パナソニックグループ エナジー社は、欧州家庭用市場向けのリチウムイオン蓄電システムを新たに開発しました。2012年6月より量産・販売を開始いたします。欧州市場向けリチウムイオン蓄電システムの量産はパナソニックグループとして本システムが初めてとなります。
ドイツをはじめとするヨーロッパ各国では、太陽光発電の導入拡大によって、電力料金への影響に懸念が高まっているとともに、電力系統に悪影響を与える過度の導入を抑制するため、売電価格(フィードインタリフ)の引き下げが続いています。そうした中で、今後、家庭での太陽光発電の自家消費最大化のニーズが高まっていくと考えられます。そのような電力の地産地消時代に向けて、パナソニックは、今後急速に拡大すると予測される大型蓄電システムの開発、ならびに事業の強化を行っています。
本リチウムイオン蓄電システムは、1.35kWhの容量を持つ電池モジュール複数台と、お客様の要望に応じて電池制御が可能なバッテリーマネージメントシステムの組み合わせからなり、太陽光発電などから電力を充電し、必要時にその電力を放電します。昨年、実証実験として、パートナー企業であるドイツのエンジニアリング会社E3/DC GmbHに、本リチウムイオン蓄電システムを供給、同社は家庭用蓄電システムS10に搭載し検証を続けてきました。その検証を経て、このたび、本格量産を開始することとなりました。
パナソニックグループは、本リチウムイオン蓄電システムの供給によって、太陽光で発電した電力の自家消費を促し、家庭の電力系統依存を軽減、さらなる太陽光発電の普及拡大に貢献いたします。また、今後も高性能蓄電システムの開発・商品化を加速し、グローバルでの蓄電システム市場の拡大に取り組んでまいります。