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2016年5月26日
製品・サービス / プレスリリース
半導体パッケージのコアレス化による薄型化と低コスト化に貢献
半導体パッケージ基板の絶縁層に適した材料で、大面積での一括成形が可能
パナソニック株式会社 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、半導体パッケージのさらなる薄型化と低コスト化を実現する「コアレス・パッケージ基板[1]向けシート状封止材(CV2008シリーズ)」を製品化、2016年6月から量産を本格的に開始します。コアレス・パッケージ基板の絶縁層に適したシート状封止材で、大面積での一括成形を実現し、パッケージの薄型化と低コスト化に貢献します。
スマートフォンなどのモバイル端末の小型薄型化、高機能化を背景に、搭載されるパッケージにも、さらなる薄型化と低コスト化が求められています。様々なパッケージ基板が検討される中、現在主流のコア材[2]を用いたビルドアップ工法とは異なる新しいコアレス工法が注目されています。市場からは、コア材を使用せず、かつ、レーザー穴あけ加工を用いないコアレス工法に適した生産性に優れる基板の絶縁材料が求められています。この要望にお応えするために、当社では独自の樹脂設計技術の開発により、「コアレス・パッケージ基板向けシート状封止材」を製品化しました。
銅ピラー樹脂封止タイプのコアレス・パッケージ基板など
本製品は、2016年5月31日~6月3日まで 米国The Cosmopolitan of Las Vegasにて開催されるECTC2016に出展します。
一般的なパッケージ基板には、ガラスクロスを使用したコア材が適用されており、ビア[3]の形成にはレーザーによる穴あけと銅メッキによる接続が必要で加工コストが課題になっています。一方、新しい銅ピラー樹脂封止工法[4]によるコアレス・パッケージ基板では、銅メッキのみで銅ピラーを一括形成するため、レーザー穴あけ加工が不要で、パッケージの薄型化と低コスト化が図れます。また、パッケージ基板の大量生産を図るため、絶縁層を均一かつ大面積で一括形成できる加工性に優れた材料が求められています。今回、当社では、独自のフィラー設計や独自の樹脂設計技術の開発により、コアレス工法に最適な、均一に膜厚形成されたシート状封止材を製品化しました。絶縁層に本材料を採用することで大面積での一括成形が可能で、パッケージの大量生産と低コスト化に貢献します。膜厚は20μmから200μmまで対応し、お客様の様々なパッケージ厚みへのニーズにもお応えします。
コアレス・パッケージ基板は、絶縁層を薄くするほど反りが大きくなり、実装工程では扱いにくいという課題があります。さらに、実装信頼性を確保するためには、材料には薄くても反りが小さいことが求められます。当社では、独自のフィラー設計技術および樹脂設計技術の開発により、薄いシート状でありながら高い剛性と強度を実現、パッケージの反りを低減でき、薄型化に貢献します。
パッケージの実装工程では、高温のリフロー工程を複数回通る場合があり、パッケージ基板の導通部とICチップなどの接合不良を防ぐため、パッケージ基板の材料には熱による収縮率が小さいことが求められます。本材料は、独自のフィラー設計技術の開発で、材料の低収縮を達成し、実装工程での歩留まり向上に貢献します。
以上
記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。