2017年6月8日

福井県あわら市、パナソニック株式会社による

「宅配ボックス実証実験」最終結果報告

4ヶ月間の平均再配達率8%を確保

「宅配ボックス実証実験」

パナソニック株式会社 エコソリューションズ社は、福井県あわら市の進める「働く世帯応援プロジェクト」に参画し、あわら市在住の共働き世帯を対象とした「宅配ボックス実証実験」を2016年11月より開始。2016年12月~2017年3月末の実証実験をまとめた最終結果報告では、宅配ボックス設置により再配達率が49%から4ヶ月平均で8%に減少しました。それにより、約222.9時間の労働時間の削減、約465.9kgのCO2削減となりました。

(モニター103世帯)10月12月1月2月3月累計
再配達率 49%
(開始前)
8% 9% 6% 10% 平均8%
再配達削減回数/
総配達数
0回/
583回
300回/
779回
235回/
519回
209回/
418回
269回/
542回
1,013回/
2,258回
再配達削減による宅配業者の労働削減時間想定値※1 0時間 66.0時間 51.7時間 46.0時間 59.2時間 222.9時間
再配達削減によるCO2削減量想定値※2(杉の木換算本数※3 0kg 約138.0kg
(9.9本分)
約108.1kg
(7.7本分)
約96.1kg
(6.9本分)
約123.7kg
(8.8本分)
約465.9kg
(約33.3本分)

今回の実証実験は、2016年10月18日よりモニター募集を開始。11月中にモニターを106世帯に決定し、宅配ボックスを設置しました。12月1日より実証実験を開始。12月1日~2017年3月31日の4ヶ月間の宅配便の配達状況についてモニター世帯にアンケート調査を実施し、回答いただいた延べ417世帯のデータを集計しました。

■再配達率が49%から4ヶ月間平均で8%に減少

【お問い合わせ先】

照明と住まいの設備・建材 お客様ご相談センター
0120-878-709(受付 9:00~20:00)
エコソリューションズ社 マーケティング本部 住建商品営業部 水廻り・建材商品営業企画部
電話:06-6908-1131(代表 受付9:00~17:30)

■総評(実証実験を終了してみての感想)

○あわら市

  • ・社会問題化しつつある課題の解決に、全国の自治体に先駆けて関わることができたことは大変有意義であったと思います。

○パナソニック

  • ・繁忙期のみならず、約半年間にわたっての定点観測においても再配達率8%という劇的な結果が出たことにおいて、再配達解消の一つの商材であることが実証できたと考えています。

○流通経済大学:矢野教授(「あわら市暮らしやすいまち推進協議会」顧問のコメント)

  • ・戸建用の宅配ボックスは、社会経済的損失を小さくし、宅配便事業者における効率的なサービスの提供を実現するとともに、受け取り側の利用者にとって利便性を高める優しい仕組みであり、宅配サービスを持続していくための重要なインフラになると考えています。戸建用の宅配ボックスが、普及していくことが必要であり、そのための仕組みづくりが課題といえます。

■今後について

○あわら市

  • ・全国に先駆けて宅配ボックスの設置費用の一部を助成する補助制度を創設することといたしました。全国で宅配ボックスが普及することの一助となり、再配達の解消とともに、CO2削減といった環境負荷の低減や、配達に従事する方々の負担軽減に寄与できるものと考えています。

○パナソニック

  • ・当社が住宅用宅配ボックスを始めて今年で約25年経ちます。我々の最終的な目標である人が住まうすべての建物にこの宅配ボックスを設置することを目指し、CO2削減、労働力削減に努めていきます。

■宅配ボックスが稼動しなかった理由

宅配ボックスを使用しなかった理由の詳細を調査すると、「冷蔵・冷凍」、「大きすぎて入らなかった」などの理由があり、今後そのような対応製品の検討が必要なことも見えてきました。

●宅配ボックスが稼働できなかった総数 計183回(12月~3月末)

<そのうち多かった原因のみ抜粋>

原因項目回数割合
宅配業者がボックスに入れてくれなかった 43回 23.5%
ボックスがいっぱいだった 42回 23.0%
冷蔵・冷凍 26回 14.2%
大きすぎて入らなかった 23回 12.6%
その他(代引・書留など) 49回 26.8%

●再配達のさらなる削減に必要な点

  • (1)宅配ボックス設置有無の表示検討
  • (2)冷蔵・冷凍やサイズの大きな郵便物などニーズに対する宅配ボックスの幅広い対応

■住民の荷物受取に対するストレスの変化 (宅配ボックス設置103世帯対象)

■住民の宅配ボックスをつけた感想と生活の変化 (宅配ボックス設置106世帯対象)

  • ・ネット通販利用者は再配達がなく最高の商品です。
  • ・荷物が届くのはたまにですが、核家族には大変助かります。長く大切に使わせていただきます。
  • ・運よく選ばれ、実験に参加できてすごく良かったし、助かりました。募集時にはそれほど再配達問題が取り上げられていませんでしたが、最近では毎日のようにニュースで取り上げられ、あわら市って最先端を行っていたのかなと思ったりもします。設置してから時間指定を全くしていません。
  • ・宅配便をスムーズに受け取れるようになり、大変感謝しております。知人にPRします。
  • ・通販が多いときは、かなり役に立つ。運送会社の負担軽減のためにも、もっとPRしていくと良いと思う。
  • ・宅配の時間指定を気にしなくても注文できるようになり本当に助かっています。夜の受け取りにすると子供とお風呂に入っている間に来て受け取れなかった、などのストレスが無くなりました。ありがとうございます。
  • ・仕事先への転送は困る物もあり、ボックスを使えるようになったことで大変助かっています。受注量も5倍というニュースも聞いております。すごいですね。皆さんも利便性を感じてくれるものと思っています。
  • ・宅配の商品が多いが、玄関に出なくて良いので嬉しい。
  • ・高齢の母が家にいる時は受け取ってくれるのですが、足の具合が悪く玄関まで行くのに時間がかかるため、宅配ボックスのおかげで家にいても(無理に出なくても良いので)安心していられます。
  • ・夫婦共働きで高年のため、宅配の利用が多くなりました。時間指定にしても急な用が出来たり、ストレスがありました。(二人で出かけられません。)設置して本当に良かったです。ありがとうございました。

■当社の考察

  • ・宅配ボックスが稼働できなかった理由として、「複数個受取りできない」、「大きすぎて入らない」、「冷蔵が入らない」等、非常に貴重な意見を頂戴しました。今後重要な技術開発課題であると受け止めております。また、荷物受取に対するストレスの変化において共働きで受け取れないといった物理的な不満だけでなく、心理的な不満が今回明確になったことにより、この宅配ボックスが再配達を解消するだけでなく、お客様の不満解消にもつながる商品であると再認識しました。

■今後の製品課題

  • ・上記モニターアンケート結果を参考にさせていただき、不満解消に努めるとともに、宅配便だけでなく、食品や衣類等の配送品においても受けとれるボックスの開発を目指し、お客様の暮らしをより快適にし、社会問題の解決に努めていきます。

■製品について

設置製品:戸建住宅用宅配ボックス
「COMBO(コンボ)」

商品名:戸建住宅用宅配ボックス「COMBO(コンボ)」
http://sumai.panasonic.jp/exterior/takuhai/combo/
《製品特長》
(1)押印・施錠ができる
(2)電気工事不要の後付け宅配ボックス
(3)電気、電池が不要

■プロジェクト実施概要

プロジェクト名称:「宅配ボックス実証実験」

実施期間:2016年11月中旬~2017年3月31日
実施場所:福井県あわら市
催:福井県あわら市、パナソニック株式会社
力:日本郵便株式会社、ヤマト運輸株式会社
モニター製品:パナソニック戸建住宅用宅配ボックス「COMBO(コンボ)」
ハーフタイプ〈前出し〉CTNR4030RSC(シルバー) 66,100円(税抜)
ミドルタイプ〈前出し〉CTNR4020RSC(シルバー) 77,300円(税抜)

モニター対象:あわら市在住の共働き世帯(106世帯)
モニター選定方法:公募
想定結果: <再配達減少効果> (1)宅配業者の労働時間 (2)CO2の排出量 (3)杉の木 植樹換算(4)日本の総世帯数に換算 など
実証実験特設サイト:http://sumai.panasonic.jp/exterior/takuhai/combo/project/

  • ※1再配達削減による宅配業者の労働削減時間
    国土交通省調査 宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会 報告書 2015年より算出
    宅配便1個の配達に係る作業時間※ 約0.22時間(約13分)
    宅配便1個の配達に係る作業時間とは宅配便配達に係る、仕分け、積み降ろし、車両の運転、車両から消費者への配達、
    資材整理等を含む時間
  • ※2再配達削減によるCO2削減量
    国土交通省調査 宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会 報告書 2015年より算出再配達1回あたりの排出CO20.46kg
  • ※3関東森林管理局 森林の二酸化炭素吸収力より 約14kg/1本/1年

【ご参考】

■結果発表予定の再配達減少効果について

~月100回の再配送を削減できた場合の効果について~((1)~(3))

(1)宅配業者の労働時間

  • ・22時間の労働時間削減
    (再配達1回あたり13分の労働時間コスト※5(10月発表時15分より13分に変更) 100回再配達を減少を想定)

(2)CO2の排出量

  • ・46kgのCO2の削減 (再配達1回あたり0.46kgのCO2が排出※4

(3)杉の木 植樹換算 (1年間で計算 100回×12か月=1200回削減できたと想定)

  • ・杉の木約40本のCO2吸収量に相当
    (1本の杉の木が光合成により1年で吸収するCO2は約14kg)

(4)日本の総世帯数に換算
(あわら市同様全世帯の1%に宅配ボックスを設置して8%まで削減できた想定:約66.7万回削減)

  • ・労働時間:約14.2万時間/月 CO2約296トン/月の削減に相当
    (日本の総戸建持家数 2,800万世帯※5の1% 約28万世帯 について、1ヶ月あたりあわら市平均削減個数の2.3回/世帯/月再配達削減想定)
  • ※4 平成27年 国土交通省調べ 「宅配の再配達の削減に向けた受け取り方法の多様化の促進等に関する検討会報告書」
  • ※5 平成27年 国土交通省調べ 「住宅・土地統計調査」

■宅配ボックス実証実験協力先

●主催

○福井県あわら市

所在地:〒919-0692 福井県あわら市市姫三丁目1番1号
電話番号:0776-73-1221(代表)
あわら市長:橋本達也
取組内容:宅配ボックス設置の募集・選定、市民への告知など

○パナソニック株式会社(Panasonic Corporation)

本社所在地:〒571-8501 大阪府門真市大字門真1006番地
電話番号:06-6908-1121(大代表)
代表取締役社長:津賀 一宏
取組内容:宅配ボックスの設置、宅配ボックス設置者へのアンケート、調査結果の集計など

●協力

○日本郵便株式会社

本社所在地:〒100-8798 東京都千代田区霞が関一丁目3番2号
電話番号:03-3504-4411(日本郵政グループ代表番号)
代表取締役社長:横山 邦男
取組内容:宅配便に関するデータ提供、現地スタッフへの宅配ボックス設置の通達

○ヤマト運輸株式会社

本社所在地:東京都中央区銀座2-16-10
電話番号:03-3541-3411
代表取締役社長:長尾 裕
取組内容:宅配便に関するデータ提供、現地スタッフへの宅配ボックス設置の通達

■宅配便の再配達に関する問題について

国土交通省が2015年9月に発表した『宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会』報告書によると、宅配便配達の走行距離の内25%は再配達のために費やされているという結果が出ている。また再配達により年間で約42万トンのCO2が排出されております。

以上