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2017年8月8日
製品・サービス / プレスリリース
- 日本の玄関を起点とした世界最高のおもてなしが実証フェーズへ -
東京国際空港ターミナル株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:土井 勝二、以下:TIAT)、日本空港ビルデング株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役社長:横田信秋、以下:JAT)、日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦 博夫、以下:NTT)、パナソニック株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:津賀 一宏、以下:パナソニック)は、情報ユニバーサルデザインの取り組みの公開実証実験を開始します。
羽田空港では、国際線旅客ターミナルビルを中心に、ユニバーサルデザインのコンセプトを取り入れ、すべての方に使いやすい空港づくりを推進しております。来るべき2020年とその先の未来を見据えると、訪日外国人増加はもちろんのこと、少子高齢化が進むことで、移動サポートが必要なお客さまが益々増えることが予想されます。このため、ユニバーサルデザインの取り組みにおいて、最新の情報技術(ICT)との融合が必須となると考え、2015年12月より、ユニバーサルデザインの高度化に取り組んで参りました。今般、こうした取り組みに一定の成果が見られたことにより、羽田空港をご利用になるお客さまに、実際にご利用頂ける、公開実証実験の環境を整えました。
羽田空港は、多くのお客さまをお出迎えする日本の玄関口であり、今後、益々訪日外国人のお客さまのご利用が高まってくるものと思われます。まずは、こうしたお客さまに日本の最先端技術をご体感頂き、更に空港内外で用いることができる有益なツールとなるべく、様々なお客さまから、多くのご意見やご感想が寄せられる、公開実証実験になればと考えております。
また、ユニバーサルデザインに積極的に取り組む羽田空港では、多様化するお客さまに対しても利便性の追求を確実なものにしなければならないと考えております。ユニバーサルデザインと様々なICT技術の一体化が急務であり、今回の公開実証実験を通じて、各種技術の有用性を見極めることが重要であると捉えています。
これまで空港関係者のみで取り組んできた各技術の実験を今度は、実際に多くのお客さまにご利用頂くことで、確かな技術とすべく、その総仕上げとなればと考えております。
実施期間: | 2017年8月8日(火)~ 2018年3月31日(土) | |
実施場所: | 羽田空港国際線・国内線旅客ターミナル | |
実証内容: | <NTT> | ・TIAT公式HP内のかざして案内™機能 (案内サインからの館内ナビ、飲食店メニューの多言語・多文化対応) ・出国審査口の混雑計測・予測と動的サインによる人流誘導 ・音声明瞭化技術の音サイン装置への実装 |
<パナソニック> | ・ロボット電動車いす『WHILL NEXT』による自律走行 ・LinkRay™技術を用いた訪日外国人向け交通案内 |
NTTは、AI技術corevo®(呼称:コレボ(注1))を活用することで、ICTを活用した情報ユニバーサルデザイン高度化実験を推進しています。
スマートフォンのカメラ等を看板や物体にかざすだけで、母国語で有益な情報を得ることが出来ます。かざした結果、交通情報等が母国語で閲覧できるだけでなく、今いる場所とターミナル全体を一目で把握できる立体地図(注2)や、ユニバーサルデザインに配慮したルート案内、不慣れな日本料理等を分かりやすくご紹介する、といったコンテンツをご利用頂けます。
今回、TIAT公式HPの「かざして案内™」機能を利用することで、旅行客の方がアプリをインストールせずに簡易にご利用頂けるようにいたしました。かざす対象は、空港内の誘導看板・案内看板、特定レストランのメニューを第一弾とし、2017年度末には全レストランのメニューや観光案内ポスターなどに拡張予定です。
今回の公開実証実験の中で、利用率や旅行客の方のご意見を踏まえながら、サービス化に向けて、より使い易いインタフェースやコンテンツを提供して行きます。
画像認識技術を活用してカメラ画像から人流を自動計測するとともに、混雑状況やその予測結果に応じて自動的に表示コンテンツを変更しプロジェクタやデジタルサイネージなどで提示します。エリアの状況に合せて表示言語の提示時間を調整しつつ、外光の入り具合に応じて表示位置を変えるなど、多数の人に伝わりやすいデザインで案内情報を提供することが可能です。
今回の公開実証実験の中で、出国審査口での混雑計測・予測精度の評価や混雑平準化の効果を確認し、サービス化を目指します。
ボリュームを上げることなく、周囲に騒音があっても人の耳に聞き取りやすい音声案内を実現します。空港内の既存の音声案内装置を用いて、事前に収録した環境音を利用して作成した明瞭化音声を視覚障がい者に提示する評価実験を行い、その有用性を確認しています。
WHILL株式会社とパナソニックが共同開発している「WHILL NEXT」は、今後さらなる空港利用増加が見込まれるPRM(Passengers with Reduced Mobility)の方の安全で快適な移動を実現するためのロボティクスモビリティです。
本年度は空港内での①自動停止機能、②自律移動機能、③隊列走行機能の技術検証を行うとともに、航空会社の協力により、現場分析を行い、スタッフの作業負荷軽減とお客様の利便性向上の検証を行います。
※なお、開発を行うにあたり、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による助成を頂いております。
訪日外国人の3人に2人が空港で困っている*「公共交通機関の情報」に着目し、「乗換案内」を提供しているジョルダン株式会社との協業により、LinkRay技術でスマートフォンと連携する「交通案内サイネージ」を設計。空港に到着した外国人旅客が最適な交通手段をスムーズに選択できるようにするためのワンストップ交通案内を多言語で提供し、その有効性を検証します。
また、京浜急行電鉄株式会社様の協力により、羽田空港国際線ターミナル駅でもLinkRayスポットライト型を使用し、券売機上の路線図にスマートフォンをかざすだけで目的地までの経路を多言語で検索・案内するサービスを提供します。
本公開実証実験の結果を受けて、2020年とその先に向けてICT技術の実用化・導入を行なうとともに、
新たな共同実験パートナ企業の参画を呼びかけて参ります。
以上
記事の内容は発表時のものです。
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