第44回市村産業賞の贈呈式が、2012年4月27日に開催され、パナソニック株式会社は千住金属工業株式会社と共同で開発した「環境保護に寄与する鉛フリーはんだの開発と実用化」の功績に対し、当社 生産革新本部の古澤彰男、同 技術品質本部の西浦正孝が功績賞を受賞しました。(千住金属工業株式会社からは、田口研究所の加藤力弥さんが受賞しています)
今回の受賞は、鉛による環境汚染に対する関心の高まりを受けて、世界各国で法規制の強化が進められる中、スズを主成分とする鉛を含まない鉛フリーはんだを開発し、電子回路基板の鉛フリー化を実現し、世界の鉛フリー化に大きく貢献したことが高く評価されたものです。
■業績概要
今回受賞した技術は、スズを主成分とする鉛を含まない鉛フリーはんだを開発し、電子回路基板の鉛フリー化を実現したものです。開発された鉛フリーはんだは、フローとリフローの両プロセスで使えるSn-Ag-Cuはんだと、低温実装が可能なSn-Ag-Bi-Inはんだで、これらの開発によりパナソニックは世界に先駆けて、欧州RoHS指令を3年前倒しして2003年にパナソニックブランド全製品の鉛フリー化を実現しました。特にSn-Ag-CuはんだはISOとIECで国際規格に採用されてグローバルスタンダードになり、2010年にグローバルで87%が鉛フリー化される中、同はんだがその80%を占めています。今後は、欧州ELV指令により鉛含有はんだの使用が規制される見込みの自動車分野での普及など、多方面に展開する可能性を秘めています。
※市村産業賞とは
新技術開発財団(昭和43年設立)が主催し、科学技術の進歩、産業の発展、文化の向上、その他国民の福祉・安全に関し、科学技術上貢献し、優秀な国産技術の開発に功績のあった技術開発者を表彰する権威ある賞。
※関連リンク:http://panasonic.co.jp/ptj/award/2012/44th_ichimura.html
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