の側面からも参画して参ります。
なおKWNの公式WEBサイトでは、今回の最終ノミネート6作品がご覧いただけます。(http://panasonic.co.jp/kwn/contest2012/)
◇“グランプリ”最終ノミネート6作品概要
国/学校名 作品タイトル |
作品テーマカテゴリー/内容粗筋 | |
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1 | <中国> Beijing Wanquan Primary School (北京万泉小学校) |
コミュニケーション: 吃音が悩みの少女が、クラスメートの男子と一緒に詩の朗読練習を屋上で行う。助け合いながら最後に少女の悩みを克服するストーリー。 |
Balcony • Sunshine (陽だまりの屋上) | ||
2 | <日本> Iwasaki Junior High School (福島県 いわき市立磐崎中学校) |
コミュニケーション: 東日本大震災によって故郷を追われバラバラになってしまった生徒達。その後再会を果たした彼らが、それぞれどのような気持ちでその時を過ごし、どのような思いで今生きているかをありのままに語る作品。 |
We are from… (私たちの福島) | ||
3 | <マレーシア> Dato’ Abdul Razak School Seremban (ダトゥー・アブドゥル・ラザク・セレンバン中学校) |
環境: マレーシアの日常食の「鶏肉」。欠かせない食材が実は美しい村の環境を脅かしているという事実に目を向けている。 悪臭や公害問題の出易い大規模養鶏に対し、環境に配慮した平飼いの良さを見直すことを提案する作品。 |
The Factory Chicken (大規模養鶏と環境問題) | ||
4 | <シンガポール> Sembawang Secondary School (センブワング中学校) |
コミュニケーション: ひとつ違いの仲の良い姉妹。その姉が性的虐待を受けて自らの命を絶った。悲劇の事実を、妹や友人が客観的に語る。友人、家族との密なコミュニケーションが大事だということを訴える作品 |
The First Appearance of Light (少女Dawn) | ||
5 | <英国> Knox Academy (ノックスアカデミー中学校) |
コミュニケーション: 「護身のため」と称してナイフを持った結果、犯罪に巻き込まれる若者たち。この問題について様々な人たちの意見を紹介しつつ、「ナイフをもたなくても・・」と訴える作品。 |
Knife Crime (ナイフ犯罪) | ||
6 | <米国> Val Verde High School (ヴァルヴェルデ校) |
環境: 捨てられたゴミたちとゴミ箱が分別とリサイクルの大切さを語るアニメ作品。分別されなかったゴミのたどる運命に怯える空き缶などがコミカルに描写されている。 |
Fuhgeddaboudit! (リサイクルだろ!) |
◇「キッド・ウィットネス・ニュース(KWN)」とは
KWNは1989年にパナソニックの米国現地法人が米国の公立小中学校を対象にビデオ撮影・編集機器を提供し、子どもの視点でニュースを制作するという教育プログラムとしてスタートしました。その後全米50州に展開、近年は欧州・東南アジア・日本などグローバルに展開し、現在では世界31の国と地域から718校が参加しています。
KWN活動の狙いは、ビデオ制作を通じて子どもたちの創造性と表現力を育てることにあると同時に、環境問題や地域社会の問題などをニュースに取り上げる中で、子どもたちの社会意識が高まり、作品制作過程での共同作業を通じてチームワークが育まれるといった教育的価値も現場から報告されています。さらに最近では、世界に広がるKWN参加校のネットワークを生かして、参加校同士の国際交流も活発化しています。今年に入ってスマートテレビのネット接続ビデオ通話(スカイプ)による国際交流会も実施されています。
【KWN参加国/地域】 全31カ国/地域
北米 | アメリカ合衆国、カナダ |
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中南米 | チリ、パナマ、ブラジル、ペルー、メキシコ |
欧州 | イギリス、イタリア、オーストリア、スイス、スロバキア、ドイツ、チェコ、ポーランド、ロシア |
中近東 | アラブ首長国連邦、オマーン、クェート、レバノン |
アジア | インド、インドネシア、シンガポール、タイ、中国、日本、ベトナム、香港、マレーシア |
オセアニア | オーストラリア、ニュージーランド |
なお、KWNに関する詳細は、下記のサイトをご参照ください。
【KWN活動全般に関するサイトURL】 http://panasonic.co.jp/kwn/(日本語ページ)
【KWNを含めたパナソニック社会貢献活動サイトURL】 http://panasonic.co.jp/citizenship/
パナソニックでは、KWNの他にも小中学校児童を対象に「エコ絵日記コンテスト」や「ロープジャンプ大会」「環境学習出前授業」など様々な活動を「パナソニック・キッズスクール」として展開しており、現在では世界中で年間46万人以上が参加しています。
今後も世界の子どもたちの健全な成長と人々の相互理解促進を願って次世代育成支援活動を発展させて参ります。
以上