パナソニック株式会社とパナソニック システムネットワークス株式会社が開発し、推進している電力線通信「HD-PLC」(注1)が、このほどDLNA(Digital Living Network Alliance)(注2) (http://www2.dlna.org/)が策定するDLNAガイドラインの標準通信方式に認定されました。
DLNAは、「家庭の内外でパーソナルコンピュータ、デジタル家電機器、モバイル機器をつなぐ相互運用可能なネットワーク」というビジョンを実現するための団体です。このビジョンの実現により、これらの機器の間でデジタルメディアやコンテンツサービスの共有がシームレスに可能になります。DLNAは、2003 年の設立以来、オープンな業界標準に基づいた相互運用のプラットフォームを確立し、維持して来ました。これにより無線や有線のネットワークでのコンテンツの共有が出来るようになりました。
これまで、DLNAガイドラインが認定する通信方式としては、有線LAN(イーサネット)IEEE 802.3や、無線LAN(Wi-Fi)IEEE 802.11などがありました。今回新たに、「HD-PLC」 IEEE 1901が、通信方式として追加されたことにより、宅内のテレビやAV機器、パソコン、ゲーム機、ネットワーク対応ストレージといったDLNA対応製品がネットワークを介して提供する相互通信やデータ共有サービスなどを、電力線を通じたホームネットワークで容易に利用することが可能となります。
「HD-PLC」は、2010年12月に国際標準規格団体IEEE規格協会(注3)から、「IEEE 1901」PLC標準として規格書が発行され、また同規格の一部であるPLC他方式との共存方式は、国際通信規格「ITU-T G.9972」(注4)としても発行されており、PLCの国際的標準規格の一つとして既に認められています。同規格への対応製品は、推進団体であるHD-PLCアライアンス(注5)において、PLCの相互通信性の確保のために、「HD-PLC」 IEEE 1901として製品認証が行われています。またパナソニック株式会社とパナソニック システムネットワークス株式会社は、2011年より「HD-PLC」技術のライセンス供与を行っています。
今後、パナソニック株式会社とパナソニック システムネットワークス株式会社は、DLNA標準対応商品間の相互接続性を確保し、国際的な標準IEEE 1901及び対応製品の幅広い普及促進を推進してまいります。
- 注1.「HD-PLC」:「HD-PLC」は、パナソニック(株)が提唱する高速電力線通信方式の名称であり、パナソニック(株)の日本及びその他の国での登録商標もしくは商標です。
- 注2. DLNAは登録商標です。DLNAディスクロゴは、サービスマークです。DLNA認定は、デジタル リビング ネットワーク アライアンスの商標です。Digital Living Network Allianceは、デジタル リビング ネットワーク アライアンスのサービスマークです。
- 注3.IEEE規格協会: Institute of Electrical and Electronic Engineers-Standard Associationの略称。米国電気・電子学会であり専門家組織であるIEEEに属し、世界標準規格を策定する機関である。これまで、コンピュータ、エネルギー、通信など幅広い技術分野の規格化に成功しており、産業界の発展に大きく貢献している。高速電力線通信を利用したホームネットワークの相互接続仕様を確立するための標準化団体。
- 注4.ITU-T G.9972:“Coexistence mechanism for wireline home networking transceivers”。IEEE 1901とITU-T G.9960/G.9961の電力線通信における共存仕様を規定。
- 注5.HD-PLCアライアンス: 高速電力線通信「HD-PLC」の普及拡大・通信互換性確保を目的として、2007年9月25日に設立されたものです。(ホームページ:http://www.hd-plc.org/)
【お問い合わせ先】
- パナソニック システムネットワークス(株)
- PLC事業推進室 荒巻、宮崎
- 電話:092-477-1671
- コミュニケーショングループ広報チーム 荒田
- 電話:092-477-1800