パナソニック株式会社が販売する記録型DVD向け二波長高出力フレームレーザ[1]は、業界ではじめて、2006年6月より生産を開始し、2010年4月で累計販売数が3億本に達しました。
好調なパソコン需要を背景に、生産体制を2010年度下期に、月産2500万本体制(年産3億本体制)へ拡充します。
当社の二波長高出力フレームレーザは、記録型DVDピックアップ用光源として、商品性能ならびに安定した供給体制で高い評価を得てきました。1つのレーザチップから赤外(波長780nm:CD用)[2]、赤色(650nm:DVD用)[3]の2つのレーザ光が得られるため、発光点調整が不要となり、光ピックアップ光学系を簡素化出来ると共に、個々の単色光レーザを用いた場合に比べ、周辺部品点数が半減できる特徴があります。これにより、記録型DVDピックアップ市場において、高いシェアを占め、生産開始から4年で 3億本達成に至りました。
2010年度は、BRICS向けのパソコンが好調であり、このような市場動向に対応するため、生産規模を、現状の約2倍の月産2500万本に増強します。これは、今後見込まれる記録型DVDピックアップ[4]向けレーザ市場の、80%を超える生産規模に相当します。これを以て、お客様のご要望に合わせた供給体制を実現し、光ディスク市場の円滑な成長に貢献します。
【お問合わせ先】
セミコンダクター社 企画グループ 広報チーム
TEL:075-951-8151 E-mail:semiconpress@ml.jp.panasonic.com
【用語説明】
- [1] 二波長レーザ
- 赤色と赤外の2種類のレーザを1チップに集積化したレーザのことです。発光点間隔の調整が不要となる等、DVDとCDの光学系共通化を可能にし、コストダウン・小型・軽量化が実現できます。
- [2] 赤外レーザ
- 赤外半導体を利用したレーザのことです。波長は780nm程度で、原料となる半導体にはガリウムヒ素(GaAs)を使用します。光ディスクとしてオーディオやPCドライブのCD記録・再生に使われます。
- [3] 赤色レーザ
- 赤色半導体を利用したレーザのことです。赤外レーザより波長が短く(650nm程度)、赤外レーザと同じく ガリウムヒ素(GaAs)を用います。光ディスクとして、民生向けレコーダや、カーナビ、PCドライブのDVD記録・再生に使われます。
- [4] ピックアップ
- ピックアップとは、CDやDVDなどの光学ドライブにおいて、データの記録や再生を行なうためのレーザ光源とその受光部のことです。
以上
補足資料