パナソニック株式会社 ライフソリューションズ社は、福岡教育大学 保健体育ユニット 片平 誠人(かたひら まこと)教授と共同で、複数の吐出口を有し全身同時に浴びるシャワー(以下:全身シャワー)による温冷交代浴(以下:交代浴)(※1)が、運動後の身体的疲労回復に及ぼす効果を検証。その結果、一般的なハンドシャワーによる身体洗浄(以下:ハンドシャワー浴)や全身シャワーによる温水浴に比べて、身体的な疲労のケア、身体のコンディショニング手法としてより有効であることを確認しました。
なお、今回の研究成果は2019年9月19日~21日につくば国際会議場で開催される第74回日本体力医学会大会にて発表予定です。
■背景
健常者、障がいのある方を問わず、スポーツ・運動への意識が高まっている中、交代浴は運動・トレーニング後の疲労回復手段として特に競技スポーツの現場で認知・利用されています。交代浴は通常、2つの浴槽を必要とするため湯はりなどの準備に手間ががかる、浴槽に入るたびに湯水の温度が変動するなどの問題があります。また、多人数で使用する際には衛生的配慮が必要であったり、浴槽入浴が困難な障がいのある方の運動・トレーニング後の疲労回復手段として使えないといった問題もあります。したがって、全身シャワーによる交代浴が、浴槽を用いた交代浴と同様に疲労回復効果を得ることができれば、効果的かつより手軽に交代浴が実施できると考えられるため、その検証を福岡教育大学と共同で実施し、有効性を確認することとしました。
■結果
総合的にみて、全身シャワーによる交代浴を運動後に実施した場合、全身シャワーによる温水浴やハンドシャワー浴と比較し、入浴以降の筋硬度(※2)の低下や柔軟性の改善の経過において良好な結果が得られ、運動後の身体的疲労をより早期に回復させる効果が期待できることがわかりました。また、全身シャワーによる交代浴は、全身シャワーによる温水浴に比べて「のぼせ感」等の不快感が少なく、快適に入浴できることも確認できました。
- ※1:温かいお湯を浴びる温水浴と、冷水を浴びる冷水浴を交互に行う方法。
- ※2:筋肉の硬さ。筋肉の緊張度や疲労度を示す指標として広く用いられている。
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