パナソニック株式会社は、生物多様性の豊かな自然と共生した環境づくりをめざして、淀川から鶴見緑地に至るエコロジカルネットワークの形成に取組むこととしています。
大阪府では、2009年12月にみどりの大阪推進計画を策定し、府民・NPO・事業者・行政など多様な主体との連携を図り、生物多様性の視点を活かしながら都市にみどりの風を呼び込む「みどりのネットワーク」の形成を進めることとしています。
このたび、両者の方向性が一致したことから、地域と連携したエコロジカルネットワーク形成の取組みを進めるため、生物多様性連携会議を設置し、以下の取組みを検討し推進していきます。
(2) 地域特有の生物多様性の回復、再生
(3) 科学的なアプローチによる取組みの検証と反映
(4) 地域と協働できる企画・運営プログラムの検討
同会議は月1回程度開催し、2010年度中を目標に具体的な取組み計画、推進体制づくりを行ないます。また、京都大学大学院・森本幸裕教授に学識アドバイザーをお願いしています。
下図は、守口市及び門真市周辺の緑地の分布とそのつながり具合を表現したものです。緑色が濃いところほど、まとまった樹林や緑地が存在しています。右の図のように淀川から鶴見緑地まで伸びる強固なネットワークにすることで生き物が行き交う生物多様性の豊かなまちになることをめざしていきます。また、将来的には、この取組みをきっかけとして、市民、NPO、学識経験者等の多様な主体と連携し、活動を周辺地域へ広く展開することをめざします。
生物多様性評価の現在 | めざす姿 | |
資料提供:パナソニック株式会社
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【お問い合わせ先】
- 大阪府 環境農林水産部みどり・都市環境室みどり推進課
- みどり企画グループ 赤井・早川
- (TEL)06-6944-9213(FAX)06-6944-6749
- パナソニック株式会社
- 環境本部 飯田
- (TEL)06-6909-5577 (FAX)06-6909-1163
■取組みを実施するに至った経緯
パナソニックは、創業100周年を迎える2018年に「エレクトロニクスNo.1の環境革新企業」をめざして取り組みを進めています。その一環として、2009年10月に生物多様性プロジェクトを発足し、事業活動における生物多様性の取組みについて検討を開始。国内121事業所の生物多様性評価を実施し、その結果として、環境貢献と地域貢献の視点からパナソニックの事業所が集中する守口・門真地区をモデル地区として選定、生物多様性の視点で企業緑地の見直しや新たな企業緑地の創出について検討を進めることとしています。その一方で、地域のエコロジカルネットワークづくりは、企業単体の緑地だけでできるものではないことから、自治体との連携が必要不可欠であると認識しておりました。
大阪府では、2009年12月にみどりの大阪推進計画を策定し、府民・NPO・事業者・行政など多様な主体との連携を図りながら、主要河川や街路樹、大規模公園緑地を軸や拠点としてみどりの連続性を確保し、生物多様性の視点を活かしながら都市にみどりの風を呼び込む「みどりのネットワーク」の形成を進めることとしています。
今回、両者の方向性が一致したことから、連携してエコロジカルネットワークの形成に向けて取組むことを確認し、第一歩として生物多様性連携会議を設置します。
また、守口市・門真市でも、みどりの基本計画において、市街地の中のみどりを創出するために、公園や河川空間などを活用しながら水と緑の骨格を作り、そのネットワークを形成することを推進しており、その取組みには官民が協働して取組むこととしています。
■公開パネルディスカッションの実施
パナソニックではエコアイディアフォーラム2010(10月6日-9日、パナソニックセンター東京)の中で、本取組みの内容、社会的意義、課題などについて紹介するパネルディスカッションを行います。詳細は、パナソニックのホームページで紹介しています。
http://panasonic.co.jp/eco/forum2010/