パナソニック株式会社(本社:大阪府門真市、社長:大坪 文雄)と株式会社タカラトミー(本社:東京都葛飾区、社長:富山 幹太郎)は、国土交通省の次世代低公害車開発プロジェクトによって開発試作が行なわれた国内で初めてとなる長距離用大型CNGトラックの試験運行に、本年4月から共同で参画しています。9月末日までの期間で、関西圏と首都圏のラウンド輸送による試験運行を48回実施、従来のディーゼルトラックで運行した場合と比較して、CO2排出量は10%、NOx排出量は90%の削減となります。また、浮遊微粒子の排出はほぼゼロとなります。
国内におけるCNG自動車は、低公害車および石油代替車として、既に約3万7千台以上が普及。そのうちトラックは、積載量2tクラスを中心に約1万7千台が実用化されていますが、長距離用かつ大型のCNGトラックは、現在、国内で唯一の公道試験車であります。今回試験中の長距離用大型CNGトラックは、次世代低公害車開発プロジェクトによる開発で、高出力、低公害、低燃費を実現、1回の燃料充填で600km以上の走行が可能となりました。今後、大型トラックの次世代低公害車として、陸上輸送の環境負荷低減に期待が持たれています。
今回のラウンド輸送では、パナソニックが、薄型テレビ工場(大阪府茨木市)から物流センター(千葉県浦安市)に薄型テレビ「ビエラ」を輸送し、タカラトミーが、物流センター(千葉県浦安市)から兵庫県や大阪府の得意先等に、玩具を中心とした製品の輸送を行なっています。今年度は、一般のトラックによるラウンド輸送も合わせ、年間250回の共同輸送を計画しています。そのうち、96回に大型CNGトラックを活用する予定です。物流拠点が隣接している両社が共同輸送を行なうことにより、2009年度年間で、空回送距離が年間7600km削減でき、CO2排出量では、大型CNGトラックの効果と合わせ、年間18tの削減となります。
今後、両社は物流拠点が隣接しているメリットを活かし、往復輸送の更なる拡大や積み合せ配送など、業界の枠を越えた共同輸送により輸送効率向上と環境負荷低減に取り組んでまいります。また、実用化後には、大型トラック輸送の分野において、次世代低公害車の導入を積極的に推進いたします。