2019年12月12日

強化ガラス仕様の真空断熱ガラスを開発

独自の技術で真空断熱ガラスのバリエーションを増強

業界初(※1)透明ピラー仕様の真空断熱ガラスの実用化に成功

独自の技術で真空断熱ガラスのバリエーションを増強

パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社は、強化ガラス仕様の真空断熱ガラスと、業界で初めて(※1)透明ピラーの実用化に成功した真空断熱ガラスを開発しました。

当社の真空断熱ガラス事業は、プラズマディスプレイパネルの開発・製造技術を応用し、2017年に参入。約6 mmの薄さで業界最高クラス(※2)の断熱性能を有する真空断熱ガラスを製造し、パナソニックの完全子会社である米国の冷凍・冷蔵ショーケースメーカー「ハスマン社」のコンビニ・スーパー向け冷蔵用自動ドアなどに導入してきました。2019年4月には、AGC株式会社と共同で、欧州の住宅市場向けに生産を開始し、窓ガラスの改修などの用途で展開しています。

今回、これまで展開してきたフロートガラス(※3)仕様に加え、強化ガラス仕様の真空断熱ガラスを2020年度上期に発売します。真空断熱ガラスは製造工程において2枚のガラスを高温で溶かした封着材で溶着しますが、一般的に強化ガラスは高温で加熱すると強度が低下してしまいます。今回、新たに開発した独自の「超低温封着材」により、強化ガラスの強度が低下しない温度帯での溶着を実現しました。フロートガラス(※3)仕様、強化ガラス仕様の真空断熱ガラス双方を製造できる技術は当社独自のものです。

また、真空層を支える柱であるピラーが透明な真空断熱ガラスの実用化に業界で初めて(※1)成功し、2020年度内に発売する予定です。ピラーには非常に強い圧力かかるため、通常金属などの高強度で不透明な材料が使われます。当社は新たに「高強度断熱透明素材」を開発することで、ピラーが透明な真空断熱ガラスの開発に成功しました。高断熱でありながら、これまで以上にピラーの存在感を抑えたノイズのない視界を得ることができます。

また今後、当社真空断熱ガラスの名称を「Glavenir(グラベニール)」とし、当社真空断熱ガラスの認知拡大を進め、様々な用途での提案を図ります。

当社は独自の開発・技術力を生かした真空断熱ガラスを様々な用途向けに提案し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

  • ※1:真空断熱ガラス市場において。2019年12月12日現在 当社調べ。
  • ※2:真空断熱ガラス市場において。総厚約6ミリの真空断熱ガラス単体の熱貫流率として0.7 W/(m2・K)2019年12月12日現在 当社調べ。
  • ※3:窓ガラスなどに一般的に広く用いられるガラス。

【お問い合わせ先】

ライフソリューションズ社 ハウジングシステム事業部 建築システムビジネスユニット 新建材事業推進部
電話:06-6908-1131(代表 受付9:00~17:30)

■強化ガラス仕様の特長

「超低温封着材」により、強化ガラスの強度を維持したまま溶着を実現

強度が高く、割れた際にも破片が粒状になることで怪我をしにくい強化ガラス仕様の真空断熱ガラスです。真空断熱ガラスは製造工程において2枚のガラスを、高温下で溶かした封着材で溶着します。一般的に強化ガラスは高温で加熱し、急速に冷却することで強度を高めていますが、再度高温で 加熱すると強度が低下してしまいます。今回、新たに開発した独自の「超低温封着材」により、強化ガラスの強度が低下しない温度帯での溶着を実現しました。フロートガラス(※3)仕様、強化ガラス仕様の真空断熱ガラス双方を製造できる独自の技術には、プラズマディスプレイで培ったノウハウが活かされています。

強化真空断熱ガラスの構造(模式図)
超低温封着材

美観、輸送効率に配慮した独自のフラット構造

当社の真空断熱ガラスは、ガラス表面に突起物がないフラットコンセプト。今回発売する強化ガラスタイプでも、独自の封止工法によりフラットな構造を実現しています。

【想定される主な用途】

公共の場所に設置されガラスの強度や安全性が求められるもの
(自動ドア、冷蔵・冷凍ショーケース、公共施設・オフィスビルの窓など)

■透明ピラー仕様の真空断熱ガラスについて

業界初(※1)透明ピラー仕様の真空断熱ガラスの実用化に成功

真空層を支える柱であるピラーが透明な真空断熱ガラスの実用化に業界で初めて(※1)成功しました。ピラーには、一つ当たり約200 MPaもの圧力がかかります。通常大気圧は0.1 MPa程度であるため、普段我々が受けている圧力の約2000倍もの高圧を支えていることになります。そのためピラーはこれまで金属などの高強度の素材が使われていることが多く、透明化は困難でした。この度当社は「高強度断熱透明素材」を開発することで、ピラーが透明な真空断熱ガラスの製造に成功しました。真空下で構成材料から発生するガスを吸着する「ガス吸着材」を目立たないガラスの端に設置する独自の構造と組み合わせ、高断熱でありながら、これまで以上にピラーの存在感を抑えたノイズの少ない視界を得ることができます。

通常のピラー
透明ピラー

【想定される主な用途】

美観やノイズの少ない視界を求められる箇所
(冷蔵・冷凍ショーケース、ワインセラー、展示用ショーケース、水槽など)

■真空断熱ガラスの名称について

当社真空断熱ガラスの名称を「Glavenir(グラベニール)」とし、当事業の認知拡大を図ります。真空ガラスがガラスに画期的な断熱性を持たせ、新たな世界の未来を創ることを願い「Glass+Avenir(未来・フランス語)」から名付けました。

Glavenir(グラベニール)
Glavenir(グラベニール)

【参考1】CES 2020での展示について

当社独自の技術を活かした真空断熱ガラスの提案として、2020年1月7日より米国、ラスベガスで開催されるCES2020、SANDS EXPO会場内当社ブースにて、開発中の透明ディスプレイと組み合わせ、映像の表示が可能な真空断熱ガラスを参考展示します。

【参考2】当社真空断熱ガラスの共通特長

業界最高クラスの断熱性能(※2)を厚さ約6 mmで実現

■高い断熱性能を厚さ約6 mmで実現
■真空層が結露の発生を抑える

ガラス表面に突起のないフラットな形状

当社独自の工法により、排気孔、排気孔キャップが無いフラットな形状(※4)を実現しています。これにより、重ねて運搬が可能なうえ、幅広い使用用途に対応します。

食品業界でも安心してお使いいただける鉛フリー

有害な鉛を含有していない素材で製造しているため、食品業界でも安心してお使いいただけます。

  • ※4:強化ガラス仕様の真空断熱ガラスのみ、排気孔がありますが、独自の封止工法によりフラットな構造を実現しています。

【参考3】当社真空断熱ガラスのラインアップの構成とスペック

比較表

以上