パナソニック株式会社とパナソニック エコシステムズ株式会社は、2004年から2007年までに製造した松下エコシステムズ(現パナソニック エコシステムズ)製のハイブリッド方式除湿機2品番について、事故防止のため市場対応を行ないます。
当該製品において、除湿ローターを加熱するヒーターコイルが、除湿ローターの回転により引き出されて樹脂部品に接触し、発火に至る事故が発生しました。
なお、人的被害には至っておりません。
弊社は今後の事故防止のためにリコール社告を行ない、対象製品をご使用中のお客様には、ご使用をお控えいただくようお願いいたしますとともに、無料で代替品と交換させていただきます。
お客様には大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
1. 対象品番および台数
※日本国内のみ販売
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(※品番は製品正面に表示されています。) |
2. 社告に至る経緯
(1)2012年2月12日兵庫県、2012年3月21日熊本県において、ハイブリッド方式除湿機(いずれも品番F-YHB100)が焼損した事故情報が2件入りました。
弊社にて事故品の確認を行なった結果、いずれも製品内部のヒーターコイルの一部がヒーターコイル保持部品から外れ、近傍にある樹脂製の除湿ローターカバーに接触したことで発火に至った事故と判断しました。
(2)ヒーター構造が同一の製品については、上記(1)以前にも、2009年3月15日に埼玉県でハイブリッド方式除湿機(品番F-YHA100)において焼損事故が発生していましたが、弊社の確認結果では、ヒーターコイルの一部が保持部から外れ、除湿ローターの回転によりヒーターコイルが徐々に引き伸ばされ、最終的には近傍にある樹脂製の除湿ローターカバーに接触して発火していました。
しかし、ヒーターコイルが正規の位置に保持されていれば、衝撃(製品転倒や包装状態での落下など)でもヒーターコイルの外れは発生しません。
従って、事故品はヒーターコイルの取付け方が悪かったことなどが原因として考えられましたが、当時はヒーターコイル外れの原因特定には至らず、偶発的な事故と判断していました。
以後、類似事故の発生がないか市場状況の監視を続けておりました。
(3)2012年2月、3月に発生しました2件の事故が、2009年と同じ原因である可能性が高いことが判明しましたので、今後の事故防止のためにリコール社告を実施する決断をいたしました。
3. 事故の概要
No | 本体品番 | 発生日 | 発生場所 | 被害状況 | 報告先 |
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1 | F-YHA100 | 2009年3月15日 | 埼玉県 | 除湿機本体を焼損、および風呂場と洗濯物に煤が付着。 | 経済産業省 A200801386 |
2 | F-YHB100 | 2012年2月12日 | 兵庫県 | 除湿機本体を焼損、洋室の絨毯の一部と隣室の襖および天井と床の一部が焼損。 | 消費者庁 (経産省) A201101099 |
3 | F-YHB100 | 2012年3月21日 | 熊本県 | 除湿機本体を焼損、カーペットと畳の一部が焼損。 | 消費者庁 (経産省) A201101162 |
4. 原因
除湿ローターの回転により、ヒーターコイルが保持部から引き出されて近傍にある樹脂製の除湿ローターカバーに接触し、ヒーターコイルが断線せずに運転が継続された場合、発火に至る可能性があると判断いたしました。
ヒーターコイルが引き出される要因は、ヒーターコイルの保持部への挿入が不十分な組立て状態で、ヒーターコイルの一部が除湿ローターに接触しながら運転され、かつ経時的にヒーターコイル保持部品の強度劣化が進行してヒーターコイル保持力がなくなったことによるものと判断しております。
5. 対象の特定
当該ヒーター構造を有している機種はF-YHA100、F-YHB100であり、この2品番を対象とします。他の除湿機はヒーター構造が異なるため、対象外とします。
6. お客様への対応
(1) | 対象製品をお持ちのお客様には、無料で代替品と交換させていただきます。 |
(2) | 明日5月25日、新聞紙上で、『リコール社告』を行ないます。 |
(3) | 本日5月24日 15時30分から、ホームページでもお知らせいたします。 http://panasonic.co.jp/es/peses/dhmd/ |
(4) | 本日5月24日 15時30分から、フリーダイヤルにてお問い合わせをお受けいたします。 フリーダイヤル 0120−228−285 受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝日を除く月〜金曜日)ホームページでも受付いたします。 |
以上