パナソニック株式会社は、カリフォルニア州ユニバーサルスタジオ内のグローブシアターにて現地時間7月21日17時より「キッド・ウィットネス・ニュース(KWN)グローバルコンテスト2011」の表彰式を行い、米国ヴァル・ヴェルデ高校の作品「僕がいなくなったら」がグランプリに選ばれました。今回の表彰式には、世界26カ国/地域の679校から最終審査に残った6校の代表が集まり、撮影賞や編集賞などの各部門賞が発表されました。
最終ノミネート6校の作品には、環境問題をテーマに、「地球を守ろう」という切なる願いを込めた作品が多かった中で、グランプリを受賞したヴァル・ヴェルデ高校の作品は、自殺という個人レベルの一番深刻な問題を扱った作品です。この作品は自殺しようとした若者がメールで両親への別れの言葉を打ち始めると、メールの画面に、自分の死後に両親が深く悲しむ情景が映し出され自殺を思いとどまるというストーリーの公共広告メッセージに仕上がっています。
グランプリに輝いたヴァル・ヴェルデ高校には、副賞として、パナソニックが今年秋から世界各地の世界遺産で実施する環境教育プログラムへの参加ツアーが贈られました。
KWNとは、パナソニックが次世代育成支援活動の一環として、世界各地の初等・中等学校を対象にビデオ機材を提供し、ビデオ制作を通じて子ども達の創造性・表現力を育成する教育支援プログラムです。1989年に米国で始まったKWNは今年で22周年を迎え、これまでに累計15万人以上、年間約1万人の子ども達や先生が参加しています。
今年の「KWNグローバルコンテスト」では、「環境」と「交流」をテーマに5分以内のビデオ作品を募集し、世界26カ国/地域 679校から選ばれた代表作品を、各国KWN事務局が平等に投票する一次審査を実施。次に、国際的な教育関係者や映像専門家、ジャーナリストで構成されたプレミア審査員による最終審査でグランプリと各部門賞が決定されました。
なおKWNグローバルコンテスト特設サイト(http://panasonic.co.jp/kwn/contest2011/)では、“グランプリ”最終ノミネート6作品を動画(英語)にてご覧いただけます。
<ご参考>
「KWNグローバルコンテスト2011」
受賞作品
賞 | 国・地域/学校名 | 作品タイトル/粗筋 |
---|---|---|
グランプリ 脚本賞 |
アメリカ合衆国 ヴァル・ヴェルデ高校 |
「僕がいなくなったら」
自殺防止の公共広告作品。両親に宛てた遺書をメール送信しようとした少年がメール端末からの不思議な声に自殺を思いとどまるという作品。 |
撮影賞 | スロバキア ルドルフ・ディロング 小学校 |
「美しい地球を守ろう」
昔の人々の生活と比較して、エネルギーを大量に消費する現代人のライフスタイルでは地球が立ち行かなくなることに警鐘をならす作品。 |
リサーチ賞 | ロシア インテレクチュアル校 (中学校) |
「1杯のきれいな水」
金魚を飼うためのきれいな水を探しに川や池へと出かける子ども達。水質を調べていくと、どの水も不合格でどうしたものかと途方に暮れ、環境問題に目を開くという作品。 |
プレゼンテーション賞 | シンガポール センブワング 中学校 |
「節水記録に挑戦」
水資源が貴重なシンガポールで、並外れた節水意識により1カ月間の節水キャンペーンで驚くべき節水量を達成した少年を紹介した作品。 |
編集賞 | ニュージーランド ポイント・シュバリエ校 (小学校) |
「マングローブの声」
宅地開発など勝手な理由でマングローブを伐採しようとする人間達。環境保全に果たすマングローブの役割と重要性をマングローブが自ら語り始めるコミカルな作品。 |
ドキュメンタリー賞 | 日本 長野県松本市立 奈川中学校 |
「水底の記念写真」
1950年代に水力発電用ダム建設によって水没した集落の歴史を辿り、住み慣れた土地を離れた人々の話を引用しながら、ダムを造る難しさと電気の大切さについて考える作品。 |
※各受各受賞作品は、下記グローバルコンテスト特設サイトにてご覧ください。
【KWN【公式WEBサイトURL】http://panasonic.co.jp/kwn/contest2011/
◇「キッド・ウィットネス・ニュース(KWN)」とは
KWNは、1989年にパナソニックの米国現地法人が米国の公立小中学校を対象にビデオ撮影・編集機器を提供し、子どもの視点でニュースを制作するという教育プログラムとしてスタートしました。その後全米50州に展開、近年は欧州・東南アジア・日本などグローバルに展開し、現在では世界26の国と地域から679校が参加しています。
KWN活動の狙いは、ビデオ制作を通じて子ども達の創造性と表現力を育てることにありますが、同時に環境問題や地域社会の問題等をニュースに取り上げる中で子ども達の社会意識が高められ、作品制作過程での共同作業を通じて、チームワークが育まれるといった教育的価値も現場から報告されています。
北米 | アメリカ合衆国、カナダ |
---|---|
中南米 | ブラジル、ペルー、メキシコ、パナマ |
欧州 | イギリス、イタリア、オーストリア、スイス、スロバキア、ドイツ、チェコ、ポーランド、ロシア |
中近東 | アラブ首長国連邦 |
アジア | インドネシア、シンガポール、タイ、中国、日本、ベトナム、香港、マレーシア |
オセアニア | オーストラリア、ニュージーランド |
なお、KWNに関する詳細は、下記のサイトをご参照ください。
【KWN活動全般に関するサイトURL】 http://panasonic.co.jp/kwn/(日本語ページ)
【KWNを含めたパナソニック社会貢献活動サイトURL】 http://panasonic.co.jp/cca/
パナソニックではKWNの他にも「エコ絵日記コンテスト」や「ロープジャンプ大会」「環境学習出前授業」など、さまざまな活動を「パナソニック・キッズスクール」として展開しており、現在では世界中で年間20万人が参加しています。今後も世界の子ども達の健全な成長と人々の相互理解促進を願って次世代育成支援活動を発展させてまいります。
以上